天皇が国の象徴?いえ、国家元首です | 弥生の空 -日本の真実-

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天皇陛下が日本の象徴、この事が当たり前のように論じられていますが、実はこれは大きな間違いです。

この事は何冊かの本に書かれているのですが、一番分かりやすい本から抜粋します。

マッカーサーは、最初天皇を元首と指示していたのに、司令部で作られた新憲法草案には、いつの間にか、これが象徴(シンボル)と変わっていた。
 <中略>
元首といっても、単なる形式的のものにするということは、既に本国政府の決定した方針である。

単に元首という表現は、これを具体的に現わすには適しないで、ケイディス、ハッシー、ラウエルの3人が、妥当な表現に苦慮した結果、期せずして一致したのが、象徴という表現だったということである。

従って、天皇が元首であることには変わりないというのが、これらの人々の見解であり、同時にマッカーサーの見解でもある。

引用元:『昭和天皇の時代 「文藝春秋」にみる昭和史 別巻』(文藝春秋) P.258


つまり、天皇陛下は国家元首なのです。
それは今日に至るまで変わっていません。

憲法草案を担当したケイディス(GHQ民政局)、ハッシー(GHQ民政局)、ラウエル(GHQ民政局)が「元首」という言葉の代わりに「象徴」という言葉で表現したということですから、間違いないのです。

つまり、「天皇陛下は象徴だ、元首ではない」という議論がいかに馬鹿馬鹿しいものか良く分かります。
ただし、その事を知らない日本人が大多数を占めているのは問題です。

内閣法制局が「天皇は国家元首」と国会で答弁した事も知られていません(『象徴天皇制に関する基礎資料』より)。

自民党の憲法草案で、「第一条 天皇は、日本国の元首であり、」という部分は正しいのです。
まさに戦後レジュームを脱却するにふさわしいと思います。
その他の部分については賛否両論あるみたいですが・・・

◆自民党「憲法改正草案」
https://www.jimin.jp/activity/colum/116667.html


国体護持は当然天皇を中心とした国を護持するという意味です。

しかし、この国体護持のために何があったのかを我々日本人は知るべきであると思います。
故郷の家族と日本を護ろうとした約200万という英霊が犠牲になっているのですから。

戦後、日本の国体がかろうじて護持できた、つまり皇室制度(天皇制は正確な呼称ではありません)が存続できた事に関して言えば、日本政府の断固たる姿勢・努力・抵抗や戦犯になってもなお昭和天皇をお守りしようとした幾人かの人々、そして米国政府内の皇室制度維持派と占領統治をやりやすくしようとしたマッカーサーによるところが大きいのです。

皇室制度がかろうじて存続できたことで今日の日本が存在するということを、先人たちに感謝しなければならないのです。

「私たちは日本人です」
と言う事ができる有難さを改めて感じましょう。