なるほど、そういうことなのか。
国レベルでの住民訴訟制度である『公金検査請求訴訟制度』をつくらなければ、国のやりたい放題の税金の無駄遣いに歯止めがかからないということなのですね。
国葬問題に思う
「住民監査請求・住民訴訟の国政版を作れ」という声がなぜ聞こえないのか
スギナミジャーナル 三宅勝久氏主宰 2022年7月17日
https://miyakekatuhisa.com/archives/1803
岸田内閣が、殺害された安倍晋三元首相を多額の公費をつかって「国葬」する方針だと伝えられている。これに対して違法性をとなえる声が野党から上がっている。批判は当然だと思うが、この種の税金の無駄づかいが問題になるたびに気になっていることがある。
「住民監査請求・住民訴訟の国政版を作れ」という声がなぜ聞こえてこないのか。
仮に「国葬」が東京都の税金でされるのであれば、都民が直接支出差し止めを求める住民監査請求を起こすことができる。監査委員は不当・違法を監査し、結果を出す。それに不服があれば東京地裁に住民訴訟を提起し、裁判所で違法性を審議する。
そういう異議申し立ての手続きが地方自治法によって保障されている。ところが同じ税金の使途なのに、国の機関については同種の異議申し立てができない。理由はひとつ。法律がないからだ。法律をつくるのは国会の仕事である。その国会が働かない。立法不作為である。
日弁連は2005年に公金検査請求訴訟制度の設立を提言しているが、議論は一向に盛り上がらない。
民主主義も権利も、だまっていては手に入らない。結局は、税金に異議申し立てする手立てがほしいと願う人の数が少なすぎるということだろう。
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公金検査請求訴訟制度の提言
https://www.nichibenren.or.jp/document/opinion/year/2005/2005_41.html
提言本文(PDF形式・151KB)
2005年(平成17年)6月16日
日本弁護士連合会
本提言について
地方自治法においては、普通地方公共団体の財務行為の違法性をチェックして損害を回復する手段として、普通地方公共団体の住民による「住民訴訟」が認められています。これにより、公共事業談合、官官接待、不正手当など多くの事案で訴訟が提起され、普通地方公共団体の行政における財務行為のあり方が是正、改革されてきました。
ところが、国については、住民訴訟のような制度がなく、違法な財務行為が明らかになっても、国民がこれを正す手段がありません。このため、例えば公共事業談合が発覚しても、国の損害は放置されたままとなってしまいます。このような状況は、明らかに正義に反し、憲法で定められた財政民主主義の観点からも問題です。
日弁連は、2002年5月、司法制度改革推進本部の行政訴訟検討会において、国レベルでの住民訴訟の創設を求めるなど、以前より問題点を指摘してきました。そして、今回、日弁連独自に「公金検査請求訴訟法案」をとりまとめ、かかる制度創設についての提言を6月16日の理事会で採択しました。
この提言は、法務省(6月8日)など関連諸機関に提出しました。
※公金検査請求訴訟制度とは
問題があると思われる国の財務行為について、国民が、会計検査院に対して監査を請求し、会計検査院の対応が不十分なときは、国などを被告として必要な措置を取るよう請求する訴訟を提起することができる制度。