外国人で溢れる上野公園で花見をして長野に帰ってくると家の梅の花がほころび始めた。以前は3月には咲いていた。もちろん当地では桜はまだ開花前だが、今年もひょっとすると梅と桜と同時に見られるかもしれない。桜も、東京でも長野でも、花の色が年々白っぽくなっている(これは前にも書いた)。去年の夏はセミが全く鳴かなかったので「沈黙の夏」と書いた。それまでは夏の暑さを煽るだけ(と感じていた)のアブラゼミやミンミンゼミの鳴き声も、なくなると寂しいものだ。水田のカエルも鳴かなかった。田植えを迎え、田んぼに水をはるのと同時に聞こえてくるカエルの大合唱が、夜、家の周りから聞こえてくるのは、それなりに好きだ。空高くさえずるひばりや田んぼのイナゴもメダカも相当前から姿を消している。これらの動物に関しては農薬禍が主たる原因だろうが、桜や梅についてはそうではないだろう。少なくとも主たる原因ではないだろう。地球温暖化と言われているのになぜ梅の花の咲くのが遅いのか。何かがおかしい。