米中首脳会談の状況 2026年5月14日時点
米国側の状況解説(NNNワシントン支局長・山﨑大輔)
「中国の台湾カード」トランプ氏の方が弱い立場
これまでのところアメリカからは内容についての発表は一切ありません。
今回中国側は、会談の最中にも関わらず、
中国が「台湾問題の対応を謝れば衝突に発展する可能性がある」と圧力をかけたことを
中国メディアを通じて発表しました。
アメリカメディアは、
「会議が終わる前に発表された台湾に関する発言は、友好ムードに水を指すものだった」と指摘しています。
会談後、トランプ氏は周主席と世界遺産の天南公園を訪問した際に、
記者団から「台湾について話をしたのか?」と質問されたものの、答えませんでした。
中国側とアメリカは対象的な対応となっています。
(両首脳の対応の違いが今見えてきていますが、それはどんなことが考えられるでしょうか?)
はい。これはトランプ氏の方が弱い立場であることの現れだと言えます。
トランプ氏としては11 月の中間選挙に向けて、中国との貿易やビジネスを拡大して経済面での成果を国内向きにアピールするのが、今回の怪談の最大の目的です。
イラン情勢を落ち着かせることができないまま中国を訪問したのも、それだけ追い詰められていると言えます。
いわばに足元を見られる状況で会談に臨んでいます。
交渉カードを持たないトランプ氏が、アメリカ産の農産物や製品を買ってもらう代わりに台湾問題で情報することが懸念されています。
アメリカ政府高官は 「アメリカの台湾政策を変更することはない」と話していますが、
日米外交筋は、「トランプ政権の事務方は台湾問題で譲歩してはいけないことを分かっているので心配ないけれども、唯一の不安材料はトランプ大統領だ」と指摘しています。
台湾問題でトランプ氏がどのような発言をしたのか、今のところ明らかになっていません。
中国側の状況解説(NNN中国総局長・柳沢高志)
「ビッグディールは台湾」中国の方が優位な立場
強く印象に残ったのは、中国側の異例とも言える「友好ムード」の演出です。
習近平主席が笑顔でトランプ大統領を迎えた歓迎式典では、中国国営テレビなどが、大々的に中継したんですけども、周主席が身振り手振りを交えて何かを説明する姿をあえて数分間映し出すなど、両首脳の親密さを強調していました。
こうした演出の背景にあるのが国内向けのアピールです。
中国では来年の秋に5年に1度の共産党大会を控えていて、ここで「周主席が4期目」に入ることを目指してますが、この首脳の親密さを見せることで中国がアメリカと並び立つ国になったとして周主席の権威を高めたい狙いがあります。
(会談では台湾問題について進展はあったんでしょうか?)
はい。中国側の発表によりますと、周主席は かなり強い言葉で、「台湾問題について適切な対応をするように」とトランプ大統領に迫りました。
ある中国共産党の関係者は、「中国にとってのビッグディールは台湾だ。台湾問題でトランプ大統領から中国寄りの発言を引き出したい」と話していました。
中国としては今回の会談ではトランプ大統領が 中間選挙に向けて成果を出すことを焦っていて、中国の方が優位な立場にあると見ています。
ですので、「アメリカが売り込みたい大豆も飛行機もいくらでも買ってもいい。それで台湾について、譲歩が得られるのであれば安いものだ。」ということで、強気の姿勢で会談に望んでいると見られます。
明日も中国側が台湾問題について持ち出す 可能性はありそうです。
【解説】トランプ大統領“交渉カード”なく会談に?中国側、台湾めぐり「適切な対応」迫る 日テレニュース 2026/05/14
日本側から中国訪問、続々… 黄川田大臣が訪中「過度に気にしない」
高市総理の“台湾有事発言”以降で初 (2026年5月14日)
日経 2026年5月12日 11:33
黄川田仁志男女共同参画相は12日の記者会見で、アジア太平洋経済協力会議(APEC)の会合に出席するため中国を訪れる意向を表明した。2025年11月の台湾有事を巡る高市早苗首相の国会答弁以降で初の閣僚の訪中となる。
26年のAPEC議長国を務める中国は15日、上海でおよそ20カ国・地域の女性政策分野の閣僚が集う「女性と経済フォーラム」を主催する。
会合は女性役員の登用や起業家支援、デジタル・理系分野の女性人材の育成などが議題となる見込みだ。黄川田氏は「各国・地域の様々な課題について共有し、議論できる意義深い機会となる」と述べた。
今後も閣僚級の会合が続く。首脳会合は11月に深圳で開催予定だ。
与党幹部が相次ぎ北京へ、対話継続-公明代表に続き自民幹事長も
- 自民・森山氏「日中関係の具体的な進展につながることを期待」
- 中国との関係をこじらせないことが大切、パイプを保つ必要-有識者
https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-04-25/SV5OUWT0AFB400?s=09#gsc.tab=0
Bloomberg 2025年4月25日
自民党の森山裕幹事長が会長を務める超党派の日中友好議員連盟が27日から29日の日程で中国を訪問する。約8カ月ぶりで、森山氏の会長就任後では初めて。公明党の斉藤鉄夫代表に続き、与党幹部が相次いで北京に入る。
森山氏は22日の記者会見で、日中関係について「両国の課題と懸案を減らし、協力と連携を増やしていくために、日中双方が共に取り組んでいくことが重要だ」と指摘し、中国側と懸案について議論していく考えを示した。議連の訪中が両国関係の「具体的な進展につながることを期待している」とも述べた。
関税を巡る米中対立が激化する中、与党幹部の相次ぐ北京訪問には最大の貿易相手国である中国とのパイプを維持するねらいがあるとみられる。公明の斉藤氏は中国共産党序列4位の王滬寧・人民政治協商会議(政協)主席と会談。日本産水産物の輸入規制など2国間の懸案事項や米国の関税措置について意見交換した。森山氏らも中国側要人との会談を調整している。
東京大学の川島真教授は、日本の外交戦略が米国との同盟関係を基軸としていることから、隣国である中国とは「関係を拗(こじ)らせないことが大切であり、中国とのパイプを保っておくことが求められている」と指摘した。議連の訪中の意義については「何かが解決し、事態が変わることはほとんどないが、中国とのパイプがあることを示す」ことにあるとの見方を示した。
日本にとって中国は2007年以降、最大の貿易相手国で最近では全体の約2割を占めている。財務省統計によると、昨年1年間の日本と中国との輸出入総額は約44兆円と3年連続で40兆円を超えた。2位の米国は30兆円余りだ。
しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、バイデン前政権下での半導体輸出規制といった米国の強硬な対中政策を背景に、中国の貿易動向は近年「多少、日本にシフトしている部分がある」と指摘する。トランプ関税による米中対立の行方が不透明な中、中国にとって日本は「経済規模の面で無視できない存在だ」とした。
議連の訪中には森山氏のほか、自民の小渕優子組織運動本部長、公明党の赤羽一嘉副代表、立憲民主党の近藤昭一衆院議員らが参加する。
訪中に先立ち、公明の赤羽氏は25日、日中関係について「隣国同士で経済的な関係も切ることができない」とブルームバーグの取材で語った。残されている懸案を放置することは全体的な関係にも悪影響を及ぼしかねないと懸念を表明。日本側の考えを直接伝えるためにも、「政治家同士が会話するということがすごく重要だ」と接触を続ける意義を強調した。
配信
河野洋平元衆院議長が会長を務める日本国際貿易促進協会の代表団が6月21~24日に中国北京を訪問する方向で調整に入ったことが20日、複数の関係者への取材で分かった。習近平指導部との面会を求めている。
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