童謡にもなっています。

 

いかにも根性主義の日本人が考えそうな物語だと思ったら、起源は外国らしいです。

 

しかしよく「怠けていて素質のあるものよりも、地道に長く努力するもののほうが遠くまで行ける」ことに例えられます。

 

それは正しいと思います。

基礎の部分なんて、遅かれ早かれ誰でも身に付くもの。

それに、素質があって自己流でできる人よりもきちんと習った人のほうがずっと上達するものです。

 

水泳なんかを考えるとわかりやすいですが、白井健三さんが発表会で一人だけバク転できなかった話も有名です。

 

スタートが速いからと、必ずしも大成するものではないのです。

 

しかし、この「うさぎとかめ」を用いてそれを例えるのはおかしいのです。

幼い頃には、言い返せず丸め込まれましたが(笑)、今見ると矛盾だらけです。

 

この話は、美談と呼べるのでしょうか?

 

「亀は本当のことを言われて感情的になり、勝ち目のない勝負を自ら挑み、相手のミスに助けられて、偶然に勝っただけ」が、真相。

 

それなのに「ボクが今日勝ったのは、実力じゃない。本気になったら、負けるとわかっていた。それなのに、一時の感情で無謀な戦いを挑んでしまった。偶然勝てたからいいようなものの、今度からはもっと冷静になろう。」と反省もせずうさぎ相手に得意になっているありさま。

 

かなり、性格が悪いです。

 

リターンマッチを申し込まれたら、どうするつもりなのでしょう?

何度やってももう勝てないし、勝ち逃げで威張るのも情けないです。

 

私ならば挑発には乗らず「私は速く走れない代わりに、泳いだり甲羅で身を守ったりできるから、私たちにはそれぞれの長所がある。」と言い返します。

 

しかしそれだと物語にならないので、私ならこうしたいです。

 

かめ「うさぎさん、今日は偶然勝てたけど、本気でやられたらかなわないことはわかってた。だから今度からは、もっと冷静に行動するよ。」

 

うさぎ「かめさん、今日ははすごくがんばったね。相手を見くびるとひどい目に合うって、よくわかったよ。これからは、もっと仲良くしよう。」

 

こんなところが、ちょうどいい落としどころだと思うのです。

 

なぜか一般論では、かめが善でうさぎが悪ってことになってますが、実際にはどっちもどっちなのです。

 

なので、両者反省して仲直りするのが公平ではないでしょうか?