祝 ノーベル賞! | 昭和、平成、令和を生きた証

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紆余曲折波瀾万丈の団塊の世代から観た社会の歴史
関連ページ:「綿貫家の歴史」https://ameblo.jp/watanukike2020/entry-12518812572.html

昨年の大村智氏に続き、今年も大隅良典氏のノーベル賞の快挙!日本には知られていないすごい人が沢山いるのだと悟った。
日本のノーベル賞は日本が高度成長・安定成長で潤っていた時代の成果が、30年くらいの歳月をかけて熟して、ノーベル賞としてもたらされたもの。バブル崩壊後の日本に将来このように連続して賞が与えられるかわからない。
ノーベル平和賞は問題が多いようだ。ニューズウィークによれば、「「ホワイト・ヘルメット」を無視するノーベル平和賞の大罪」(10月13日)と題して問題を指摘している。 http://m.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-6011.php
この中でオバマ米大統領の受賞も、プラハ演説一発で、実績がなく期待のみで賞を出したと批判している。確かにその後米軍のISやシリアでの戦争への関与は、ノーベル平和賞に値するのかを疑わせる。平和賞のみノルウェイで選考されるのでこのようなことが起きるのか。今年5月、オバマの広島演説の隣には、核爆弾のスイッチが付いたアタッシュケースを抱えて、側近が待機していた。何という矛盾か、パロディーか!アメリカの本音と建前の矛盾には、怒りより、あまりにも馬鹿げていて笑いが来る。
Naver「核のスイッチ」 http://matome.naver.jp/odai/2146453616832420101
それに対比して日本は、米軍の庇護のもと、日本国憲法により70年平和を維持してきた実績があり、胸を張ってノーベル平和賞に値するといえよう。アメリカが、日本を戦争できないようにするための憲法を作ったのだから、アメリカが日本を守るのは、当然の義務である。
ノーベル文学賞は、私が中学時代に聞いた懐かしいボブディランが詩人として受賞した。委員会にもコンタクトせず、コンサートでも受賞を言及せず。もし授賞式を無視するようなことがあれば、いかにもディランらしい。文学界からの批判はあるが、受賞決定は文学賞の範囲を広げる試みとして評価されている。
Blowin' in the Wind(Bob Dylan、1963)

How many roads must a man walk down
Before you call him a man?
How many seas must a white dove sail
Before she sleeps in the sand?
Yes, and how many times must the cannon balls fly
Before they're forever banned?
The answer, my friend, is blowin' in the wind
The answer is blowin' in the wind

答えを明示的に言わないところが良い。答えは、ただ風が吹いているだけ。禅問答のような響きがある。この曲を発表した当時ディランは弱冠21歳。よくも世界を達観した意味の深い詩を書くことができたと驚嘆する。私など二十の頃は、世俗の雑事に心奪われ、世界や社会を眺めることすらなかった。天才と言われる人はこうも違うのか!
昔、中国で、頭に目鼻耳口の七孔がない渾沌という化け物がいた。穴を開けて見聞き、話しができるようにしたところ死んでしまった【ウィキペディア「渾沌」】。  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%BE%E6%B2%8C

小田島隆「ノーベル賞はボブ・ディランにふさわしいの​か」(日経ビジネスオンライン)