
ノルウェーの捕鯨船
谷和日子(たにかずひこ)さんの話です。
僕 こういうふうに1週間くらいの間に、
けっこう鯨とか遭遇するの?
谷 そりゃそうですね。
だから、まぁ・・・鯨獲るわけですからね。
僕 やっぱ、失敗したりもする?
谷 それはありますね。
僕 銛を撃っても外れたとか。
谷 まぁ、それはありますよね。船が揺れているしね。
それから角度によっては、銛が入らない。
ちょうどいい角度でないとね。
僕 けっこう、かなり近づいて撃つ?
谷 まぁ、そういうことですね。
10mくらいに近づかないと、撃てないですよね。
で、潜ってしまったら、もうダメですよね。
鯨が潜っては上がってきて、潜っては上がってきて、
それを、上がってくるようなところに行って、
来たところを撃たないと。
僕 銛撃ったら、だいたい、もう潜っても大丈夫なんだ。
谷 そう、撃ってしまえばね。
もう、それ以上潜れないですね。
そんな大きな鯨じゃないから。
大きいので5、6mですからね。
僕 重さにしたら結構あるでしょ。
谷 ・・・2トンぐらいあるんじゃないですか。
だから滑車でね、揚げるときは、船がこう傾くもん。
僕 海は、そんなに荒れていないの?
谷 荒れてないですね。荒れるのは、冬らしいわ。
僕 冬?ふ~ん。
谷 荒れてないんだけど、乗ったら、やっぱり初めは酔いますよね。
僕 1週間で3頭、4頭獲るんでしょ。
朝から晩まで見張っているの?
谷 白夜だから、それあるんだけども。
やっぱり、その、4人しかいないからね。
やっぱり停めて、寝てしまいますよね。
そんなにしょちゅう走っていても、燃料もくうし。
だいたい、おる辺りというのは、
だいたい決まっているらしい。
そのゾーンがあってですね。
で、獣医のけたら、4人でしょ。
だから当直に出すのは2人ですね。
で、ブリッジにいて、双眼鏡で見て、
なにか鯨らしいが出たっていったら、
すぐにマストの上にいって、
それから追っかけていくしかないんですよね。
日本が南氷洋でやってるみたいに、
しょっちゅう専門で見張る人はいない。
で、やっぱり食事は、皆、代わりばんこです。

〔写真説明〕 ブリッジ(操舵室)
写真では、オートパイロット(自動操舵装置)を使用している。
舵輪を使っての操船は、出入港、鯨を追うとき。
操業海域(捕鯨海域)とレイネとの往復は、
オートパイロットを使用する。
この捕鯨船の乗組員は、船長を含めて4名。
捕鯨船として使用するときは、
ノルウェー政府(漁業・沿岸問題省)より監督官が1名同乗する。

〔写真説明〕 係留中の捕鯨船
マストの上には見張り台。
鯨を発見すると、ブリッジの屋根に上がり、
白いボックスから手動に切り替え、
遠隔操舵装置を使用して、鯨を目視して追う。