イスラエルのカタール首都空爆=米国は知って黙認していた。 | ☆Dancing the Dream ☆

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結局、パレスチナ戦争は、イスラエルと米国の戦争なのですね。

ネタニヤフとトランプの手は血塗られている。

 

 

 

#78 イスラエルがカタール首都を空爆 2025/09/11

高橋和夫(たかはし・かずお) 小沢知裕(おざわ・ともひろ)

 

 

 

イスラエルが、カタールのドーハにあるハマスの施設を攻撃した。

ハマスの幹部が会合を開いているという情報を得て、イスラエルは一網打尽に幹部を殺害したいということで動いたようだ。

 

カタールの高級住宅地で大使館などがある場所で、比較的ハマスの人々にとっては安全に動けると思われている場所だった。

明らかにカタールの「主権の侵害」で国際的批判を受けるのは認識していたが、ネタニヤフはハマスの幹部を一網打尽にできるというチャンスを抑えきれなかったようだ。

 

結果は、現在のところ、ハマスの人員を殺害したのは確かだが、ハマスの幹部たちは無事だったということをハマスが発表していて、イスラエルの軍当局もどう幹部たちは打ち漏らしたことを認め始めた。

 

重要なのは、タイミングで、今、アメリカが新しい停戦交渉の提案を出し、イスラエルはこれを受けると。ハマス側がこれを受けるという報道と、それは受けられないという報道の異なる報道が流れていて、ハマス内部での意見の対立というのを伺わせていた。

特にこのカタールの攻撃の直前に、エルサレムのバスでパレスチナ人が銃を乱射してイスラエル人を何人か殺すという事件もあり、おそらくハマスの内部では、もしこれがハマスの犯行であるとすれば、

この提案を拒絶しようという人たちもいたのは明らか。

 

今、ハマスの幹部たちを爆撃することによってイスラエルは、「この交渉を潰しにかかった」という風に見られている。

イスラエルの人質がまだ20人ぐらい生きていると見られているが、人質の解放というのは益々、難しくなった。

人質の家族にとっては大変ショックな事件だったと思う。

 

問題は、<この攻撃をアメリカが知っていたのかどうか?>ということ。

事前に通報したという報道もある。

しかし、カタールのドーハにはアメリカ軍の巨大な基地がある。

この基地を守るためのあのレーダーなどは完備しているので、アメリカがこの攻撃に気づかなかったわけはない。

にも関わらず、トランプ政権はこれを止めようとしなかったというのも、この事件の大きなポイント。

 

カタールは小さな国だが、この主権国家で、ガザの停戦について何度も仲介の役割を果たしてきた。

また果たそうとしている国を爆撃するというのはあの同義的にも法的にも弁護できない。

中東のカタールは、イスラエルとは正式な外交関係は結んでいないが、密接な関係を確立している。

トランプ大統領の第1期の時に、バーレンやアラブ首長国連邦はイスラエルと外交関係を結んだ。

その合意を結んだ理由の1つは、おそらくイランからの攻撃が怖くて、イスラエルに守って欲しいという思いもあり、こうした動きに出たのだ。

しかし、最近の動きを見てみると、イスラエルは、中東中、イラン、イエメン、シリア、レバンどこでも、もちろんガザ、爆撃したいところを自由に爆撃する。

イランの爆撃から守ってもらつもりでイスラエルに接近したのに、イスラエルは誰でも爆撃できる。

逆にイスラエルの言うことを聞かない場合は、イスラエルから爆撃されるという状況。

しかも、カタールの場合は、アメリカ軍の基地もある。

アメリカ軍の基地があっても爆撃されるなれば、もはや、誰もイスラエルの暴挙から身を守る術が中東には存在しないというこういう状況が来た。

 

アメリカの基地が、そもそもカタールにあったわけで、

トランプさん本人は、「知らされるのが遅かった。ギリギリだった」という言い方をしている。

実はそれは、<口裏合わせ>に過ぎなくて、レーダーに映っている飛行機を見逃したのではないかと考えると、ある意味<デキレース>ではないかっていうこと。

ということは、むしろカタールにいるハマスの人たちは、すごく感じるのではないかと思う。

この先ハマスが、アメリカとイスラエルの停戦案を受け入れてくという余地はまだあるのか?

 

完全になくなったとは言いきれないんですけれど、おそらく受け入れはさらに難しくなった。

そもそも提案がいいものであったかという議論は別に。

ハマスの人たちは少なくともカタールにいる限りは安全だったが、それもなくなった。

かつて、カタールに本拠を置いていたハニアというハマスの指導者がテヘランに行った時に殺害された。

イスラエルにしてみればカタールでも殺害できるのにカタールでは殺害しなくてテヘランで殺害したということは、カタールにいる間はハマスの幹部には手を出さないという暗黙のルールがあると思われてたが、今回そのルールもなくなってしまったということだと思う。

 

この先、いい形で着地するかというと、難しい話しかもう見えなくなってきている。

着地しようと思ってた交渉のテーブルをイスラエルが吹き飛ばしてしまったという構図。

そしてアメリカがそれを見逃していたと。

あえて見逃していた。

グリーンライトの信号を出したと見られてもしょうがない。

少なくとも赤信号は出さなかったと解釈して良い。