中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」改正に関して、
反対派の民主派団体が、香港で大規模デモが行なわれている。
1997年に香港が中国に返還された時、
中国は少なくとも2047年までは「一国二制度」の概念に基づき、
人々の自由と香港の法制度を支持すると保証した。
民主化を求める2014年の「雨傘運動」が
中国政府の譲歩を引き出せないまま79日間で終わって以来、
当局は反対意見に一段と不寛容になっているようだ。
抗議活動に関与したとして活動家を投獄し、
独立を掲げる政党を禁止し、
その党の創設者を講演に招いた外国人ジャーナリストを
実質的に追放した。
なぜこれほど多くの市民が抗議しているのか。
市民が強い反応を示してきた「逃亡犯条例」は、
香港にいる全ての人が中国本土の司法制度の対象となり、
恣意的な拘束や拷問にさらされかねない、ということだ。
BBC News 2019/06/12
議員が「逃亡犯条例」法案の議論に参加するのを防ぐために、
活動家たちは主要な通りを封鎖し、
主要な政府の建物に集結した。
警察は催涙ガスとゴム弾を発射。
大規模なデモに、政府は譲歩しようとしていない。
BBC News 2019/06/17
Hong Kong protest: Calls for HK leader Carrie Lam to resign
香港の雨傘運動のリーダーで、
最も著名な学生活動家ジョシュア・ウォン(黄 之鋒 Joshua Wong)は、
指導者キャリー・ラムの辞任を求めた。
香港から中国本土に刑事事件の容疑者を引き渡せるようにする
「逃亡犯条例」の改正に反対する
香港市民約200万人(主催者発表)が16日、市街地をデモ行進した。
一連のデモで最大規模で、
市民たちは改正案の廃案と林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の
辞任を求めた。
約100万人(主催者発表)が参加した9日のデモを上回る、
香港における過去最大規模のデモとなった。
警察はこ16日のデモ参加者を約33万8000人としている。
警官が道を開ける場面も
警官隊がゴム弾や催涙ガスを発射し、
警棒を使うなどしてデモ参加者60人がけがを負い、
11人が逮捕された9日のデモとは一転して、
警官隊はこの日、道具を使った鎮圧には乗り出さず、
デモ行進は平和的に進んだ。
行進する市民たちに警官隊が道を開ける場面もあったとされる。
林鄭行政長官は前日の15日に、
立法会(議会)での改正案の審議を延期すると発表し、
改正案が政情不安を招いたことに対して謝った。
しかし、多くの市民はこれに満足せず、
改正案の廃案と、林鄭氏の辞任を求めている。
「暴動ではない」
この日のデモ行進は午後の早い時間に
ヴィクトリア公園で始まった。
多くの参加者が黒い服を着て、白い花を手にしていた。
前日、条例改正に反対の横断幕を張ろうとして、
建物から転落して死亡した人への弔意を示した。
デモの群衆は、多くの道路を封鎖し、鉄道の駅を埋めた。
日が落ち出したころには、主要な道路と交差点を占拠し、
議会の建物を包囲した。
プラカードには「学生たちは暴動を起こしていない」と
書いたものもあった。
これは、警察当局が12日のデモについて、
学生たちによる暴動との見方を示したことに抗議するものだ。
香港では、暴動は最高で禁錮10年の罪となる。
デモ参加者たちには、
林鄭氏が表明した「改正案の審議延期」を疑いの目で見る人が少なくない。
67歳の男性はBBCに、
「行政長官は香港市民の気持ちを無視した。
たいしたことではないといったように(改正を)推し進めた。
第二に我々は、警察に残忍に叩かれた学生たちを
応援するためにも行進している。
彼らのために正義を実現しなくては」と語った。
デモに初めて参加したという20歳の若者は、
「すごい人数が参加したと行政長官が知りながら、
それでも聞く耳をもたないなら、
彼女は人々の声を無視する独裁者だ。
香港市民はそんなことは受け入れられない」と話した。
<分析> 足りな過ぎるし、遅過ぎる――ヘリエ・チュン、
BBCニュース、香港
香港政府は15日、条例改正の手続きを延期すると発表し、
市民の怒りを和らげようとした。
それは完全に失敗し、
さらに多くの市民たち(主催者によると200万人近く)が
通りに出て行進した。
デモは行政長官自身にも向けられることになるだろう。
参加者たちは「行政長官は辞めろ!」と
シュプレヒコールをあげるようになっているからだ。
政府は融和策を探っている。
デモ参加者たちの行動が「香港への愛と思いから生まれた」ものだ
と理解しているとする声明を発表。
さらに、行政長官はもっと「誠実で謙虚な態度」で
市民の批判に臨むと約束した。
しかし、多くのデモ参加者にとって、
これは足りな過ぎるし、遅過ぎる。
彼らは、改正法案が完全に撤回されない限り、
引き下がらないと主張している。
今回のデモは、安全保障法案に反対して
約50万人が抗議デモを繰り広げた2003年を思い起こさせる。
不人気だった当時の行政長官・董建華氏は、
数カ月後に辞任した。
これでもし、林鄭氏が行政長官を辞めたとしても、
香港市民たちが後任に満足するとは限らない。
香港の行政長官は中国政府寄りの少人数からなる委員会によって
選ばれることを考えれば、なおさらだ。
ーーー
それに比べ…
日本の民主主義は …