ブログネタ:人間以外で似てると言われるのは?
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あんまり『何々に似てる』と言われません。
というか、聞いてもすぐに出てこない。
しゃーねーな

なおねぇに聞いてみるか。
私が一体何に似ているのか?
結論:どうやら『桜花』のイメージが強いらしい
『桜花』を読んでいる方なら、答えはお解りですね。
というわけで桜花出張版です。
『桜花』は変態妄想姉妹で勝手に絶賛リレー中の、薄桜鬼の完全二次小説です。
オリジナルキャラあり、独自の展開ありなので、苦手な方はご遠慮ください。
優輝が生まれて半年が経った。
桜花の連中と明里の手を借りながら、なんとかここまで育ててこれた。
俺が見捨てたも同然の小さな命と新たに手に入れた小さな命。
平凡で幸せな時間を残酷に奪い取られ、それでも幸せだと笑うみちる。
辛い事全部を受け止めて、それでも俺の手を取り歩き始めたethlin。
どれも比べる事が出来ない、俺の大切なものだ。
「優輝、時間だ。父さんは今から仕事だからな。少しの間だけいい子にしてるんだぞ。」
ベビーベッドに優輝を寝かせ、いくつかの玩具を側に置いて俺はエプロンを身に着けた。
同時にSTAFF ROOMのドアがノックされた。
「開いている。」
短い返事の後ゆっくりとドアが開き、ethlinが顔を覗かせた。
「歳三さん、こんにちわ。ごめんなさい、今からお仕事なんですね?」
その視線が優輝へと動く。
「優輝君は一人でお留守番ですか?えっと…一人じゃ危ないから私、面倒見ますけど…。」
「いや…」
無理するな…そう言いかけた。
「大丈夫です!優輝君は大人しいって聞いたし。嫌われて暴れられたら…さすがに無理だけど。でも、おねぇに赤ちゃん出来たら私もお世話しないとだし。予行練習です。それに歳三さんも優輝君一人っきりにしたら心配で、気が散っちゃうでしょ?」
若干引き攣り気味ながらも、俺に笑いかけてくる。
こいつの気持ちは痛いくらいに伝わってくる。
心中は複雑でも、事実から目を逸らさずに生きたい。
自分で決めた事は最後まで貫き通したい。
こいつは泣いてばっかりだが、頑固で融通が利かねぇところは俺と良く似ている。
「わかった。お前の言葉に甘えさせてもらう。その代わり、暴れて手に負えなくなったらちゃんと言えよ。」
「はい!任せてください。」
優輝をethlinの腕にそっと預けた。
俺の想像通り優輝はぐずる事無く、ethlinの腕の中で大人しく抱かれている。
「わぁ~もっと重いかと思ったら意外と軽い。赤ちゃんってミルクの匂いしますね♪あと…よだれの匂いだ。一緒に店内見て回ってもいいですか?優輝君にお花見せてあげたいし。」
「あぁ、悪いな。」
大切なものを抱きかかえるようにはしゃぐその姿は、母親というより…
(お守りを任された子供だな…)
こいつを見ていると、何故か自然に笑みが漏れる。
白い小さな花が俺の胸に咲いて、温かい気持ちになれる。
STAFF ROOMを出ると、メモをしながら総司が現れた。
「あれ?コロボックルちゃんいらっしゃい。今から休憩だから優輝君の面倒でも見ようかと思ったけど、コロボックルちゃんが見てくれるんだ。大丈夫?珍しくスカート穿いてるし、スカートだと子供の相手しにくくない?」
「沖田さん、こんにちわ。大丈夫ですよ。膝丈スカートは動きやすいんですよ。」
総司のethlinに対する悪戯も、ここのところは落ちついている。
ethlinは警戒する事無く、総司に笑いかけた。
総司もその笑顔に応えるように笑いかけ…
「ふ~ん…そうか…そうだね、そのスカートはすごく動きやすそうだ。ねぇ、お尻スカスカしてない?クス…スカート後ろが全部めくり上がってる。お尻が丸見えだよ。」
「えっ!嘘!」
「嘘じゃないよ。」
「うわぁぁぁ~ん、歳三さん見ちゃ駄目です。沖田さん直して!直してくださーい!」
ethlinは優輝を抱いたままパニックを起こし、総司の周辺をワタワタと回り始めた。
その姿はまるで…俺が子供の頃に飼っていたハムスターにそっくりだ。
(やっぱりハム助にそっくりだ。笑い事じゃねぇが…)
「クククッ…あはははは…悪い…ethlin、少し落ち着け。じゃねぇと…ますます笑いが止まらなくなる…」
「笑い事じゃないですよーーー!!!」
ethlinに抱かれたままの優輝はというと…遊んでもらっていると思っているらしい。
キャッキャと声を上げて笑っている。
「ごめんごめん。スカート直してあげるからこっちにおいでよ。おねぇさんの見立てでしょ。コロボックルちゃんに良く似合ってる。思うほどめくれてなかったら、土方さんにお尻見られてないよ。コロボックルちゃん意外と子守り上手いんだね。僕が抱いたら必ず暴れるんだ。」
「沖田さんに意地悪されるってわかるからじゃないですか?」
「子供は嫌いじゃないんだけどな。」
「子供は沖田さんの事嫌いかも。」
「じゃあ、君も僕が嫌いなんだ?」
「子供じゃないです!」
「冗談だよ…はい、ちゃんとしたよ。」
総司にポンと背中を押され、ethlinが俺のそばに駆け寄って来る。
「歳三さん、笑い…止りました?」
「あぁ、面白かったな。優輝も面白かったよな?」
優輝から無邪気な笑い声が漏れる。
「むぅ…でも笑顔になってくれたならいいです。歳三さんも優輝君も…笑ってくれたなら、それが嬉しい!」
「言ったろ?お前が笑ってくれたら、それだけで俺は笑えるって…。だからいつも笑ってろって。」
「はい!」
お前が笑うたび俺の心の中に花が咲く。
白いかすみ草が俺の胸の中に咲く。
小さな小さな白い花。
俺の大切なBB…穢れ無きBaby Breath。
-おまけ-
「あっ!ハロウィングッズがある!」
店内が見渡せるところまでくると、優輝を抱えたままethlinが走り出した。
(そう言えば去年のハロウィンの頃は…あいつは桜花に近づきもしなかったからな。)
目の前を横切るethlinの背中に、何かヒラヒラとしたものがついている。
「おい、ちょっと待て!」
と声をかけたものの、想像以上に動きが早く見失っちまった。
「ったく…2年も経てば大人になったかと思ったが、ふっ…まだまだ子供だな。」
俺は客に声をかけられ、接客を始めた。
(ethlinも優輝も店内にいる事は間違いねぇ。)
しばらくすると、あちこちの客からクスクスと笑い声が聞こえ始めた。
(なんだ?)
手元に集中しながら、客の声に耳を傾けてみた。
「コロボックルだって…。」
「ハロウィンの宣伝か何かかな?」
(なんで客の口から『コロボックル』なんて言葉が出るんだよ?)
その理由はすぐにわかった。
やっと見つけたethlinの背中には、『私は森から来たコロボックルです』と書かれた張り紙があったからだ。
(総司の野郎…あんなもん貼り付けやがって…)
俺が声をかける前に、よりによって空気の読めない新八がethlinに声をかけ、その張り紙を見たethlinはまたハムスターのようにワタワタと暴れだした。
ethlinとは反対に優輝はご機嫌な声を上げている。
(ethlinすまねぇ…お前の暴れる動きが優輝には楽しいらしい。帰りに土産を買ってやるから、我慢してくれ…)
俺は笑いを堪えながら、ケースから花を数本選んで見せた。
「こんな感じで…あとはかすみ草だな。かすみ草は他の花の美しさを上手く引き出してくれる。かすみ草の花言葉を知っているか?『清い心』『切なる喜び』だ。周りの花が美しく咲き誇る事を喜びとしている…そんなお人好し名な花だ。」
その優しい心が、いつかあいつの幸せへと結びつくように…俺はそっと白い花に願った。