エルプリデイトナのバイブル | 秋色コスモの 機械式時計と趣味のブログ

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ロレックスデイトナに特化したムックは


これまでもあったが、その中でも特に


5桁エルプリデイトナのみにフォーカスを


絞ったものというと、国内はもちろん


海外でもまずなかったのではないか。


実際、私自身もかつてある海外書籍


購入したことはある。デイトナを扱うが、


5桁中心というわけではない。




さて、今回のこの


DAYTONA MANIA 

“ZENITH MOVEMENT”  

完全に5桁エルプリデイトナに特化したもの。


ウォッチファンDAYTONA MANIAでは


これまでも精力的に5桁デイトナを

取り上げて特集してきたが、


今回画期的なのは、第4世代デイトナに


早くから着目してきた、この筋の第一人者


佐藤顕氏が監修し、隅から隅まで

その拘りと探究心が集約された、いわば


研究書となっていること。もちろん

909というミュージアムまで有する


一大企業、というよりロレックス研究所


総力を上げて集めたコレクションを使い、


惜しげもなくその資料的価値のある逸品を


多面的に掲載している。




中でも、ゼニスエルプリメロCal.400と、


エルプリデイトナCal.4030をバラし、


全パーツを比較掲載しているページは圧巻。

ゼニスから仕入れたエボーシュを、


ロレックスがリファインしているのは


周知の事実だが、部分的に撫でるように


このことを紹介する雑誌やムックの類を


目にすることは多々あっても、


ここまでのものは見たことがない:


ネジ一本の頭部分の処理に至るまで、


両者の比較が詳細に記される。また、


デイトナCal.4030に至っては、初期型と


その後の違いにも言及されている。


クラウン技術集団の存在も大きいが、


何より、5桁デイトナに対して


佐藤氏が一途に注いできた心血を、


この各パーツの特集に感じる。実は


実際私自身、ご本人と直接5桁デイトナ他


時計のお話をする機会は多々あったが、


その思いと情熱、そして息遣いが、


この本の端々に手に取るように感じられる。




他にも、希少なモデルの紹介や、ダイアル、


ベゼル、ブレス他、5桁デイトナに関する


様々な情報が満載だ。岡田修一郎氏の


ロレックス社非公認「ロレックス大全」


に並ぶ傑作だと、個人的には思う。


唯一無二。こういう書が、この日本で


日本語で発刊されたのは感慨無量。


VRHKあたりのインスタにも載りそうだ。

(実際、Lightening Archives ROLEXは載っていた)




待望の5桁デイトナのバイブル。

その偉業に敬意を表して


我が愛機とともに。