ブヘラのジャンピングアワーウォッチを
購入してそろそろ1か月になるが、
この機構を専門に蒐集する方の記事を
どこかで読んだ記憶がおぼろげにあり、
気になっていた。大掃除の合間に
思い出したように時計誌の山に手を伸ばし
どうにか探し当てた。
かなり前のものだと思い込んでいて、
昔の号からひっくり返して全て見たが、
なんのことはない、最近のものだった。
POWER Watch 2020年5月号
示されたタイプが蒐集の中心のようだ。
よく出回った」旨記されている。
確かに私の個体も97年製作で
99年にクリスティーズに出品されたものと
関連するのは確認できた。もっとも
こちら↑(154)はWG素材で限定数は19本。
前半2桁の数字から19本。ということは
こちらの方がレア。でもって後半2桁
97本がPG&WGでリリースされたか。
それでも本数は十分少ないか。
(「香港返還記念」と謳って、どれだけの人が買ったか?だな。やはり香港の人たちかな)
それはともかく、このコレクターの方も、
やはりジャンピングアワーについては
時刻の読み取りにくさを指摘している。
(冒頭2枚目画像の右端、緑字タイトル)
よくこんなに集めたなぁ。
時間は小窓、分と秒が針、という
私のと同じタイプもあった。
ブランドも全く無関係だが。
一度読んで、ほとんど放ったらかしの
こういう一節が頭の何処かにフックして
ぶら下がっている。それを、こうして
折に触れてふと思い出し、そこに帰る。
1回目は全く興味がなく、
「あー、こういうヒトもいるんだね。ま、
方向性が違うだけで同じ穴の狢だけど」
と蒐集に敬意を感じつつ、記事を離れる。
しかし、再び訪れた今回、その同じ記事が
全く違った意味を持ち、勉強させてもらう。
紙媒体の雑誌や本を積み上げた中から、
このたかだか4ページを躍起になって探す。
似たようなことをネットでやることがある。
何処かで見たはずの記事を追って
記憶を頼りにネットを徘徊し、
探し当てることもある。両者は一見
似たような印象を持つかもしれないが、
実のところ全く違う、と私は思っている。
積み上げられた実体のある雑誌や本に
わずかとは言え、その記事が占める
場所や空間を見つけ出すわけだから。
OFFにしたら消えるということもなく、
閉じてもそこにあるわけだから。
考え方古いかな。
話が逸れた。アンティーク蒐集もそうだが、
得体のわからぬモノに惹きつけられて購入、
後でゆっくりその素性を追う
一気に素性に辿り着くこともあれば、
素性の裾野に足を踏み入れる程度のことも。
いずれにしても蒐集の醍醐味。
ブヘラを手に入れた喜びが倍になった。