福島民報と福島民友新聞の2月9日付社会面にこんな記事が載った。
【民報】《福島北署は8日、福島市のスーパーで5日に県迷惑行為等防止条例違反容疑で現行犯逮捕した容疑者が福島市御山字~、団体職員八木健二容疑者(41)だったと発表した。当初、八木容疑者は南相馬市在住の除染作業員、渡辺恵と供述していた。同署は八木容疑者がなぜ偽名を使ったのかなど詳しく調べている。八木容疑者は5日午後5時45分ごろ、買い物中の女性のスカート内をデジタルカメラで撮影しようとした疑いで現行犯逮捕されていた》
【民友】《福島北署は8日、県迷惑行為等防止条例違反の疑いで5日に現行犯逮捕した男が福島市御山字~、団体職員八木健二容疑者(41)だったと発表した。八木容疑者は当初、自称南相馬市の除染作業員渡辺恵(43)と架空の人物を装い、身元を偽っていた。同署が捜査を進め、身元が判明した。同署によると、八木容疑者は「身元がばれたくなかった」などと話しているという。八木容疑者は5日、福島市のスーパーで買い物中の少女(19)のスカート内をデジタルカメラで撮影した疑いで逮捕された》
原文には容疑者の実名が書いてあるが、ここでは仮名とした。住所も「字」以降は省略した。

八木がどのような手口で盗撮しようとしたのかは分からない。インターネットには盗撮専用のサイトがあるので、それを参考にしたのかもしれない。盗撮するときの創意工夫と熱意を別の分野に振り向ければ、さぞかし有意義な人生を送れるのに…と揶揄したくなる。
福島県内では昨年、福島県税務課主事(22)と福島県立医科大学助手(28)の盗撮が発覚して、問題になった。今さら団体職員が盗撮したところで、特に驚きは少ない。今回は民報、民友ともベタ記事を載せただけだっだ。
問題は、八木が身元を偽ったことだ。もちろん、盗撮という恥ずかしい行為をしたわけだから、偽りたくなる気持ちは分かる。新聞に実名が出たら、職場や近所の人々にその行為が知られることになる。誰だって偽りたくなるが、相手は警官である。偽ったところで、バレるのは時間の問題だ。

盗撮で逮捕された福島県税務課主事(前出)も身元を隠そうとして、最初は警官に「無職」と返答した。正直に「福島県職員」と名乗れば、新聞で大きく取り上げられることになる。かといって、別の職業を名乗れば、会社名や仕事内容などを聞かれて、答えに窮することになる。「無職」であれば警官も突っ込みようがないので、話が広がらない。いずれはウソがバレるにしても、時間稼ぎぐらいの効果はある。
これに対して、八木は「南相馬市の除染作業員」と名乗った。となれば、それを起点にして、警官にいろいろ質問されることになる。いわば突っ込みの材料を与えることになるので、得策とは言いがたい。短時間でウソがバレる。身元を偽るなら、やはり余計なことを言わない方がいい。

気になるのは、身元を偽ろうとした八木が「南相馬市の除染作業員」と返答したことだ。そうすれば、事件を目立たなくできると思ったのだろうか。それとも「一時的に福島県に住んでいる人間」という体裁にしたくて、そう言ったのだろうか。いずれにしても、実在する南相馬市の除染作業員にとっては迷惑な話である。

南相馬市と言えば、2015年5月23日午前9時半ごろ、こんな事件が起きた。南相馬市鹿島区の米沢吉夫(88)=仮名=が自宅前で車に乗ろうとしたところ、何者かに上着を奪われたのだ。その際、米沢は腕と胸に全治5日間のケガを負った。
南相馬署は2016年1月19日、相馬市で軽トラックを盗んだ疑いで元除染作業員の長田哲哉(47)=住所不定・本籍大分県=を逮捕した。その後の調べで、長田が前述した事件に関与していたことが分かり、2月1日に強盗致傷の疑いで再逮捕した。また、暴力団員で無職の勝山紀夫(41)=福岡県=と無職の大谷茂幸(26)=同=の2人も同事件に関与していたとして、同日に強盗致傷の疑いで逮捕した(名前はいずれも仮名)。

この事件は、裁判員裁判の対象になった。検察の冒頭陳述によると、3人は共謀して、米沢から金を奪うことを計画したとされる。ただ、3人の供述が一致しておらず、米沢にケガを負わせたとされる勝山は裁判で容疑を否認した。
事件のきっかけをつくったのは長田である。長田は2014年夏、大分県から福島県にやって来た。除染作業員として働きながら、サテライト鹿島に通い、車券を買った。そのとき、車券の買いっぷりがいい米沢の存在を知り、「資産家かもしれない」と目をつけた。
長田は刑務所で知り合った勝山に連絡をとり、福島県に呼び寄せた。勝山は大谷を伴って福島県へ。長田は2人を連れてサテライト鹿島に行き、「あの老人だ」と指さした。3人は米沢の後をつけて、自宅の場所を確認した。

犯行は2日後に実行した。その日の朝に長田が相馬市で軽トラックを盗み、勝山と大谷に引き渡した。2人はそれに乗って、米沢の自宅に向かった。米沢はこの日もサテライト鹿島で車券を買うため、上着を持って自宅を出た。車の運転席に座り、ドアを閉めようとしたとき、物陰から勝山が現れた。
勝山は、車外から手を伸ばして米沢の上着を引っ張った。米沢が抵抗すると、勝山は手首のあたりにパンチを何発も入れて、上着を手放すように仕向けた。米沢がなおも抵抗すると、勝山は上着を車外に引っ張り出そうとした。上着を掴んでいた米沢もそれに合わせて車外に引っ張り出され、砂利を敷き詰めた庭先に転倒し、胸を打った。勝山はその瞬間、上着を奪った。

勝山は上着を持って庭先を走り、道路に停めてあった軽トラックに向かった。軽トラックの運転席には大谷がおり、勝山が来るのを待っていた。勝山が助手席に座ると、軽トラックは猛スピードで走り出した。この軽トラックは、後に燃やされた状態で発見された。
3人が狙ったのは、米沢の上着ではない。上着の内ポケットに入っているはずの現金である。ところが、財布を持ち歩く習慣がない米沢は、この日も現金をズボンのポケットに入れていた。3人は、米沢がどのポケットに現金を入れているのか、よく調べないまま犯行に及んだのだ。上着そのものは3000円相当なので、強盗するほどの価値はない。

勝山は、前述したように米沢の手首にパンチを何発も入れて上着を奪おうとした。顔面にパンチを入れれば一発で決まりだが、それはやらなかった。強盗をしながらも、相手に大きなダメージは与えなくないという気持ちがあったのだろう。裁判を傍聴していて、変な話だが、そこは妙に感心した。

南相馬市の除染作業員をめぐっては、さまざまな噂が飛び交っている。人口約5万7000人のマチに数千人の作業員が寝泊まりしているので、どうしても話のネタになる。作業員はその格好を見れば一目瞭然だし、県外の言葉を大声で話しているケースも多い。震災前は見なかった人々が増えたので、市民は不安を抱くようになった。
大阪府寝屋川市で起きた中学生殺人事件の容疑者も除染作業員だった。しかも、2014年10月から2015年7月までの約10ヵ月間、南相馬市に住んでいた。あの容疑者が軽自動車に乗って、市内をウロウロしていたのだ。中高校生を持つ親は、その姿を想像しただけでゾッとするはずだ。
そうした状況で、2015年12月にJR原ノ町駅近くの公衆トイレで女子高生が襲われる事件が起きた。犯人は未成年の除染作業員だった。これが決定打になり、「除染作業員は怖い」というイメージが定着した。隣接する相馬市は、市民のボランティアで「見廻り隊」を編成し、児童生徒の下校時間に合わせて市内の巡回を始めた。

雪が積もる冬は、除染作業がしばしば中止になる。時間をもて余すようになった作業員は、平日の昼間からマチに繰り出すようになる。一方で、作業が中止になれば、当然だが、その間の賃金はもらえない。こうした状況に追い込まれると、人間はどうしてもイライラする。除染作業員が関与した事件が冬によく起こるのは、これが原因と見られる。
盗撮容疑で逮捕された団体職員の八木は、それを踏まえたうえで「除染作業員」と名乗ったのだろうか。いや、そこまで深い考えがあったとは思えないが、八木の場合はそれにプラスして「南相馬市在住」と自称した。除染作業員について、多少の知識があったと解釈せざるを得ない。少なくとも、南相馬市で除染作業員をめぐる噂が飛び交っていることは知っていたのではないか。本人に話を聞いてみたい気がする。





福島ホープスの岩村明憲選手兼任監督が1月28日、S-PAL福島(福島市)の5階「NEXTホール」でトークショーを開いた。久岐志衣磨と佐賀悠の若手2選手もサプライズで登場し、岩村と一緒にステージに上がった。司会は、ふくしまFMパーソナリティの川奈亮司が務めた。会場には約200人のファンが詰めかけ、川奈と3人のやり取りを見守った。
岩村は愛媛県宇和島市出身。宇和島東高を卒業し、1997年にヤクルトに入団した。プロ4年目に内野手のレギュラーポジョンを奪取。5年目のシーズンから背番号1をつけ、ヤクルトの看板選手になった。大リーグのレイズに移籍し、パイレーツ、アスレチックスでもプレーした。WBC日本代表でも活躍。帰国後は楽天、ヤクルトでプレーした。2015年から福島ホープス選手兼任監督を務めている。現在は球団代表も兼任している。背番号は1。
久岐は福島県二本松市出身。福島工業高を卒業し、2015年に福島ホープスに入団した。ポジョンは捕手。レギュラー捕手の笹平拓巳が試合を退いたあとにマスクを被ることが多い。試合の中盤までは、もっぱらブルペン捕手を務めている。2015年は志衣磨、2016年は久岐を登録名にしていた。背番号は32。
佐賀は福島県猪苗代町出身。尚志高(郡山市)を卒業し、2015年に練習生として福島ホープスに入団した。ポジョンは内野手。シーズンの途中で新潟アルビレックスBCに移籍し、選手に昇格した。しかし、オフに退団し、2016年のシーズン途中に選手として福島ホープスに復帰した。背番号は61。

川奈「福島ホープスは今年、3年目のシーズンを迎えます」
岩村「3年目なので、ホップ、ステップ、ジャンプのジャンプの年にしたいと思います。1年目は(東地区の)後期優勝でしたが、今年は前後期とも優勝したい。完全優勝を目指します」
川奈「岩村監督が福島に来て、丸2年が経ちました」
岩村「この間、県内のいろんな場所に行きました。福島がふるさとになって来ました(会場から拍手)。最近は(家族のいる)東京に戻っても、『福島はどうなっているかな』と気になります。福島に帰ったときは、郡山市の知り合いに『帰ってきたよ』とよく連絡します。僕が生まれ育った宇和島市は、人口が7~8万人ですから、福島、郡山、いわきの3市が大都会に見えます」
川奈「あっ、そうなんですか?」
岩村「今、上から目線で来ましたね(笑)。福島は50万人以上の都市がないので、県全体がアットホームな感じがします」

川奈「今季は選手が大幅に入れ替わりました」
岩村「10人の新人が入りました。他球団からの移籍もあるので、大半の選手が新しくなります。その多くが投手。昨年から在籍する投手は、加藤康介さん(投手コーチ兼任)、ダニエル・ウルタド(ベネズエラ)、高橋元気の3人だけです。大半の投手が新しくなるので、僕も楽しみです」
川奈「投手が代わると、捕手は大変ですね」
久岐「積極的に会話し、ちょっとふざけたりして、同じ時間を共有したいと思います。そうやって仲良くなりたいです。あとはボウリングですね。ボウリングをやると、その人の見えない一面が見えたりします」
岩村「昔の野球界には『ボウリングをやってはダメ』という言い伝えがありました。下から重いものを投げると、肩に悪いと。でも、彼は昔の人ではないので…(笑)」
川奈「芸人の世界は、先に事務所に所属した方が先輩になります。年齢は関係ありません。野球界はどうなんですか。年齢順ですか」
岩村「年齢順ですね。年功序列です。僕はあまり気にしませんけど(笑)。下にやさしく、上に厳しいタイプです。たまに先輩を呼び捨てにしたり…。でも、同級生との関係が一番微妙ですね。めちゃくちゃ仲が良いか、悪いか。両極端です」
川奈「あっ、なるほど」
岩村「阿部慎之助(巨人)は同級生です。阿部は大卒なので、プロ入りは4年の時差がありますけどね。僕が打席に入ると、(捕手の)慎之助が後ろから『(昭和)53年会の集まりはどうする?』なんて話しかけて来るんです。僕は投手との戦いに専念したいのに…。そんなときは、1球目を待って、2球目の前に答えるようにしていました。ただ、仲が良くても、インコースを攻められたら、文句を言いました。ファンは、選手が必死にプレーする姿を見たいわけですからね」

川奈「BCリーグは若い選手が多いですね」
岩村「チームにはいろいろな選手がいます。僕は『野球を楽しめ』と言う選手と言わない選手の2つに分けています」
川奈「佐賀選手、猪苗代町は雪が多いですが、どうですか」
佐賀「生まれ育った場所ですが、いまだに慣れないです。寒いのは嫌いです」
川奈「ファンのみなさんは、春夏秋冬のうち、どの季節が好きですか(挙手で人数を調査)」
岩村「僕は秋が一番好きです。名前がアキですから」
川奈「……」
岩村「福島は秋が短いですが、食べ物が一番美味しいのは秋です。スポーツの秋でもあります。寒い春先に比べたら、秋は身体がよく動きます。僕はNPB時代、5月の第1週目までは打率が低くて、よく大阪の市外局番(06)と言われました」

川奈「今年は試合にたくさん出てもらいたいです」
岩村「今年は出たいですね。昨年はほとんど出ませんでした。僕もプロ入りして21年になるので、下手な姿は見せられません。プロの姿を見せられるように練習したいと思います」
川奈「ファンに対しては?」
岩村「球場にたくさん足を運んでもらいたいです。多くの観客に見ていただきたい。NPBだと、3~4万人の観客が入ります。BCリーグももっと入ってもらいたい。BCリーグの選手は、1~2万人の中で試合をしたことがない。実際にやったら、ビビりまくると思う。それを経験させたい」
川奈「いい経験になりますか」
岩村「練習でもプレッシャーをかけています。練習は自分で考えながらやらないと、NPBの選手になれません。例えば、9回裏、2アウト2塁3塁、カウントは3ボール2ストライクだとします。投手は(ワイルドピッチやパスボールを恐れて)まっすぐを投げたくなる場面ですが、ここで捕手がフォークボールを要求できるかどうか。1塁が空いているので、歩かせてもいい。緊張する場面です」
川奈「久岐選手、フォークボールを要求できますか」
久岐「サインを出せるように訓練したいと思います」
川奈「ファンに対するメッセージを」
久岐「球場に足を運んでもらい、声をかけてもらうと、『頑張らなければ』と思います」
佐賀「試合後の見送りのときに声をかけてもらい、『応援している』と言われると、嬉しいです」
岩村「ホームゲームで負けると、試合終了から見送りまでに少し時間がある。その間に何か(ファンサービスを)したいですね。勝ったときはヒーローインタビューがあるので、それでいいですけど。BCリーグは最初、ファンと選手の距離が近すぎるのではないかと思いました。しかし、実際はそういうこともなく、両者が一定の距離をとっている。今は福島県内のいろいろなところで話(講演)をしています。球団が地域に密着して、人気に火がつくように選手たちと考えていきたい」

続いて、ファンの質問に岩村が回答した。
ファン1「昨年の米ワールドシリーズでシカゴ・カブスが優勝しました。チームを指揮したジョー・マドンは、岩村監督がタンパベイ・レイズに在籍していたときの監督でした。どんな人でしたか」
岩村「彼は、監督室をオープンにしていました。いつ入って来てもいいという姿勢でした。出場選手を決めるときは閉めますが、選手とコミュニケーションを図るのがうまい。僕自身は選手に『一を聞いて十を知れ』とアドバイスしています。自分で考えながらやれと。メジャーまで行かせてもらったので、その経験を選手たちに伝えたいと思います。NPBでは野村(克也)監督、若松(勉)監督、星野(仙一)監督、WBCでは王(貞治)監督、原(辰徳)監督の下でプレーしました。いい監督に巡り会ったので、その教えを選手たちに伝えたいと思います」
ファン2「今年、期待する選手は誰ですか」
岩村「大切なのは、地元(出身)の選手が頑張ることです。この2人がレギュラーをとらないと…。ベンチを温めているようではダメ。ただ、地元だからといって、えこひいきをするつもりはありません」
ファン3「補強のポイントは?」
岩村「強いて言えば左投手。その意味で、江村(将也)の退団は痛かった。新たなステージに進むというので仕方がないが、戦力的には痛かったです」
ファン4「WBCの侍ジャパンをどのように見ていますか」
岩村「WBCは今年が4回目で、最後の大会になるという話もあります。第1回と第2回は日本が優勝しました。第3回は準決勝で敗退したので、今年は優勝を奪回しなければなりません。WBCは、各国がゆかりのある選手を代表として出場させます。いろいろな国にメジャーの選手がいる。選手はやり甲斐があると思います。ポイントは大谷(翔平)をどう使うか。投手に専念させた方がいいのではないかと思います」

ファン5「ルールを知らない女性は、野球をどのように楽しめばいいでしょうか」
岩村「選手の顔を覚えてもらいたいです。帽子を被っているので、見えづらいかもしれませんが…」
川奈「スキーヤーの場合、ゲレンデで会ったときは格好よかったのに、街で会ったら、あれ?ということがあります」
岩村「僕はそこまでは言ってません(笑)。福島ファイヤーボンズの試合で挨拶させてもらったことがありますが、バスケの選手はいいですね。身長が高くて、色白で…。野球選手は日焼けしているので、肌が黒い。観客も大変です。あづま球場、開成山野球場、いわきグリーンスタジアムはスタンドに屋根があるので日陰がありますが、高校野球のような球場は屋根がないので、観客も直射日光を浴びます。そういう球場で試合があるときは、パラソルを持ってきてもらいたいですね」
ファン6「今年はどんな試合をしたいですか」
岩村「勝つ試合をファンに見せたいが、野球なので負けることもあります。ただ、負け試合であっても、ファンに『いい時間を共有できた』と思ってもらえるようにしたい。試合時間は2時間半から3時間。試合前の練習から見学すると、球場に4時間ぐらい居ることになります。その時間をファンと共有し、楽しんでもらえるようにしたいと思います」
佐賀「昨年の途中から入団したので、もっと試合に出て応援してもらいたいです」
久岐「温かい声援がもらえるように頑張りたいです」
岩村「2017年シーズンに入りました。3月になると、チームは本格的に始動します。僕自身、プレーするのは今年が最後になると思います。今年限りで引退するので、有終の美を飾りたい。監督としては前後期とも優勝して、プレーオフにも勝って、寒い時期も野球がやりたいと思います」

【写真の説明】
・左から川奈MC、岩村監督、久岐捕手、佐賀内野手
・岩村監督、久岐捕手、佐賀内野手
・スーツ姿の岩村監督
・ユニフォーム姿の久岐捕手、佐賀内野手
・会場ではキャップやレプリカユニフォームが販売された
・華を添えたホープスガールズ
・トークショーの後はサイン会



福島県の中通り地方で昨年12月上旬、神社や寺院にある石像などが次々と破壊される事件が起きた。被害が確認されたのは、5市村の計22カ所137点に上る。内訳は、須賀川市が11カ所76点、郡山市が2カ所31点、白河市と泉崎村が計7カ所26点、福島市が2カ所計4点。須賀川市で4日に初めて被害が確認され、郡山市、福島市、白河市、泉崎村という形で拡大した。これを受けて、福島県の2つの地元紙(福島民報、福島民友新聞)は、5日付の紙面から連日のようにこの器物損壊事件を取り上げた。

福島民友は8日付の紙面に識者の話を載せた。放送大宮城学習センターの大渕憲一所長(66)=犯罪心理=である。大渕は「お遊び感覚や思想的動機、個人的な恨みが考えられる」と動機を分析した上で、次のような推論を展開した。
①「世間を騒がせたいという気持ちでやっている場合、犯人は比較的若い人だと考えられる」
②「日本の伝統文化に対して何らかの敵意があり、破壊的な行動に出るケースも考えられる」
③「特定の人物などに攻撃するほかにも、類似したものであれば連続的に破壊することも考えられる」
福島市と白河市は約90㌔離れているが、地蔵の首を叩き落とすという手口が類似しているため、同一犯の犯行とみられた。被害に遭った須賀川市の寺院付近の防犯カメラには犯人らしき男の姿が写っていた。

そして、犯人は10日夜、白河署の署員に逮捕された。9日に泉崎村の烏峠稲荷神社の石像2体を壊した疑い。また、同神社の拝殿や本殿に侵入し、キツネの木像やさい銭箱を壊した疑いもあった。
防犯カメラの映像から、犯人はリュックサックを背負い、帽子を被っていることが分かっていた。白河署の署員が警戒にあたっていたところ、泉崎村に隣接する白河市小田川の国道4号でそれらしき男が歩いているのを発見。職務質問をすると、男は容疑を認めた。
名前はチョン・スンホ。韓国人で、年齢は35歳。無職。11月に観光目的のビザで羽田空港から入国し、福島県に入ったとみられている。原発事故の被害に遭った福島県は韓国でも有名なので、現地を見たかったという。
リュックサックには鉄パイプなどが入っていた。所持金は数十円。同容疑者は日本語がほとんどできないため、取り調べは英語で行われているという。

この事件は、ネットで高い関心を集めた。日本文化に根ざした石像を損壊したのが、隣国の韓国人だったからだ。韓国人は従軍慰安婦問題や竹島問題で反日的な言動をとることが多い。その反作用として、日本人の中にも韓国に敵対的な感情を抱いている人が多い。ネットはそうした人々の言論活動の場になっており、在特会(在日特権を許さない市民の会)という行動する一派も現れた。同会の桜井誠元会長は昨年7月の東京都知事選に立候補し、11万4171票を獲得した。異端児と見られがちだが、その言動を支持する層が一定の割合で存在するのだ。

ただ、ネット言論の中にはおかしなものもある。例えば『BuzzNews.Jp』というサイトが、各メディアの事件の取り上げ方を検証している。タイトルは「福島で石像を壊した韓国籍の容疑者『チョン・スンホ』の名前を主要メディアは伝えていたか?」。この記事がソースとなって2ちゃんねるにスレッドがたったので、目にした人も多いはずだ。
以下は記事の引用である。
《チョン・スンホ容疑者は福島県で100体以上の仏像などが壊された事件への関与も認めていると報じられており、
「許せない」という声が相次いでいますが、同時にこの事件を伝えるメディアの姿勢にも注目が集まっています。
韓国関連の報道に対しあまり積極的でないメディアがあるのではないかとする不信感がマスコミに対してあるためですが、
12月12日の18時時点で「チョン・スンホ」の名前で主要メディアの記事を検索した場合、
該当記事があるかどうかを調べてみると名前を報じなかったメディアも散見されました。
まずテレビ局についてはNHK、日テレ、TBS、フジ、テレ朝の主要5局が全て名前まで報じていました。
フジテレビのみ「チョン・スンホ」ではなく「チョンスンホ」という形でしたが、名前を伏せること無く伝えています。
ところが新聞社を見てみると読売新聞、日経新聞、東京新聞でそれぞれ「チョン・スンホ」は検索にヒットしませんでした。
このうち読売新聞は名前を出さないまま「韓国籍で住所不定、無職の男(35)」という形で記事にしており、
敢えて伏せているかのようです。
また福島県の地元でも福島民友が読売新聞と同じように「韓国籍、住所不定、無職、容疑者男(35)」と名前を伝えておらず、
それ以外の主要ブロック紙について調べてみても、名前を報じていないメディアの方が多いという結果になっています》

http://www.buzznews.jp/?p=2104622

紙の記事を読むと、読売新聞、福島民友新聞は容疑者の実名を出している。『BuzzNews.Jp』では福島民報も×印(ヒットしなかった)がついているが、紙の記事では実名を出している。ネットで検索して、ヒットしなかったからといって、それで「メディアの報道はこうだった」と結論を出すのは安易すぎる。
以下は紙の新聞に載った記事である(最初の約10行のみを転載)。
【福島民報】
《泉崎村の神社に侵入し石像と木像合わせて3体を壊したとして、白河署は10日午後9時25分ごろ、建造物侵入と器物損壊の疑いで、韓国籍の住所不定、無職チョン・スン・ホ容疑者(35)を逮捕した。須賀川、郡山、福島の3市では墓地や寺社計15カ所で90体を超える地蔵像や仏像が壊される事件が起きており、同署はチョン容疑者が関与した可能性もあるとみて詳しく調べる》(11日付社会面)
【福島民友新聞】
《泉崎村の神社で石像などを壊すなどしたとして、白河署は10日午後9時25分、建造物侵入と器物損壊の疑いで韓国籍、住所不定、無職チョン・スンホ容疑者(35)を逮捕した。県内の墓地や寺院で器物損壊事件が相次いでいる中、同署管内でも神社の地蔵像が壊されるなどの被害があることから、同署は関連を調べている》(11日付社会面)
【読売新聞】
《県内の墓地や神社で地蔵などが相次いで壊された器物損壊事件で、白河署は10日、韓国籍で住所不定、無職チョン・スンホ容疑者(35)を建造物侵入と器物損壊の疑いで逮捕した。発表によると、同容疑者は9日夜、泉崎村の神社で石像2体を壊し、本殿と拝殿に侵入してキツネの木像などを壊した疑い。同署員が10日、白河市内にいた同容疑者に職務質問したところ、容疑を認めたという》(11日付福島版)
【朝日新聞】
《福島県泉崎村にある神社の石像などを壊したとして、福島県警は10日、住所不定、無職の韓国人チョン・スンホ容疑者(35)を器物損壊と建造物侵入の疑いで逮捕し、12日に送検した。容疑を認めているという。白河署などによると、チョン容疑者は9日夜、泉崎村の烏峠稲荷神社の階段脇にあったキツネの石像2体(高さ約20㌢)を損壊し、さらに本殿内にあったキツネの木像1体(高さ約20㌢)と、拝殿前のさい銭箱を壊した疑いがある》(13日付社会面)
【毎日新聞】
《神社に侵入し、キツネの石像などを壊したとして、福島県警白河署は10日、住所不定、無職で韓国籍のチョン・スンホ容疑者(35)を建造物侵入と器物損壊の疑いで逮捕した。福島県内では秋以降、寺や共同墓地にある地蔵などの仏像の損壊が約120件相次いでおり、同署はチョン容疑者が関与した可能性もあるとみて調べている》(13日付社会面)
【河北新報】
《神社の石像などを壊したとして、白河署は10日、器物損壊などの疑いで韓国籍の住所不定、無職チョン・スンホ容疑者(35)を逮捕した。福島県警によると、県内では12日までに、寺や神社など22カ所で仏像など137点が壊される被害があり、同署などが関連を調べている》(13日付社会面)
【産経新聞】
《〈福島〉泉崎村の神社でキツネの石像などを壊したとして、白河署は13日までに、器物損壊と建造物侵入の疑いで、韓国籍の住所不定、無職、チョン・スンホ容疑者(35)を逮捕した。容疑を認めているという。県内では各地の寺社で仏像や地蔵が壊される被害が相次いでおり、県警が関連を調べている》(14日付東北版)
【日本経済新聞】
記事なし
【東京新聞】
記事なし

※12日付の記事がないのは、新聞各紙が11日に新聞製作を休んだからである。

福島民報は会員(有料)登録しないと、ネットでは大半の記事が読めない。読売新聞は、ネットでは容疑者の名前を匿名にすることが多い。読売新聞の子会社である福島民友新聞も同様だ。これは会社の方針であって、今回の事件の容疑者が韓国人だから匿名にしたわけではない。
同じ新聞でも、紙とネットでは記事の書き方が違うことを知っておいた方がよい。そして、各新聞社の報道姿勢を検証するなら、必ず紙の記事をあたるべきである。ネットの記事は新聞社にとって、脇役にすぎないからだ。

【写真】
JR東北本線の泉崎駅。無人駅なので、容疑者が寝泊まりした可能性もある