母の誕生日祝いに来た
昼ごはんの準備のため
母と兄嫁は台所へ
私はソファーに座っていた
新たにできた腫瘍だろうか
鎖骨と鎖骨の間にできた膨らみが痛んだ
近くにいた父に
ロキソニンの湿布を貼ってほしいとたのんだ
上を向いて
襟元を下げて
膨らみと手術痕を覆うガーゼが
見えるようにした
すると正面にいる父の傍から
フンガー！フフンゴー！
と、荒い鼻息が聞こえた
人見知りという以上に
私自身が
嫌われているんだと意識できるほど
私の傍に決して寄り付かない姪が
至近距離で
鼻息荒くこちらを見つめていた
小さい子にしたら
ゾクゾクするんかな
「鼻息荒く」って表現をまともに体現した