皆さんこんばんは!

中国サッカーのあるあるについてご紹介致します🇨🇳

私は、U16女子の監督をしております。


中国の女子は、真面目な子が多いのでトレーニングの態度も男子とは全く違います…


これはサッカーに限らず、仕事も同じで社長や校長など責任のあるポストには、日本と比較にならないほど女性の比率が高いです。



女性の能力が高いのはもちろんのことですが、何より責任感が男性より断然女性の方があります。




既に、彼女たちを担当して4ヶ月を過ぎましたが、成長が著しい選手もいます!!



私が来る前までは、レギュラーではなかった子が2人います。



何故、レギュラーではないのか?



背が低い…

パワーがない…

スピードがない…


でも、顔を上げてボールを扱う技術とインテンシティが高く、コーチの要求に応えようとトライできる素直さと、何よりチームのために走り回って頑張れる子なので、チャンスを与えてます。



もう1人は、仕掛ける能力に優れた子です。


小学生の頃から、お父さんが5人制フットサルを専門にしていたようで、仕掛けるのが大好きです。


ただ、メッシのようなスーパーではないので、ボールロストも多く、周りを使うことが出来ない子でした…



彼女の突破能力やスピードを生かしたく、周りを使いながら、自分も生きるような術を身に付けさせたいと個別トレーニングも多く入れました。


彼女達には、キッカケを与えただけで変わりました!!


少しずつですが、怖い選手になりました🤏



対戦相手からも警戒されるようになったのは、何よりの成長した証だと思います!!






現在、私が担当しているチームは全国ベスト16に残っています。



そのため、多少露出したのでU15中国代表のラージセレクトに運良く5名も選出されました。



そこには、以前主力ではなかった2人もラージセレクトに呼ばれたのは個人的に嬉しかったです!!




CFA(中国サッカー協会)の凄いところは、以前に比べるとお金がないと言われていますが…



70名規模のラージセレクトを2箇所で開催しました。


合計すると、140名強が全国から招集されております。

移動費や宿泊費(7日間)も協会負担で、ウェアまで全て支給しています。







今回初招集された子達は、全国大会にも今回初めて出場しました(笑)


全国レベルの能力高い子たちとトレーニングが出来て、本人達も大変刺激を受けたようです。


刺激を受けた選手達の目の色が変わったので、他の選手達にも良い影響が出そうです👍




実は、、、

まだ、オープンにはなっていませんが、次の二次選考の50人強にも2人が選出されてます。


しかも、1人は以前レギュラーではなかった

突破好きな子です。




この年代の代表の団長をしているCFAスタッフも現在済南サッカー協会の仕事で一緒にいることがあります。



また、選手だけでなくラージセレクトでは、各地域の若い可能性のある優秀な女性コーチ陣も招集されています。



杭州選抜でアシスタントコーチをしてくれた女性コーチのルルも参加したようです。

不思議な縁で、お世話になっている前田浩二さんが、杭州女足を率いていた当時の選手です。



中国で6年間サッカーコーチをやってると、人脈もどんどん拡がって嬉しい限りです😃





さて、ここからが中国あるあるです🇨🇳


9月からベスト16から始まる全国大会が開催されます。


今のチームと契約で交わしたベスト16は達成しました🫡


ただ、個人的にはベスト8を目標にしてます🤫




そんな準備をしてたら、、、


私が来るまで、レギュラーではなくサブの子がラージセレクトに残るなり、チームから離脱することが決まりました…


え?

どこに行くの?


山东省队という、省の選抜チームへ引き抜かれます…


山东省队も、同じく全国ベスト16に残っています。


学校が所属しているのも、山东省になります。

その省の代表に選ばれるということは栄誉なことのようです…


本人は、泣きながら行きたくないと言ってましたが、、、


親、学校、教育局の繋がりも強く、本人の意思も虚しく、人攫いのように連れて行かれました…



2025年に、〝全运会〟という日本で言う国体が開催されます。


これは、中国のオリンピックと言われる四年に一度の大会です。


その大会での結果を山東省は求められています。

その強化年代にヒットするので戦力として評価されました。



2022年には、私も省运会には杭州選抜で参加しました。アマチュアですが、結果を出せば選手達にもボーナスが発生します。(数十万円)


全运会の翌年に開催される省単位の大会です。

これも、4年に一度の開催だけあって、金が動きます🤑


成績によって、政府からの分配金が数千万円は余裕で動くほどです。



ただ、全运会は数億との話を聞きます…(笑)



だから、どこも結果に対して必死です😞



政府関係の評価は減点方式のようですが、全运会は唯一の加点評価になるようで、サッカーを知らない幹部が結果を出すために必死です。


だから、選手の成長より結果しか見ていません…


中国では、八百長や乱闘など、育成年代で起きるのも勝利至上主義が行き過ぎているからだと私は思います。


中国サッカーの発展を妨げているとも感じます…




それでも、私は黙っているつもりもありません(笑)


9月の全国大会では山東省をやっつけて、彼らのメンツを丸潰しにしようと密かに目論んでます(笑)


育成年代なので、後2ヶ月積み上げれば個人能力で劣ろうとも勝算はあります🤫



以前だと、引き抜かれたら腹をかいてたと思いますが、今ではそんな気持ちにもなりません(笑)






最後まで読んで頂きありがとうございます🙇