最初に出ていくはずだったのは私

個人事業主で、昨年トラブルで

大きな損害を出してしまった私は

なかなか家の審査は通らなかった


収入も厳しかったから

その分、彼にも負担をかけてしまった


日々の業務や大きい仕事も重なり、

そんな激務の中、家探しも難航‥


出ていくと決まっても

なかなか出て行けずにいる私に痺れを切らして、

何回もケンカをしてしまい


結局彼が先に出ていくことになった。


彼に先に出ててほしいことを伝えると

1ヶ月もせずに家を決めて

今月末には出ていくよと


私の誕生日の2日に引っ越し予定だと聞いて

正直動揺が隠せなかった


それからの生活は、何をするにも

あと少しだから、あと何回できるのだろうと

近いうちに失う、

当たり前の日常を惜しみながら暮らしてた



今日全然手につかない仕事の合間に

新しい家探しを再開


契約者が彼のこの家に

いつまでもいるわけにいかないし、

私が出ていくまでは

家賃も負担してくれるといった彼を

一日でも早く 私から解放してあげたい


この家で過ごした思い出が

宝物のようにキラキラしてて


もう2人の場所ではなくなったんだと

何回も自分に言い聞かせる


夜になったら帰ってくる

そんなはずもないのに

彼と一緒に住む前は

どうやって過ごしてたのかももう忘れちゃった


会いたいな


一瞬でいいから

また会いたい