【国際政治学者・高橋和夫さんに聞く】ハマスとガザ戦争/イスラエルの欺瞞/米大統領選 | ☆Dancing the Dream ☆

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「なるほどそうだったのか!ハマスとガザ戦争」【高橋和夫】
2024年7月29日(月)高橋和夫  大竹まことのゴールデンラジオ

イスラエルのパレスチナ占領は国際法違反〜イスラエルの欺瞞の数々
・ガザの死者 3万1932人(2万人以上が女性と子供)  
 ↪︎欧米の医学雑誌の推定では、「ガザの死者は18万人になる」と発表。
 イスラエルの死者 1139人
 ↪︎10月7日、8日の死者は「イスラエルの戦車やヘリの誤爆ではないか」
  との疑念があったが、実際は… イスラエル軍には、
 「人質に取られるよりは、イスラエル人もハマスと一緒に撃て」との命令が出ていた。
  イスラエル人の犠牲者の中にはイスラエルの攻撃によるものも少なくない。
  ハマスは小さな銃しか持っていなかった。
・ハマスがいるという理由でガザの「病院、学校」が標的にされている。
・イエメンのフーシー派は今までイスラエルを攻撃しており1発も命中していなかったが、
 先日イスラエルの防衛網を突破し、テルアビブに着弾し死者が出た。
 ↪︎イスラエルは、F15に爆弾を積みイエメンを爆撃して報復した。
  しかし、往復3000キロは、F15の航続距離からすると、どこかで給油せねば不可能。
  イスラエルか、アメリカか、ヨーロッパの国かが支援した可能性がある。
・レバノンとシーア派ヒズボラの戦闘も続いていた。
 ↪︎レバノンのイスラエル支配地域がミサイル攻撃で10数人の死者がでて、
  イスラエルは報復を宣言。
 ↪︎しかし、ヒズボラは「攻撃を否定」。
  アラビア系メディア「イスラエルの迎撃ミサイルが誤って着弾したのではないか」
・国際司法裁判所は、イスラエルのパレスチナ占領を国際法違反とした。
 ↪︎国際司法裁判所は7月19日、被占領パレスチナ地域におけるイスラエルの政策と
  慣行に関する勧告的意見を発表し、イスラエルによるパレスチナの占領と併合は
  国際法違反であり、パレスチナ人に対する差別的法律と政策は人種隔離と
  アパルトヘイトの禁止に違反していると断じた。(アムネスティ

アメリカの大統領選
・民主党バイデンの撤退。カマラ・ハリスに実権が移っている。
 ↪︎カマラは、アラブ人、若い層、黒人の票を取りたいので、バイデンと距離を置く。
 ↪︎カマラ(副大統領は上院の議長)は、ネタニヤフの米議会演説も欠席。
 ↪︎カマラはネタニヤフ会談。「自衛権は認めるが、人道問題にも取り組む」と直言。
・激戦州スイングステイトの中でも民主党は「ミシガン(自動車産業)」は落とせない。
 ↪︎アメリカのアラブ系は約1%だが、ミシガンは3%と多い。
  ミシガンの3%がバイデンを勝たせたが、イスラエル寄りのため棄権運動が広がる。
  カマラはこのイスラム票を取り戻したい。
・トランプ「バイデンはイスラエル寄り。私はバイデンよりもイスラエル寄りだ」と発言。
・ネタニヤフは米議会で「兵器をくれ。そうすれば我々は仕事をする」
「もっと早く兵器をくれ、そうすればもっと早く仕事が終わる」と述べた。
 ↪︎かつてチャーチルが言った言葉。
 ↪︎バイデンが大型爆弾の供与を遅らせたことをネタニヤフは怒っている。
・ネタニヤフはトランプの勝利を待っている一人。

トランプの銃撃事件 カマラの台頭
・「プロライフ(中絶反対)」vs「プロチョイス(中絶容認)」
 ↪︎共和党トランプは、中絶反対。民主党は、中絶容認。
  2022年中間選挙で共和党が勝つといわれたが、民主党が勝った。
・中絶問題は、宗教問題。
 トランプを支えるキリスト教右派・福音派が中絶反対。
 バイデンはカトリック。カトリック教会は中絶に否定的。
 女性であるカマラは女性の権利の意識が強い。
 共和党トランプ支持者でも「中絶の権利は守りたい」という女性は多い。
・共和党はトランプ一色か?
 政治家はトランプに嫌われたら選挙に勝てない。
 草の根レベルでは、「トランプにはついていけない」という女性層も少なくない。
・カマラの夫はユダヤ人。
 ↪︎カマラがイスラエルに厳しい立場を示しても
 「反ユダヤ主義」「ユダヤ人差別」という批判は跳ね返せる。
・カマラの父はジャマイカ人移民の黒人。
 母は南インドのバラモン階級のタミル系インド人。
 ↪︎カリフォルニアのIT産業のインド系にもアピールできる。
 ↪︎ただし、共和党・バンス副大統領の妻もインド系。「インド系対立」
  バンスはガチガチの保守。ラストベルトの出身。

カマラ・ハリスの登場は想定外
・ラストベルトは自動車、鉄鋼産業で栄えたが衰退。
 ↪︎貿易を自由化し、自動車産業がメキシコ、カナダに逃げ、中国資本も入った。
  トランプは、関税を上げて、米国で生産しなければ売れない政策を約束した。
 ↪︎バンス副大統領はラストベルトの貧しい地域の出身からエリートに出世した。
  トランプは対バイデンのためにバンスを任命。対カマラは想定外。
・トランプはバイデン叩きのために巨額を投入したが、カマラにチェンジした。
・トランプは、辞任を決断しない中バイデン懐疑が長引き、最後にバイデン辞任で、
 民主党が割れるということを想定していたが、カマラが早期に出てきてまとまった。

米大統領選の日本への影響
・日本の新聞は、米エリート層が読むNYT、ワシントンポストを読み、
 東海岸、西海岸、民主党寄りのところで取材するが、中西部は全く世界が異なる。
 ↪︎日本の新聞が書いているほど、カマラの勢いがあるとも言えない。
  依然としてトランプは強い。
 ↪︎世論調査では、カマラ、トランプは互角。(2、3%の差は誤差の範囲)
・「ほぼトラ」「確トラ」という段階ではない。これから激戦がはじまる。
 ↪︎民主党が金を集めている最中。これから金を使って活動する。
・今後のカマラ・ハリスの作戦
 ↪︎副大統領の決め方。早く決めるのか、衆目を引きつけてから決めるのか。
・日本はトランプに食い込むために、色々なロビー活動してきた。
 当時のペンス副大統領(元インディアナ州知事)との密な交流。
 インディアナ州は日本の投資を受け入れ日本企業との繋がりが深かった背景がある。
 麻生が早々に訪米しトランプに面会するなどの勇み足もあった。
・日本とカマラの関係は不明。

カマラの副大統領候補
・5〜6人の候補のうちに女性がいる。
ミシガン州知事・グレッチェン・ホイットマーである。
ミシガンはどうしても取りたい激戦州。知事を副大統領にするのは効果的。
・それともマッチョなトランプに対抗する男性を選ぶ?
アリゾナ州上院議員の元宇宙飛行士および海軍軍人。マーク・E・ケリー。