日本の外務官僚が内部告発した
日本では殆ど知られていない記事ですが、
重要だと思われるので、再度、掲載します。
中東外遊 エジプトでの演説 2015年1月17日
(2:11〜)
安倍「ISILと闘う周辺各国に総額で2億ドル程度の支援をお約束します。」
2015年2月6日のVice Newsに、
安倍のエジプト演説の
「ISILと戦う国に2億ドルを約束する」
という台詞は、
用意された原稿にはなかった❗️という、この記事は、
日本の外務官僚の内部告発による驚くべきスクープだ。
シリアで行方不明の2邦人の問題を抱えながら
中東訪問を行うという薄氷を踏むような状況下の演説である。
推敲を重ね周到に練り上げられ、
国際社会に発信される重要な演説の原稿だった。
ところが、本番で、
安倍が全く書かれていないことを勝手に話すという暴挙に出た。
これを聞いた外務官僚は、
即座にシリアで行方不明の2人の邦人のリスクを思い愕然とし、
とんでもないことに発展する予感に慄いただろう。
さすがに怒り心頭し海外メディアに内部告発した外務官僚の心情は、
想像に難くない。
重要な部分のみを再掲して紹介する。
〜〜Vice News
Inside Japan's New War With the Islamic State
日本のイスラム国との新しい戦争の内幕
By Jake Adelstein and Nathalie-Kyoko Stucky
February 6, 2015 | 10:50 am 〜〜
《以下は、この記事⬆︎から重要な部分を抜粋して訳したものです。》
The lines about 'In order to minimize the threat of ISIS' and 'Japan pledges $200 million in support to those countries battling ISIS' — none of that was in the original speech that our ministry had checked," the MOFA official told VICE News. "Even a first-year bureaucrat at MOFA would know those words could constitute a declaration of war to radicals like ISIL."
「その文章 'ISISの脅威を少しでも食い止めるために' そして、'日本はISISと戦っている国への支援2億ドルを約束する'- それはどれもオリジナルの演説の中にはなかった。」と外務省関係者はVICEニュースに語った。
「外務省において一年生の官僚でさえ、その言葉がISILのような過激派に宣戦布告を買って出ることだと解るだろう。」
A spokesperson at Abe's office told VICE News, "We won't comment on the process in which the final speech was completed and delivered, or what was the in the original manuscript."
安倍のオフィスの広報担当者は、VICEニュースに語った。
「私たちは、最終的な演説が完成して届けられるプロセス、またはオリジナルの原稿の内容については、コメントしません」
After the speech, copies of the prepared statement were reportedly trashed, and work began on a transcript reflecting the additional lines. MOFA insiders said that there was internal debate about which Japanese character to use for a key word: tatakau, which can be written with two different characters that sound the same but have slightly different meanings. The first character connotes an abstract struggle — a battle with cancer, for instance — while the second is used to discuss warfare. MOFA decided to use the more abstract character in the Japanese transcript.
スピーチの後、準備された演説のコピーは伝えられるところによるとゴミ箱行きになり、追加の節を反映した文字起こしの仕事が始まった。
外務省内部の者は、キーワードに使う日本語の文字について内部議論があったと語った:「たたかう(闘う&戦う)」これは同じようには聞こえるが、わずかに異なる意味を持つ2つの異なる文字に書くことができる。ひとつ目の文字は抽象的苦闘を暗示し、- 例えば癌との闘いといったような-二つ目は戦争について言うのに使われる。外務省は日本語文書の中にはより抽象的な文字の方を使うことにしたのである。
Similarly, in the English translation they used "contending with ISIL" rather than "warring with ISIL" or "fighting with ISIL." Special attention was reportedly paid by MOFA to soften the words in English as much as possible. On February 2, MOFA representatives were called to LDP headquarters and told that they had failed to ensure Abe's speeches were properly communicated to the foreign press.
同様に、英訳では「warring with ISIL(ISILと戦い)」もしくは、 「fighting with ISIL(ISILと戦い)」よりむしろ、彼らは「contending with ISIL(ISILとの闘い)」を使った。外務省は、できるだけ多くの英語の言葉が柔らかく伝わるよう特別な注意を払った。2/2、外務省の代表者は自民党本部に呼ばれ、安倍の演説が外国のプレスに適切に伝達されるよう守ることに失敗していたと言われた。
"We get blamed for the crappy English translation, but we were doing damage control," the MOFA source told VICE News. "He didn't read his lines."
「私たちはくだらない英語翻訳のために非難を受けるが、
しかし、我々は失敗しないよう調整をしていた。」その外務省の情報提供者は VICE Newsに語った。「彼は台詞を読んでいなかったのだ。」
That may sound like an odd thing for a bureaucrat to say about a prime minister's speech, but in Japan even Q&A portions of press conferences are scripted. The press club submits questions to politicians in advance, who then read their prepared answers. Some follow-up questions are allowed.
それは首相の演説について語る官僚としては、奇妙なことのように聞こえるかもしれない。しかし、日本で記者会見のさえ質疑応答の部分はスクリプト化されている。記者クラブは、事前に政治家に質問を提出し、その後、政治家は彼らの準備された答えを読む。いくつかの補足質問は許可されている。
The outcome of Q&A sessions at the National Diet,
Japan's legislature, are so scripted that news services sometimes report the content of the answers before they are given in session. Government ministries often write answers for Diet members — and sometimes write questions for the press. In 2006, when the governor of Nagoya decided to hold a committee meeting without scripted questions and answers, that fact was considered newsworthy.
国会での質疑応答の結果というもの、日本の議会というものは、次のようにスクリプト化される。通信社は時々彼らが会議を開く前に、回答の内容を報道するという具合だ。政府省庁は、多くの場合、国会議員のための回答を書く。- 時にはプレスへの質問さえ書く。2006年には、名古屋の知事は、質疑応答をスクリプト化せずに委員会を開催することを決定したとき、この事は報道価値があると考えられた。
And so when Abe gave his speech, MOFA was caught off guard. In addition, the $200 million Abe promised had not yet been approved by the Diet. MOFA later clarified that Abe meant in the Cairo speech that he was going to allocate $200 million "with the approval of the Diet."
それゆえに、安倍が演説をした時、外務省は不意を突かれた。その上、安倍が約束した2億ドルは、まだ国会で承認されていなかった。カイロ演説において彼はこれから”国会の承認を得て”2億ドルを配分するつもりだったというのが安倍の言わんとすることだったと外務省は明かした。
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【補足】
シリアのアサド政権は国民を大量虐殺している。
そのアサド政権に、日本がこっそりと
に経済協力しているとしたらどうだろう❓
日本は、2011年5月から民主党政権下でアサドへの
「新規の経済協力は見合わせる」として、
安倍政権もこれを引き継いでいたはずだ。
安倍は2013年8月外遊先のカタールでは
「アサド政権は道を譲るべきだ」と退陣を求める声明まで出していた。
ところが、
日本は、国連開発計画(UNDP)の事業として、
アサド政権の支配下にあるジャンダール火力発電所の補修・復旧のために
約25億円を提供する契約を結んでいた。
事業主体はUNDPだが、日本政府が約22億5千万円、
国際協力機構(JICA)が約2億5千万円を提供している。
日本外務省やJICA内で、この事業は日本の関与が明るみに出ないよう、
「ゼロ・ビジビリティ(透明度ゼロ)」という扱いにして
隠しているというのだ。
しかも第1弾のジャンダール火力発電所への25億円を提供のみならず、
計画ではシリア内のアル・ザラ火力発電所、バニアス火力発電所の
修復・復旧も見込んでいる。
https://www.nishinippon.co.jp/feature/attention/article/323760/
【シリア邦人拘束事件 時系列 参考記事】
▼湯川氏後藤氏のケース・時系列
▼安田氏のケース・時系列