
〔写真説明〕 ボンク(Bunk)
操舵室(ブリッジ)での当直以外の時間は、
ボンク(寝棚)で仮眠をとる。
鯨を発見した場合には、追跡、捕獲、引き上げ、解体、
氷詰め作業終了まで(計3時間くらい)、休憩はない。
ノルウェーの捕鯨船
谷和日子(たにかずひこ)さんの話です。
谷 船の中にカレという場所があるんです。
カレというのは、
船のキッチンと、乗組員が食事をするところです。
乗組員には、2人部屋が2つあって、
それと獣医の部屋がまた別にあってね。
獣医に聞いたんですけど、
最初2日間くらいは、ものすごい酔うみたい。
僕 あぁ、揺れるん。
谷 慣れないからね。
で、慣れてきたら、もう酔わなくなっていくらしい。
そんなに、大波でこんななるわけじゃないんだけど。
やっぱり、あの、乗ったら、
雰囲気で酔っちゃうってのがあるでしょうね。
僕 揺れ方が、いろんな方向に揺れるからね。
谷 そうそう。エンジンの音が、
小さな船だから、ドンドン響いてくるでしょ。
僕 解体は、やっぱり船の上でやるの?
谷 船の甲板。
頭と尻尾と骨は、海に捨てちゃって。
このぐらいの大きさ、肉の塊。
厚さはこのくらい。

僕 頭と尻尾を切り捨てて、まるごと・・・
谷 じゃなくて、皮を剥いでね。
で、皮の部分はね、別にしてですね、
日本に送るようにしてですね。
皮も、昔、鯨のベーコンというのがあったんです。
日本でも、市場なんかによく売ってましたよ。
日本に輸出したいんだけども、
日本もいろいろな問題があるから、輸入しないんですよ。
いまのところね。
ノルウェーは、日本に輸出したいんですよ。
話聞いたら、そういうのが数千トン冷凍庫に入っている。
(後で谷さんがチェックしたところ、
2009年に、日本に5トン輸出されたそうです。)
僕 自分のところでは、消費しないの?
谷 ノルウェーの人は、皮のところは食べないらしい。
赤身のところだけ。
黒い皮があって、その下10cmくらいは真っ白ですよ。
僕 その脂肪を、日本に輸出したい?
谷 そういうことです。
日本は昔ベーコンといってたね。

〔写真説明〕
鯨を捕獲すると、滑車を使って船上に引き上げ、
頭と尻尾を切り落とす。
腹を切り裂き内臓掃除をし、肉をブロックに切り落とし、
塩水氷詰めにして余熱をさます。(肉の温度を下げる)
その後、船倉内の貯蔵室に詰め込み、完全に氷で覆う。
鯨肉は氷詰めされると、桟橋で荷揚げされるまで、
そのままの状態で保存される。
鯨肉を水揚げし、魚倉を清掃し、消毒して、作業は終わる。
