桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ③ | ethlinの煩悩毛だらけ

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煩悩さらけ出し日記

こんばんわ。


嫁勘違いのまま第三話まできました。


この世の中で一番怖いのは『知らない事』でございます(←自分の経験による)。


我ながら大丈夫なんでしょうか?



最初に言っときます。


このお話は薄桜鬼の二次元小説です。土方さんの嫁妄想SSです。


そんなもの見たくない人はここでお帰りください


あと千鶴ちゃん出てきませんから。千鶴ちゃん=ブロ友の沙雪ちゃんで書いてます


沙雪ちゃんは『沖田さんの嫁』です。そんな沖田さんを見たくない人はここでお帰りください


前回の 


桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ①  桜恋文 ~傍にいる遅咲きの桜へ~ ②


はこちらから



一番最初のお話はこちらから↓


桜恋文 ~四月の風邪とアナタへの文~ ①  桜恋文 ~四月の風邪とアナタへの文~ ②  





明日は屯所を空けるからと、雑用を率先して黙々とこなす。


お風呂場の掃除に取りかかると、襷がけをした沙雪ちゃんがきた。


「ethlinちゃんごめんね。遅くなっちゃった」


沙雪ちゃんは髪を一つにまとめ、さっそく掃除に取りかかる。


「ううん、大丈夫。明日は土方さんのお仕事についていくから、今日くらいたくさん掃除しておこうと思って」


ふと沙雪ちゃんの白い首筋に目がいった。


さっき鏡で見た、自分と同じ紅い跡がついている。


「あ~、沙雪ちゃんも虫刺され?痒くない?」


じっと首を見つめていると、沙雪ちゃんは「あっ…」と声を漏らして真っ赤になりながら首を隠す。


「大丈夫。腫れてないもん。私もね虫に刺されたの。三箇所もだよ。首のところと鎖骨の辺りと…あともっちょっとしたの…」


着物の襟元から覗き込むように見てみる。


「不思議とどれも痒くないし、腫れてないんだよね~。な~んの虫だろう」


沙雪ちゃんは私の首の跡を眺めながら、ますます顔を赤くする。


「んんん??どうしたの?」


「それはね…ethlinちゃんがあまりにも愚鈍だからだよ」


気がつくと沖田さんが息がかかるくらい傍にいて、私の首をじろじろと見ている。


「ぎゃっ!…びっくりするじゃないですか!!それに愚鈍って…なんなんです」


むっすりと膨れていると、沖田さんは真剣な顔で答える。


「あのねぇ…その虫は悪性の虫なんだよ」


「あっ…悪性?そんな虫がいたら駆除しないとダメじゃないですか」


もしかして…命にかかわるとか…


…まさかね…


「命に別状はないものの、人によって痒みも腫れも出なくてね…まぁ…なんの症状もない人は…」


「なんですか…」


真剣に聞き返すと、沖田さんはクスクスと笑いながら沙雪ちゃんを後ろから抱きしめる。


「いろいろ鈍感だって事だよ」


……


………なんかわからないけど、馬鹿にされてるんだね…


あぁ~もう…無視無視…。


黙って掃除を再開すると、沖田さんがまた近くに来て私に絡みだす。


「また刺されたら大変だと思わない?」


「そりゃ…まぁ…面倒ですけど…」


かといって四月から蚊取り線香出すわけにもいかないじゃない?用意もしてないし。


「その虫はねぇ…蚊取り線香が一番効くんだよ」


「…」


「四月に蚊取り線香なんて用意できないって、今思ってたでしょ。沙雪がいろいろお世話になっている御礼に、ちゃんと用意してあげたから」


「……」


沖田さんって…


「人の心を読むのが上手ですね」


私も結構人の考えている事はわかる方なんだけど、沖田さんの考えてる事は全然わからない。


と言うより、考えは読めるんだけどまたその先があって、まともに相手をしていたら太刀打ちも出来ないし、結局自分が馬鹿を見るんだよね。


「そう?君は心を隠すのが上手な時と下手な時と極端だからね。上手く隠している時は一つもわからないよ」


…そうじゃなかったら、隠す意味ないじゃんプンプン


「夜、君の部屋に持っていってあげるから、土方さんの部屋の近くに置いておきなよ。土方さんの部屋の近くが一番厄介なんだよね」


「ありがとうございます」


とりあえず素直にお礼を言って掃除を再開する。


沖田さんは鼻歌を歌いながら、沙雪ちゃんの手を引いてどこかに行ってしまった。


「あ~あ、沙雪ちゃん取られちゃった…。いいか…明日はお手伝いできないから今日のところは。うーんと…話しをまとめると屯所の害虫駆除をしないとだよね…今度松本先生と山崎さんに相談してみよう」


害虫駆除の算段をしながら、私は黙々と掃除を続けた。






夕餉の後片付けも終わり、明日の外出の準備をしていると沖田さんがやってきた。


「こんばんわ。約束通り持ってきてあげたよ」


手には火のついた蚊取り線香がある。


「ありがとうございます」


部屋から出て受け取ると、沖田さんはいつもは見せないような真剣な顔で私を見ている。


「ねぇ…首の紅いところ…本当に何にもない?」


「全然、大丈夫ですよ。さっきお風呂で確認したけど、ここと鎖骨のあたりの三ヶ所しか刺されてないし」


「ふぅ~ん」


沖田さんは思案顔で私をじろじろと見つめる。


「もう一度よく見せてよ」


首に顔を近づけジロジロと観察する。


私も何度も見たけど、こんな虫刺されは初めてなんだよね。


「他のところは?ちょっと見せてもらうような場所じゃないかな?」


沖田さんは心配そうな顔で小さく微笑む。


沖田さんって基本は悪くないんだよね。


いい人なんだけど、なんであんなに意地悪言ったり、土方さんと言い合いになるような事ばっかり言うんだろう。


「ちょっと無理かな~。ちょうど着物の襟で隠れてるあたりだし…」


襟を少し持ち上げるしぐさをすると、覗き込むように近づいてきた。


「えっ…ちょっ…ちょっとダメでしょ!!」


びっくりして耳まで赤くなる。


慌てて襟を押さえながら離れると、沖田さんはきょとんとした顔で私を眺め、やがて大笑いし始めた。


なに?何か可笑しかった?


「君って…ごめん…ごめん…あははははは…」


「なんなんですか?もう…」


「ううん、なんでもない。じゃぁね」


沖田さんは肩を震わせながら部屋に戻って行った。


ほんとになんなのよ。


少し腑に落ちないけど、沖田さんにかまっている場合じゃない。


私は蚊取り線香を持って歳三さんの部屋へと向かった。






~ちびあとがき~


嫁、どこまでも沖田さんOUT of 眼中。


そして次回やっと旦那さまの再登場です。


これからどうなるんでしょうね?自分(笑)


さてその結果は明日の18時にビックリ