久しぶりに「アポストロフィーS」を読みました。
大島弓子の「アポストロフィーS」は好きな漫画です。最初に読んだときは、子供でしたが、いつの日にか、浪やメンソールの歳になり、いつの日にか、メンソールの父の歳になりました。
食べかけのクラッカーを父に渡そうとして部屋を飛びだすメンソールの後ろ姿を次の詩が花びらとともに覆います。
あなたと
接吻いたしましょう
桜草が咲いたなら
李の花が咲いたなら
梨の花も待ちましょう
ぐみの花もそえましょう
薔薇が咲いては遅すぎる
トゲが二人をさすでしょう
香りがあなたを殺すでしょう
薔薇の花が咲くまえに
椿の一枝髪にそえ
あなたと接吻いたしましょう
1970年代の作品ですが、日本にも、こんなによい漫画があったということを懐かしく思います。