土方さんと言えば
新選組の『鬼副長』
薄桜鬼の世界では『桜』
えすりんが書いている読み物の中の土方さんも、全員イメージは『桜』
でも、えすりんにはもう一つ
『土方歳三』という人に対して持っているイメージがあるんだ。
今年の五月にあっぷした読み物を読んだ人ならわかるんじゃないかな?
梅の花咲ける日だけに咲いて散る
そう…『白梅』
えすりんが書いた読み物『牡丹華~ボタンノハナサク~』の中で、僕はこの歌が好きだと言った。
己の誠の為に戦い、潔く散っていく…。
この歌は武士の魂…いえ、新選組そのものを歌っている…僕はそう思います
これは僕の言葉であり、えすりんの言葉でもある。
このお話を書き始めた時、行き当たりばったりで使えそうな俳句を探し始めて(苦笑)ふと目に留まったこの歌。
これね…第二話で僕がこの歌を口にした場面を書く直前に、えすりんは梅を歌った俳句を探し始めてたんだよ。
「梅を歌った句っていくつかあったよね?」って。
よく最後まで書けたねって…変に関心しちゃった。
でね、この歌を見つけた時えすりんは『やっぱりこの話は、今書かなくちゃいけないんだ』って思ったみたい。
そうそう、俳句の世界で梅と言ったら白梅なんだ。
土方さんが赤が好きだと言われているけど、色白嗜好があったとも言われている。
だから白く美しい梅の花が、たまならく好きだったんじゃないかな?
そしてこの歌は巻軸(一巻の末尾)最後の句なんだって。
豊玉発句集は浪士組として上洛する前に作られたのではないかと言われているんだ。
先にも言ったけど『土方歳三』は赤を好んでいたらしい。
でも僕は、赤より白の方が土方さんに似合うと思う。
白は清楚で神聖な色だ。
そしてどんな色に染まることも出来る。
土方さんはその手でどれだけの血を流し続けたのだろう。
新選組のために
近藤さんのために
自分の夢のために
『俺はお前が思うような綺麗な人間じゃねぇんだよ。この手や体だけじゃねぇ…心の中も血と泥で染め上げられて穢れた人間だ。鉄、お前は俺のようにはなるな。その身を血で染め上げられたとしても、心だけは穢すな。いいな、わかったか。』
でも、土方さんは何色にも染まらず、最後まで己の信念を貫き通し、自分のありのまま…白のままでこの世を去ったと…僕はそう思う。
たとえ最期に銃弾によって血の赤で染め上げられたとしても、あの人の心を赤く染め上げる事は誰にも出来なかったはずだ。
だって…土方さんは最期まで新選組として戦い、北の大地に散っていったんだから。
たった一輪の高潔な白い花。
動乱の時代に気高く咲いた一輪の梅の花。

