なんつうケアなの?
「何で私ばかり、こんなに次々と悪いことが起きるの?」「何か悪い事でもしたの?」「神も仏もいないんか?」「こんなに辛い毎日ならいらなかった。手術中に死ねば良かった」私はベッドでそんな事ばかり考えながら、毎日泣いていました。とにかく泣いていました。悔しくて、悲しくて、惨めで、痛くて苦しくて…そんな私の元へ、「究極の治療」がある日突然現れたのです。お坊さんです。は?説経でもしに来たのか?袈裟の上から白衣を着た二人のお坊さん。そして、一人の高齢女性。その女性はこう言いました。「何かお話ししたいことがあれば何でも私たちに話してください」いやそんな、知らん人に話すことなんて無いから。三人はやたらニコニコニコニコして私を見つめます。結局これは病院側の治療の一環らしく、心のケアですかね。患者さんを和ませる的な、お寺のボランティア活動みたいなことでした。私は意固地になって何も話しません。そのうち、母とお坊さんがよく話すようになり、それからお坊さんは絵本を持ってきてくれるようになりました。動物好きな私にと、犬の写真集や懐かしい絵本。40分くらい読み聞かせをしてもらいます。「あー私はとうとう、こんなレベルにまで来てしまったのか」そう思うと、せっかくの心のケアも裏目です。でもそれは続き、なんとなく、お坊さんを待つようになってきました。ある日お坊さんが私に鈴をくれました。それは、穴の開いていない鈴でした。綺麗な音色がします。「悩みから抜け出せる人なんて居ません」「この世に生まれた以上悩みの無い人は居ませんよ」そう言いました。「これを受け入れていくことが大事です」これを、ど~受け入れろと?こんな言葉で、心を打たれる人も居るんだろうけど、私はそうはいきません。逆ギレして、話をしなくなりました。それでもお坊さんは来ました。