つまり、北部を破壊し尽くして、南部の攻撃を開始するということなのだろうか。

イスラエル首相「ハマス首謀者の自宅を包囲した」総力を挙げ追っていた「最重要人物」(2023年12月7日)
ANNnewsCH 2023/12/07
イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマスのガザ地区最高指導者・シンワル氏の自宅を包囲したと発表しました。
ネタニヤフ首相は6日、声明を発表し、「我が軍は、シンワルの自宅を包囲した。捕まえるのは時間の問題だ」と明らかにしました。
シンワル氏は、ハマスの主要幹部の一人で、10月7日の越境攻撃を主導した人物とされ、イスラエル軍が総力を挙げて、行方を追っていました。
ハガリ報道官は、「シンワルの自宅」とはハマスの最高司令部の置かれているガザ地区南部・ハンユニス市のことだと補足したうえで、「正確な位置は明らかにしないが、シンワルは地下にいる」と述べました。
イスラエル軍の部隊はすでにハンユニス市の中心部に到達していて、これまでに30のトンネルを破壊したということです。
「ハマス指導者の自宅を包囲」ガザ南部を爆撃 死者数増加の裏に“大量暗殺工場”(2023年12月7日)
池内恵×田中浩一郎×鈴木一人「イスラエル・ハマス紛争」
#国際政治ch 2023/11/18
出演者:
池内恵(東京大学先端科学技術研究センター 教授),
田中浩一郎(慶應義塾大学総合政策学部 教授),
鈴木一人(東京大学公共政策大学院 教授)
46:37〜
鈴木:
ガザ2分割問題というのがあって、北部にいる民間人を南部にやって、
南部もいずれは攻撃したいと思っているが、
当面は北部を「占領はしない、けれども事実上イスラエル軍を展開していることで戦争が継続している」
そして、ハマスの残党狩りのようなことをやっているから戦争は継続している、と言いながら、実際は誰もいないみたいな。
池内:
だから、ガザの一般人が北部にいなかったら、「占領ではない」ということになる。
戦場とか緩衝地帯になる。
「南部にハマスが逃げ込んでいて、北部にはハマスの残党が隠れているだけで、一般市民は全部、南へ行きました」という理屈にすれば、北部は「緩衝地帯」として戦闘行為ができるわけである。
でも「占領はしていない」「人がいないから」という理屈になる。
そういうことになると、南部に220万人が集まって、水もろくになくて外から補給しないといけない。水道設備が壊れている。電気もないという状態になる。
そうなった時にどうなるか?
この瞬間の各国の動きを見てみると、周辺アラブ諸国を見てみると、
湾岸産油国とか、つまりUAEとか、ヨルダン、エジプト。
これらの国は「人道的に、怪我人を受け入れます」とか「人道的に物資を入れます」と。
これは何をしているかというと、「ガザとイスラエルの紛争があって、イスラエルが悪い、やめなさい」と言いながら、でも”何も”やってないじゃないかと言われる。
その”何も”というのは、例えば、イスラエルとの関係を絶って、絶対にあり得ないが”戦争をやる”みたいなことから、”断交する” あるいは、”何か制裁をする”ということ。
でも、できないので、「”人道的に”何かやってみせます」と。
これは何の解決にもならないが、周辺諸国はそういう形で、「我々が悪いからこうなっているのではない。我々はちゃんとやっている」というふうに持っていこうとしている。
イスラエルからいうと、それはイーブンで、それほど影響はない。
ただ「エジプトが悪いからガザの民衆が苦しんでいるんだ」と。
自分たちは「ハマスの掃討作戦というのをやっていて、そこにガザの人間が難民化する、それはしょうがないじゃないか。エジプトがなんで受け入れないんだ」と。
国交を結んでいる相手にそんな酷いことを言うのかと思うが、そういうことを平気で言う。
それに対して、エジプトは「受け入れません」と。
とはいえ何もしないと不味いから「人道的なことをやってみせる」
イスラエルから言うと、「まあ、それで良い」と言って、
やることは、『南部への攻撃を、北部から強める』
『南部への攻撃を、北部から強める』
今後は、後半部分になる。
後半戦の方がものすごく大変で、逃げ場がなくなった220万人のガザの人たちが集まった「南部」に向けて進撃していくわけである。
そこでどれだけ、国際社会の感情が悪化して、
究極的には、アメリカの変化があるのかと言うこと。
これは、来月中(クリスマス)とかと言うことではなくて、来年一杯くらい見させられるのかもしれない。
そこで、「何か違うことがあって、忘れてくれればいい」と言うのが、作戦なのだと思う。
55:10〜
鈴木:
アメリカもヨーロッパもみんな共同正犯みたいなところもあるし、
こういうことを止めることができない誰もが共同正犯になってしまう。
要するに、仮に止めようと思うと、今起こっていることを「力づくで止める」しか、もうないんだと思う。
その力というのは、誰も持っていない。
アラブ諸国というのは、当然ないし、第5次中東戦争などできるような状況でもない。
アメリカもヨーロッパも力づくで抑えようどころか、「イスラエルの自衛権の行使」を認めてしまっている。
そうなると、これを事実上止める存在というのは、ないのではないか。
田中:
この前の11月11日、サウジアラビアの首都リアドで臨時の合同首脳会議「アラブ・イスラム諸国首脳会議」が開かれ、声明も相当苦労して作った。
言葉は、イスラエルに対して、かなり厳しい。だけど、アクションがない。
鈴木:
ないね。
それは、「G7の外相会合」だって同じ。
言葉はあるけど、アクションがない。
言葉と言っても、G7はどちらかというと、「ハマスを非難する」というところから始まるので、全然誓うニュアンスを持ってしまっている。
11月17日、第二回「グローバルサウスの声サミット」(オンライン会議)をやった。
「グルーバルサウスの声を一つに」(インド首相)
”インドが音頭をとってグルーバルサウスの声を代表する”みたいなことを言っているが、インドは最初は、イスラエル寄りの声明を出し、非難決議も棄権している。
インドも、中途半端な立ち位置で、グローバルサウスの国々は概ね「パレスチナ寄りでイスラエル非難」なのにインドはそうじゃない。