としぞーといっしょ
立春
後日談
「ちづるちゃ~ん、起きてニャ
起きてニャ
」
ぼんやりと目を覚ますと、自分の部屋、自分の布団の中だった。
昨日はどうしてたっけ?
昨日は斎藤さんと豆の準備をして・・・
みんなに囲まれて・・・
沖田さんに意地悪されて・・・
昨日の騒ぎを思い出し、あわてて布団から飛び起きる。
着ているものは昨日のままで、特に乱れた様子はない。
ホッとため息をつくと、トロちゃんが障子を開けて入ってきた。
「こら、トロちゃん。お部屋に入るときは『失礼します』でしょ」
「あっ・・・ごめんニャ・・・もっかいやるニャ・・・。しつれーしますニャ!!」
「はい!よくできました」
トロちゃんの頭を撫でて、抱きしめてあげる。
「トロちゃん、おはよう」
「ちづる~おはようニャ」
昨日の事、トロちゃんに聞いたらわかるかな?
まさかトロちゃんがここまでひっぱってきたとも思えないし。
そう思っていると、誰かの廊下を歩く音が聞こえてきた。
「千鶴、起きてるか?」
「はい、土方さん、おはようございます。ちょっと待っててください」
慌てて乱れた髪を直す。
急いでよれよれになった袴を着替え、障子を開けた。
「よう・・・昨日はぐっすり眠れたようだな」
「あの・・・私・・・何かやらかしましたか!?」
みんなが眠れないような事をしてしまったのだろうか?
沖田さんに腕を掴まれて、斎藤さんが現れて、逃げようとしたのは憶えているんだけど・・・。
それに
「ごめんなさい」
「なんだ?謝ることでもあるのか?」
「節分の後片付けもせず、私眠ってしまって・・・」
すっかり忘れていた。
早く起きて掃除するべきだったのに。
「お前・・・あいつらに怖い思いさせられて、その上掃除までするつもりだったのか?」
「違い・・・ますか?」
おそるおそる聞いてみたが、土方さんは呆れ顔だ。
今まで黙っていたトロちゃんが急に口を開いた。
「昨日ちづるちゃんは、としぞーがだっこして、お部屋まで連れて行ってくれたニャ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
えっ・・・・・・・・・・・・・・・・
「えーっ
」
「でけぇ声出すな」
「すいません」
訳がわからない。
なんで土方さんが?
昨日、あの後、何が起こったの?
「昨日お前は・・・豆に滑って頭ぶつけて、気絶したんだよ。俺が帰ったら、ひっくり返っていたから、部屋まで
運んだ。それだけだ」
節分の日に豆で転ぶなんて・・・恥ずかしいよぉ~。
「それよりも、飯の支度ができた。早く来い」
「はっ・・・はい」
トロちゃんを抱きかかえ急いで廊下に出ると、土方さんが右手を差し出した。
「?えっと・・・」
「昨日みたいにすっ転んだら洒落にならねぇ」
ぼんやり右手を眺めている私の手を引き、ズカズカと歩き出した。
「早くしねぇと、飯なくなるぞ 」
「はっはい!!」
私は恥ずかしさのあまりに俯き加減で歩き出した。
だから私は気がつかなかった。
この時の土方さんは、私に負けないくらい真っ赤な顔をしていた事を。
~まとめてあとがき~
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
携帯から閲覧の方、全文読めたでしょうか?
毎回長くて申し訳ないです。
節分の翌日は立春、暦の上では春でございます。
というわけで、『としぞーといっしょ』節分編は立春にて終わりです。
トロちゃんの出番が思ったよりなくて、沖田さんはひたすら悪い人で、佐之兄ぃはいい人だ!!
といった感じで終わりました。
なんか・・・佐之兄ぃ、いいよ。
大人だよ。
改めて好きになった(自分の妄想のおかげで(笑))
騒ぎを起こした三人ですが、其の三の後、朝まで正座でお説教です


![]()
。
そして、新八さんと平助くんは朝ごはん当番
。
沖田さんは節分の後片付け
。
(↑斎藤さんは「俺にも非がある。雪村に辛い選択を迫った」と言って手伝ってます)
掃除した豆は、庭の肥料にするのでしょうね。
毎回の自己妄想でございますが、感想などいただけると嬉しいです
。
クレームは泣いちゃうから
、ご遠慮ください。