今日、手術後そして移籍後初試合で、内角の難しい球をホームラン(しかも反対方向であるレフトスタンドに)を打って、回復の順調さと技術の高さ、凄まじいパワーの健在ぶりを示し安堵させたのは大谷だが、3週間後に迫った韓国初のMLB開幕パドレスードジャース戦の韓国でのスターはやはりパドレスのゴールドグラブ賞受賞内野手キム・ハソンだろう。ドジャースにも韓国選手はいるが現在スター選手はいない。日本人内野手は誰一人ゴールドグラブ賞を獲得していない。(外野手部門でのイチローのみ)。韓国プロ野球から2021年にMLBパドレスに移籍している。同じチームのダルビッシュの先発試合のTV中継で時折見ていたが、遊撃タティスJrの控えだった。ところが、翌2022年、タティスJr.は薬物で全試合休むという事態でキム・ハソンが正遊撃手.となり、私としてはショックを受けていたところに、昨2023年はゴールドグラブ賞のニュースが飛び込んで来て更なるショックを受ける。

以前、日本人が正遊撃手になれないことを嘆くブログを書いていたからだ。日本人が正遊撃手になれるのはいったいいつの日かと。日本で俊足、強肩、強打を謳われた松井稼頭央ですら2塁手にコンバートされた。理由は肩が弱いからだ。これはMLBに移籍した全ての日本人内野手に共通するから悉くコンバートとなる。内野手は(体全体を使って投げる)外野手と異なり、地肩の勝負となる。パドレスでもタティスJr.の強肩が印象的だった。遊撃手が野手の華であることは日米変わらない。俊敏・強肩・俊足であることが求められるからだ。前述の如く、昨シーズン終了後にキム・ハソンがゴールドグラブ賞を受賞とのニュースに接した時のショックは大きかった。日本人は1人も正遊撃手にすらなっていないのに、ゴールドグラブ賞受賞とは!ところが、調べてみると、遊撃手ではなくユーティリティ部門での受賞だった。タティスJr.は昨2023年外野手に転向し(ゴールドグラブ賞受賞)ていたから、2022年に引き続き遊撃が主とばかり思っていたのだが、この2023年パドレスはボガーツを獲得し正遊撃手に据え、キムは2塁手に転向していたのだ(状況により3塁、遊撃も)。大谷翔平はほぼ毎試合TV中継されるが、パドレスは大谷とはリーグが違うこともあって僅か数試合の中継だったので認識していなかった。結局、日本人遊撃手と同じコースを辿ったのだ。2022年のみタティスJr.の突然の薬問題で正遊撃手を補強できなかっただけということがわかる。韓国では強肩(+強打+俊足)を謳われていたのだが。とは言え、アジア人初の内野手でのゴールドグラブ賞受賞である。しかも守備には数字による客観的な評価基準は存在せず、印象によるところが大きいからアジア人はハンディとなる。(守備率は一応の目安に過ぎない。)日本人選手はゴールドグラブ賞どころか、現在、内野手は1人もいない。大したものと言うしかない。