ベルトの仕立て | 秋色コスモの 機械式時計と趣味のブログ

秋色コスモの 機械式時計と趣味のブログ

人生漫ろ歩き 時を刻む
美しいもの、大切なもの、
ありのままに‥‥

革ベルトの造り・仕立てには

数種類ある。
(以下に示した図A、B、DはそれぞれCWCウオッチコーディネーター認定の教本より)



ヘリ返し仕立て

表面のメイン素材で芯材をぐるっと囲み

裏材だけペタンとやる。


高級素材ともなれば使用面積は広くなり、


その分贅沢で高級感も出る。


こちらワニ革を使用している。


耐久性もあるとのこと。




一方、フランス仕立ては端的に言うなら


ヘリ返し仕立ての素材、裏材を


入れ替えてひっくり返しただけ。

裏材で芯材をぐるっと包んで


表側にワニなりトカゲなり素材を置く。


高級素材であれば面積は狭いので


ヘリ返しよりは安く上がる。


裏材によっては、境目がクッキリ。

このホーンバックのヴィンテージ


ワニ革ベルトだと、さすがにこの仕上げは 


経年も相まって浮きもあり、


ちょっと気を付けて使わないと‥‥と


思わせるものがある。縁は使用とともに


どうしても傷むが、この仕立てだと


目立つかもしれない。




切り目仕立ては三層重ねて

サイド断面はコバ塗り処理。


だからといって決して安物ばかりでなく、


ステッチを入れて縁を絞り込めば


高級感は出る。実際、結構高額な


オーダーベルトでも見かける。




こういうコトは、あまり意識せず


革ベルトは値段だけでテキトーに選んで


使っていたというのが正直なところ。


もちろん、フランス仕立てと


切り目仕立ての違いぐらいは


さすがに意識していたが。ただ、


フランス仕立ては、クロコの黒だと


素材と裏材の境目が保護色でぱっと見


ヘリ返しなのかわからなかったりする。


ヘリ返しだとばかり思っていて


後で見てみたらフランス仕立てだった、


なんてことはあった。バンビの


グレーシャスのクロコなんぞこの類い。

よく見ないとわからんのだよな。




それにしても、こんな猛暑日続きじゃ


革ベルトは直には使えない。


NATOタイプを装着したオリエント


スイマーの登板機会が増えた。本来なら


ロレックスの面目躍如たる季節だが、


半袖で露出が大きいと躊躇する。


ハメ辛くなったなぁ。いろいろ


意識し過ぎるんかな。