奇跡講座 テキスト編 p.289 – p.292
あなたが知覚している通りのこの世界は、父によって創造されたはずがない。というのも、世界はあなたが見ている通りのものではないからである。神は永遠なるものだけを創造した。そして、あなたが見ているものはすべて朽ちゆくものである。したがって、あなたが見ていない別の世界があるに違いない。聖書は新しい天と新しい地について語っているが、これは文字通りの真実ではあり得ない。永遠なるものは再創造されることはないからである。新たに知覚するということは、単に、再び知覚することに他ならない。そしてそれは、以前、あるいは或る期間、あなたはまったく知覚していなかったということを示唆している。それならば、あなたが見るとき、知覚されるのを待っている世界とは、何なのだろうか。
The world as you perceive it cannot have been created by the Father, for the world is not as you see it. God created only the eternal, and everything you see is perishable. Therefore, there must be another world that you do not see. The Bible speaks of a new Heaven and a new earth, yet this cannot be literally true, for the eternal are not re-created. To perceive anew is merely to perceive again, implying that before, or in the interval between, you were not perceiving at all. What, then, is the world that awaits your perception when you see it?
これまで神の子が抱いたことのある愛ある想念は、どれもみな永遠である。この世界の中で彼の心が知覚する愛ある想念だけが、世界の唯一の実相である。
Every loving thought that the Son of God ever had is eternal. The loving thoughts his mind perceive in this world are the world’s only reality.
自我はいくらかの善を見るかもしれないが、決して善だけを見ることはしない。だからこそ、自我の知覚はかくも変わりやすいのである。自我は善を全面的に拒絶することはしない。そのようなことは、あなたが受け入れないからである。しかし自我はいつも、実在するものに実在しない何かを加え、それによって幻想と実相を混同させる。というのも、知覚は部分的に真実とはなり得ないからである。真理も幻想も信じるなら、あなたにはどちらが真実なのか区別できなくなる。自分の個人的自立を確立しようとして、あなたは自分が作り出したものが父と同質でないものになり得ると信じ、父とは違うやり方で創造しようとした。だが、真実なるもののすべてが、まさに父と同質なのである。実相世界のみを知覚することが、あなたを本当の天国へと導いていくことになる。
あなたは多くの考えを作り出し、それらを自分と創造主の間に置いた。そしてこれらの信念が、すなわちあなたが知覚している通りの世界である。ここでは真理が不在なのではなく、覆い隠されている。あなたには、自分が作り出したものと神が創造したものとの相違がわからないので、自分が作り出したものと自分が創造したものとの相違がわからない。実相世界を知覚できると信じることは、自分自身を知ることができると信じることである。知られることが神の意志であるからこそ、あなたは神を知ることができる。実相世界とは、あなたが作り出したものの中から、聖霊があなたのためにとっておいてくれたもののすべてである。これのみを知覚することが救済である。なぜなら、それは、実相とは単に真実なるものに他ならないという認識だからである。
You have made many ideas that you have placed between yourself and your Creator, and these beliefs are the world as you perceive it. Truth is not absent here, but it is obscure. You do not know the difference between what you have made and what God created, and so you do not know the difference between what you have made and what you have created. To believe that you can perceive the real world is to believe that you can know yourself. You can know God because it is His Will to be known. The real world is all that the Holy Spirit has saved for you out of what you have made, and to perceive only this is salvation, because it is the recognition that reality is only what is true.
実相世界を知覚するとき、あなたはそれを信じていなかったと認識することになる。だが、あなたの新しい唯一の真の知覚は速やかに智識に翻訳されるので、それのみが真実だとあなたが悟るのは、ほんの一瞬にすぎない。そしてその後、善も悪も、虚偽も真実も、あなたが作り出したものの一切が、すべて忘れ去られる。なぜなら、天と地がひとつになるとき、実相世界さえも、あなたの視界から消え去るからである。世界の終わりとは、それが破壊されることではなく、天国へと翻訳されることである。世界の再解釈とは、すべての知覚(perception)が智識(knowledge)へと転移されることである。
聖書は、幼子のようになれとあなたに告げている。幼子は、自分が知覚しているものを理解していないと認識するので、その意味を尋ねる。あなたは、自分が知覚しているものを理解していると信じる間違いを犯してはならない。なぜなら、その意味はあなたにとって失われているからである。だが、聖霊はその意味をあなたのために保存してきた。そして、あなたが聖霊にそれを解釈させるなら、聖霊はあなたが捨て去ったものをあなたに回復させるだろう。だが、自分がその意味を知っていると思っている間は、あなたはそれを聖霊に尋ねる必要を認めない。
あなたは自分が知覚するどんなものについても、その意味を知らない。あなたの抱く考えの中で、一つとして完全に真実なものはない。このことを認識することが、あなたの堅実な第一歩である。あなたは誤って導かれているというのではなく、まったく導き手を受け入れてこなかったのである。
誰でも、真理を隠しておこうとするなら、自分自身から隠すことにしかならない。だが、神はご自身が与えた答えをあなたに拒んだりはしない。それならば、あなたのものだがあなたが作り出さなかったものを、求めなさい。そして、真理に対抗して自分自身を防衛してはならない。あなたが作り出した問題には、神がすでに答えている。だから、一つの単純な質問を、あなた自身に尋ねなさい。
私は問題を望んでいるのだろうか。それとも、答えを望んでいるのだろうか。
答えを求めると決めなさい。そうすれば、あなたはそれを手に入れるだろう。なぜなら、あなたはそれをありのまま見ることになり、それはすでにあなたのものだからである。
No one can withhold truth except from himself. Yet God will not refuse you the Answer He gave. Ask, then, for what is yours, but which you did not make, and do not defend yourself against truth. You made the problem God has answered. Ask yourself, therefore, but one simple question:
Do I want the problem or do I want the answer?
Decide for the answer and you will have it, for you will see it as it is, and it is yours already.