今までの中で一番長いお話でした。
盛り込みたいネタが多すぎて…。
しかし、これは素人の書き物。
思い切って削りもせず、考えていた事全てを書きつくしました。
なおねぇと同時進行のハズが私が出遅れ、初っぱなから方向転換
に修正の嵐
。
そのかわり、別視線から書いたり、細かな描写を入れたりと、なおねぇの書いた話とにらめっこしながらの執筆で、私は楽しかったです。
お互いに「次はこんな感じ~」
「んじゃそこはさらっとだけ書くわ」
とメールで打合せしたりして。
今回ethlinは初っぱなから悩みまくりですね。
そしてヒロインの一人ゆすらさんとの出会い。
ゆすらさんとの出会いはタイミングをはかっていて「そろそろいいかな~」と思いまして…なおねぇとも相談して「じゃあここで」と…。
そして沖田さんの『お腹が痛い原因』を知ることとなりましたね。
今までの中で詳しく書いていませんが、ethlinは勝手に『人妻と不倫中』だと思ってました。
今回は沖田さんの気持ちのみを知ることとなりましたが…さてどうなりますやら。
では最後は写真撮影のシーンで締めくくりたいと思います。
空に舞い散る夏の花 ~夏祭り~ 最終話 -さくらばな桜花に咲く-
夏祭りが終わり、みんなで屋台の後片付けをしている。
屋台を解体する前に記念撮影をすると言って、伊東のおじさんがやたらと張り切っている。
細かな荷物をダンボールに詰めていると、おねぇの絶叫が響き渡った。
どうやら沖田さんがおねぇの悪戯をしたらしい。
視線をチラリとだけ走らせ、黙って目の前の荷物を片付ける事に集中してみる。
とは言え、心の中のもやもやしたものは消える事はない。
「ったく…今日はお前に悪戯しねぇと思ったら姉さんにかよ…」
歳三さんが私の詰めたダンボールを受け取り運び込む。
「………」
「どうした?」
「いえ…なんでもないです」
「おかしな奴だな」
皆は気がついているのか…それとも…
新たなダンボールを手にして少し移動しようとすると、歳三さんが声をかけた。
「ethlin足元気をつけろ。足元に…」
「ん?足元?」
ふと足元に目をやると、すぐそばに斑模様の長いモノが横たわっていた。
「あっ…あっあっあっ…へっ…ヘビ?へび?ヘビ?へび?へび~!!」
手にしたダンボールを放り投げ、歳三さんにしがみつく。
「ethlin落ち着け」
「移動しました?どっか行きました?ってかこっちに来てませんよね!!」
「なんだ?ethlinちゃん、こんなモンにびびってんのかよ?」
視野の角で永倉さんがヘビを素手でつまみ上げたのが見えた。
「いや~!!永倉さん掴んだ~!!」
半狂乱で絶叫する私の背中を、歳三さんが優しく擦る。
「ethlin…ただの紐だ。荷造り用の」
「ひっ…紐?」
おそるおそる顔を上げると、永倉さんの手の中にあるのは斑模様のただの紐だった。
「はぁ…紐を踏んで滑るなよって注意しようとしただけだ。ったく…さっきは泣かなかったと思ったら…こんな事で泣きやがって…。ほら…顔拭いてやるから…じっとしてろ…くしゃくしゃの顔で写真に写るつもりか?まったく…世話がやけるな」
恥かしくて顔が上げられない。
「ごめんなさい…迷惑ばかりかけて…」
「最初に出会った頃から、お前の涙を拭く役目は俺みたいだからな…もう慣れた」
そう言って瞼に優しく口づけを落とす。
「あわわっ…歳三さん!?」
「クッ…慌てるな…ほら、細かいモン片付けちまうぞ」
「はっはい!」
私はダンボールを拾い上げ、後片付けに専念する。
雛壇の前に皆が集まると、伊東のおじさんはテキパキと皆の立ち位置を決めていく。
「ethlin、近藤さんの隣に座れ」
歳三さんに手をひかれ椅子に腰掛ける。
(まっ真ん中…緊張する…)
「心配するな。ちゃんと隣にいるから」
顔を上げて少し笑うと、優しい笑みを返してくれた。
ふいに手を握られた。
「えっ?あっ…」
オロオロとしていると、歳三さんから小さな笑い声が漏れる。
私もそっと手を握り返し笑いかける。
皆が雛壇に集まり、ざわざわと声が響く。
「桜の花みたいですね」
「ん?」
「花がたくさん集まって、華やかな桜花(さくらばな)になる。私は桜花の皆に会えて…歳三さんに会えて…本当に幸せです」
張り切った伊東のおじさんの声が響き、皆が一斉に静かになった。
「さあ~撮りますわよ♪皆さん笑顔満開でお願いいたしますわよ~はい!」
((桜花))
誰が言い出したわけでもなく皆が声を揃える。
「では~次は私も入りますわ~それっと♪」
再びシャッター音が響く。
ここに私の大切な人たちがいて、私のいとおしい人がいる。
桜花のいう場所に偶然集まった桜たち。
きっと誰が抜けても、この桜の花は咲くことはできない。
これからもずっと華やかな桜花(さくらばな)が桜花で咲き続けるように…
隣にいる大切な桜の花が寂しく散ってしまわないように…
私は心の中で静かに願った。