谷和日子さんの話 ノルウェー (6) |  なんとなく ヨーロッパ

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 フランスに住んでいるので、パリとフランスの話が多くなると思いますが、
 まぁ気分で。

ノルウェー

〔写真説明〕 ボンク(Bunk)
操舵室(ブリッジ)での当直以外の時間は、
ボンク(寝棚)で仮眠をとる。
鯨を発見した場合には、追跡、捕獲、引き上げ、解体、
氷詰め作業終了まで(計3時間くらい)、休憩はない。


ノルウェーの捕鯨船
谷和日子(たにかずひこ)さんの話です。

谷  船の中にカレという場所があるんです。
    カレというのは、
    船のキッチンと、乗組員が食事をするところです。
    乗組員には、2人部屋が2つあって、
    それと獣医の部屋がまた別にあってね。

    獣医に聞いたんですけど、
    最初2日間くらいは、ものすごい酔うみたい。

僕  あぁ、揺れるん。

谷  慣れないからね。
    で、慣れてきたら、もう酔わなくなっていくらしい。
    そんなに、大波でこんななるわけじゃないんだけど。
    やっぱり、あの、乗ったら、
    雰囲気で酔っちゃうってのがあるでしょうね。

僕  揺れ方が、いろんな方向に揺れるからね。

谷  そうそう。エンジンの音が、
    小さな船だから、ドンドン響いてくるでしょ。


僕  解体は、やっぱり船の上でやるの?

谷  船の甲板。
    頭と尻尾と骨は、海に捨てちゃって。
    このぐらいの大きさ、肉の塊。
    厚さはこのくらい。


ノルウェー


僕  頭と尻尾を切り捨てて、まるごと・・・

谷  じゃなくて、皮を剥いでね。
    で、皮の部分はね、別にしてですね、
    日本に送るようにしてですね。
    皮も、昔、鯨のベーコンというのがあったんです。
    日本でも、市場なんかによく売ってましたよ。
    日本に輸出したいんだけども、
    日本もいろいろな問題があるから、輸入しないんですよ。
    いまのところね。
    ノルウェーは、日本に輸出したいんですよ。
    話聞いたら、そういうのが数千トン冷凍庫に入っている。
    (後で谷さんがチェックしたところ、
     2009年に、日本に5トン輸出されたそうです。) 

僕  自分のところでは、消費しないの?

谷  ノルウェーの人は、皮のところは食べないらしい。
    赤身のところだけ。
    黒い皮があって、その下10cmくらいは真っ白ですよ。

僕  その脂肪を、日本に輸出したい?

谷  そういうことです。
    日本は昔ベーコンといってたね。


ノルウェー


〔写真説明〕
鯨を捕獲すると、滑車を使って船上に引き上げ、
頭と尻尾を切り落とす。
腹を切り裂き内臓掃除をし、肉をブロックに切り落とし、
塩水氷詰めにして余熱をさます。(肉の温度を下げる)
その後、船倉内の貯蔵室に詰め込み、完全に氷で覆う。
鯨肉は氷詰めされると、桟橋で荷揚げされるまで、
そのままの状態で保存される。
鯨肉を水揚げし、魚倉を清掃し、消毒して、作業は終わる。


ノルウェー