昨日の雨を境に、何だか本当の春らしさが感じられる日曜日。
洗濯をしているとどこか空気が入れ代わった感じがあり、いよいよ冬も終わり、あとは桜の開花へ向かうばかりだ。
暖かくなることはいいことかも知れないが、冬に生まれた私にとっては、何となく寂しさもある。

...映画を観た。
今日は1977年のマーティン・スコセッシ監督作品「ニューヨーク・ニューヨーク」。
学生の頃に日本テレビの深夜の映画枠で観た記憶があるが、そのときは別段面白いとも思わなかった...スコセッシが何ぼのもんじゃい、そんな思いだった。
あれから十数年...ハイビジョン化された本作は私に何を感じさせてくれるだろうか...

一言でいえばショービズ界で生きる男女の出逢いと別れを描くものだが、何といってもライザ・ミネリの歌の素晴らしさと泣く子も黙るロバート・デ・ニーロである。
そのふたりの演技合戦がこの映画のいちばんのポイントであるが...何せ長い。
2時間43分...音楽に疎い、ということも含めて、私には若干疲労が伴う時間であったw。
まあそれでも、前に観た時よりも二人の関係が育まれ、やがて崩壊していくという過程をより楽しめたようにも思う。
淡々と二人の関係性を積み重ねていくからこその、あのラストの余韻は素晴らしいし、これぞショービズ、これぞ芸能界という雰囲気がよく出ていた。

が、私にとっては、うーん...
そうなのだ、スコセッシの映画って、私にはどうも...ハードルが、高いのだ。
今まで数本しか観たことがないのだが、本当に面白いと思える作品には、実は出会ったことがない。
「タクシー・ドライバー」の衝撃は今でも記憶に残っているが、劇場で観た「カジノ」はホント、疲れたという印象しかなかったし「グッドフェローズ」も「ケープ・フィアー」も心の底からは楽しめなかった...いや、唯一「ハスラー2」は当時ビリヤードの魅力にはまった...でもその程度なのだ。

最近のアカデミーを湧かせた作品は観ていないので、結論を出すのはまだ早いかも知れないが、私にとってスコセッシは、高いハードル。
このハードルが越えられないから、私は本物の映画ファンになれないのか...そんな風に思ったりする。

あ、そういえば、早く「ディパーテッド」を観なきゃ。
結論を出すのはそれからかな。