本当に尾畠春夫さんの一言一言が素晴らしい。
赤いタオルの鉢巻が、金の王冠よりも輝いていた!
3日3晩ひとりきりで山の冒険をした2歳の男の子、よしきちゃんも、
命はとても強いんだということを教えてくれた。
沢の岩に腰掛けて「おいちゃん、ボクここ」と言った
よしきちゃんが、子供の姿をした神さまのようで、
尾畠さんという勇者に、目に見えない宝を授けるかのように、
2人の出会いのシーンは、神秘的なものにさえ思えた。
山口・周防大島町で12日から行方がわからなくなっていた
藤本理稀(よしき)ちゃん2歳が、15日午前6時半ごろ、
家族と帰省していた曽祖父の家の北側の山の中で発見された。
山に入ってたった30分ほどで、よしきちゃんを発見したのは、
大分県在住のボランティアの赤い捻り鉢巻のスーパーおじいちゃん、
尾畠春夫さん78歳❣️
150人体制で3日をかけて捜索していた警察や消防ではなかった。
尾畠さんは、
2011年東日本大震災では宮城県南三陸町で3月28日から500日間、
「思いで探し隊」のボランティア隊長として活動。
2018年4月には大分県中津市の山崩れ現場、
2018年7月9から30日までは西日本豪雨災害の広島県呉市で、
土砂の掻き出し作業をしていた。
12日の夕刊でよしきくんのニュースを見て、
14日の朝刊でまだ見つかっていないのを知り、
朝9時半に大分を出発し陸路で現地に向かった。
大分県佐伯市の山で行方不明になった2歳の女の子の救出にも
協力した経験がある。
尾畠さんは、自分も山が好きだから、
子どもというのは上に上がる習性があると確信したという。
曽祖父の家の北側にある山を、
「よしくん!よしくん!」と名前を呼びながら、
700m 25~30分ほど登っていったところで、
「おいちゃん、ぼく ここ!」という返事が聞こえ、
沢の苔むした小さな岩の上に座っているよしきくんを見つけた。
「頑張ったね」と言って、「飴食べる?」と袋を取り出したら、
袋ごと取って自分で小袋を開けようとした。
子供の手で開かないので開けて渡してあげたら、
口に入れた途端にガリガリと噛んだ。
はっきりとした声、飴をガリガリと噛む健康な様子に、
これは大丈夫だなと思った。
「人の命って重いからね。
高齢者だろうが、小さからろうが、若かろうが関係なく、
一つの命ちゅうのは、その人しか持っていない命じゃからね、
私がお手伝いさせてもらえることがあれば
何かお手伝いさせてもらえたらと思った。」
「ありがたいです。ほんとに。
"おいちゃん、ここ"と言った時は本当に嬉しかったです。
小さい命が助かったと思ってね、本当に嬉しかったです。」
「必ず私が見つけたら、私が抱きしめて直にあなたにお渡しします。」
と尾畠さんは家族に約束していた。
「口約束も契約。警察が"法律だから渡してください"と言ったけど、
罰を受けてもいいから、"ダメ" "イヤです"と断ったんです。」
「なんぼ警察が来ようが、大臣が来ようが関係ない。」
お母さんはもう声が出なかったな。
あの嬉しそうな顔は、一生焼き付いて離れんだろうな」
「助かって良かった、助かって良かった、助かって良かった、
ただそれだけだったです。」
「水さえあれば耐えれます。
あの状態だったら、あと4~5日は大丈夫ですよ。
そりゃもうね、初めて会ったときにあの表情を見たときに、
人間というのは強いな、と思った。水さえあれば生きられる。」
「私は学歴もない何もない人間でしたけど、
65歳でまで生きさせてもらって、
別府で魚屋をしてたんです。
これから残りの人生を皆さんにお世話になったから、
社会にお返しさせてもらおうと思ってボランティアを選んだんです。」
尾畠さんは、全国各地で車中泊しながらボランティア活動を行ってきた。
理稀くんの祖父に「お風呂でもどうぞ」とすすめられたが、
「ボランティアですから」と風呂も食事も辞退したという。
体力づくりは、毎朝8km走る。
「末広がりが好きだから。
家が貧しかったから小学校5年の時から農家に奉公に出されてた。
スポーツは全然やってません。」