正義の天秤 | 月を見上げるもぐらのように

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日記及び読んだ本や面白かったサブカル感想(ネタバレ有り)を書きたい、なと思ってみたり、みなかったり。

今回の読書感想は、大門剛明先生の

正義の天秤です。

普段はラノベか歴史書籍しか読まない月もぐですが、YouTubeでセガのジャッジアイズ、ロストジャッジメントってリーガルサスペンス物のゲームプレイ動画をたまたま見て、リーガルミステリ物が読んでみたくなって、手を出してみました😊


普段読まないジャンルなので、最後まで読めるか心配でしたが、とても面白く読めました😊

〈あらすじ〉
名門・師団坂法律事務所。
しかし創設者を喪って以来、事務所の経営は下降の一途。
創設者の娘で弁護士の芽衣は、助っ人として、元医師で弁護士の鷹野和也を海外から招聘する。
ほっとした矢先、鷹野は事務所を「診断」し、無能な弁護士を「切除」すると宣言。
しかも死刑求刑不可避な裁判で、死刑を回避すると言い出し、交差点に突っ込んで死傷者を出した男の弁護に挑む。
新時代を切り拓く、絶対的に面白いリーガル・ミステリ。

6話からなる短編連作で、あらすじにあった
交差点に車で突っ込んだ事件以外に
・船の転覆事故で、緊急避難で他者を見捨てた事件
・資産家のボンボンが、女性にストーカー行為をして衝動的に殺害した事件
・かつて陪審員として、裁判に参加した女性が、その時の話をブログに書き込み、出所した犯人に報復で殺害された事件
・娘が暴行を受けて殺害された父親が、少年院を出所した犯人に復讐した事件
・銀行で起きた強盗殺人事件の従犯の裁判で、既に自殺した主犯を捕る為に、司法取引したのでは?って事件

の6つの事件と、その事件を通して“ 鷹野和也”って弁護士を、登場する弁護士達の視点から見ていく話でした。

自分の中で特にグッときた事件は、緊急避難案件だと思われたカルネアデスの方舟と、陪審員への報復殺人と思われた悪魔の代弁者でした🧐

両事件の被告は、自分の罪を認めていて、罰を受ける姿勢も見せているのに、鷹野が被告人が表向き話した動機の裏に、隠された本当の動機を浮き彫りにさせていく流れがグッときたので😊

ミステリー小説は、赤川次郎先生の三毛猫ホームズシリーズや、西尾維新先生の作品などを読んた事があり、トリックや犯人を見つける謎解きがメインってイメージがあったので、犯人が既に分かっている上でのミステリーって新鮮でした😊