これはなおねぇとリレー中のクラブ桜花出張版です。
薄桜鬼の完全二次小説となります。苦手な方は脱出してください。
My Precious ③ ~Baby Breath Ⅲ~ の後のお話です。
やっとお互いの心が通じあったethlinと歳三さんですが、関係は相変わらずです(笑)

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俺の名前は土方歳三。
この壬生の森に住む狼だ。
今日も森の巡察を行っていると、赤い頭巾を被ったethlinがやって来た。
「よう、ethlin。今日も元気そうだな」
「歳三さん、こんにちわ。お仕事ごくろうさまです。今からおねぇのところに行ってくるんです」
そう言って嬉しそうにバスケットを掲げてみせる。
「そうか…気をつけて行けよ。最近タチの悪いハンターが森をうろついてやがるからな。お前みてぇなチビは、ハムスターに間違われてペットショップに連れて行かれるぞ」
クスクスと笑っていると、ethlinはぼた餅のように顔を膨らませて怒り出す。
「もぅ…私はちゃんとした大人ですから…ハムスターなんかに間違われたりなんかしませんよ~」
「クッククク…そうだな…さすがにハムスターには間違えられねぇか」
笑いながらそっと頭を撫でてやる。
「何かあったら俺を呼べ。いいな…」
「はい!」
手を振りながら森の奥に消えていくethlinを眺め、俺は考える。
(あいつの姉さんのところに先回りして、あいつが来る事を教えてやるか…。その方が行き違いにならねぇだろう)
俺はethlinの姉さん家へと向かった。
家に着くとちょうど出かけるところだったらしい。
「やっぱり先回りして正解だな。今からethlinが来る。用事ならさっさと済ませてくるんだな」
「えっ!ethlinが…。どうしよう…今から佐之にお弁当持ってかないといけないのに…」
手には大きな包みを持っている。
「仕方ねぇ…俺が留守番しててやる。さっさと行って来い」
そう言ってソファーに座ると、目の前に何枚かのストールが差し出された。
「なんのマネだ?」
「貴方が私の家にいたら、あの子が貴方と私の事を勘違いするじゃないですか。私が帰ってくるまで、コレ着けて私のフリをしてください」
はぁ?なに言ってやがる?
「そんなみっともないマネ…出来るわけねぇだろうが!大体あいつだってそんな誤解…」
いや…待てよ。
あいつなら、絶対にないとは言い切れねぇな…。
「仕方がねぇ…さっさと行ってさっさと帰って来い」
しぶしぶストールを一枚選び、頭から被ってソファーでくつろぐ事にした。
あれからたっぷり2時間は経っただろう。
あいつの姉さんが帰ってくる気配はない。
「おねぇ~いる~?」
嫌な予感が的中した。
姉さんが帰宅する前に、ethlinが家に着いてしまった。
(いくら俺が姉さんのストールを被っていても、別人だって事くらいわかるだろう)
外で待たせるわけにもいかず、しぶしぶ玄関のドアを開ける。
「おねぇ~久しぶり~」
…
……
………
全然気がついてねぇ…![]()
「あれ?おねぇどうしたの?なんか機嫌悪い?眉間に皺が寄ってるよ」
(お前のせいだろうが…)
「…よく来たな。まぁ…上がれ」
(まったく…こいつは警戒心ってモンがないのか…。後でたっぷり説教してやる…)
「今日はねぇ~おねぇの好きなアップルパイ買ってきたよ♪食べよう」
「あ~俺はいいからお前が食え。で、半分残しとけ(姉さんのために)」
適当にあしらったハズだが、ethlinは半泣きの顔で俺を見つめている。
「おねぇ…やっぱり食欲ない?」
(どう見てもこんなガタイの女が居るわけねぇだろが…
)
「あ~お前の顔を見たら安心した…それで満足だ」
「でも…おねぇの好きなアップルパイ…久しぶりに買ってきたのに…」
よっぽど姉さんに食わせたかったのか、ふるふると震えて泣き出してしまった。
「わかった…わかった…食えばいいんだろ。ほら…かせ、切ってやるから」
そう言ってケーキの箱を受け取りキッチンに立つ。
「おねぇ、手伝うね」
皿を持って隣に立ち、嬉しそうに俺を眺めている。
「あれ?おねぇ…背伸びた?」
「お前が縮んだんじゃねぇか?」
(いまさら身長が伸びるか
)
「おねぇの声…そんなに低かったっけ…」
「昨日店の連中とカラオケ12時間行ったから声がかすれてんだ。気にするな」
(お前…いい加減気がつけよ
)
アップルパイを皿に載せてテーブルに置く。
「飲み物は…紅茶か?牛乳もあるぞ」
「おねぇはどっち飲む?おねぇとおんなじのにする」
(お前はこんなに姉さん大好きなのに、何で気がつかねぇんだ?
)
「ねぇねぇ…牛乳飲んだら胸大きくなるってホントかな?おねぇはどう思う?」
(頼むから俺にそんな話振らないでくれ
)
「男の人って…みんな胸が大きい方が好きなのかな…・原田さんはなんて言ってる?」
「佐之助は大きさはともかく、形が綺麗なのが好きだって言ってる。みんながみんなデカイのが好きなわけじゃねぇ…安心しろ。お前はそのままで十分だ…」
(お前は…もうちょっと考えてから話題を振れ
)
赤くなった顔を見られないようにと顔を逸らしたが、ethlinが気がつくわけもなく、さらに顔を覗き込んでくる。
「ふーん…そうなんだ……歳三さんは…どうなんだろう…おねぇはどう思う?」
(だから今言っただろ?聞いてなかったのか?本当に頼むから…本人に話を振るな。いい加減気がついてくれ
)
「あのなぁ…」
そう言ってethlinの肩を掴んだその時、玄関が勢いよく開いて猟銃を構えたハンターが入ってきた。
「やぁ、赤ずきんちゃんもとい、コロボックルちゃん。危険な狼と狭い家の中で二人っきりなんて…世間知らずもいいところだね」
「総司!てめぇ…何しにきやがった!!」
「嫌だなぁ…世間知らずのコロボックルちゃんを狼の魔の手から救うために、馳せ参じただけだけど?」
言い争う俺と総司を眺めて、ethlinは不思議そうにしている。
「沖田さん、なんでおねぇとケンカしてるんですか?それに狼なんていませんよ。だってここはおねぇの家なんだもん」
総司はニヤニヤと俺の顔を見て笑っている。
「ふ~ん…ホントに君は世間知らずの甘ちゃんなんだね。まぁ…だから面白いんだけど…」
そう言いながらポケットから一つの箱を取り出す。
「そうそう…コロボックルちゃんは狼の土方さんと付き合ってるんだよね?クス…ほんと君って悪い子だよね。あぁ…バカにしてるんじゃないよ、祝福してるんだ。はい、コレは僕からのお祝い。それとも…クスクス…コレはいらないのかなぁ…」
笑いながら総司が手にしているモノは、よりにもよって忌々しいコ○ドー○だった。
「なんですか?これ」
ethlinは不思議そうに箱を受け取った。
「総司!そいつにそんなモノ渡すんじゃねぇ
」
「土方さんこそちゃんと教育してくださいよ。世間知らずの上、教育不行届きなんて…クスクス…洒落にならないですよ」
ethlinは総司から受け取った箱をマジマジと眺め始めた。