1980年4月15日、
フランスの「ラ・アーグ再処理工場」事故によって、
世界が破滅していたかもしれない、
という事実をご存知でしょうか?
宮崎駿の『風の谷のナウシカ』は、
放射能で汚染された世界で暮らす人類の話でした。
この作品が書かれたのは、
日本が好景気に沸いていた80年代のことでした。
そして、ナウシカが、アニメ化(84年)された2年後に、
チェルノブイリ原発事故後(86年)が発生しました。
さて、『ナウシカ』は、
フランスのバンドデシネを代表する漫画家、
メビウスこと、ジャン・ジローの作品『Arzach アルザック』に
衝撃を受け、影響を受けた作品であると、
宮崎駿自身が、語っていました。(過去記事アリ)
メビウスの『Arzach アルザック』は、
主人公アルザックが、グライダーのように音もなく浮遊する翼竜に乗って、
荒廃した奇怪な土地を彷徨う不思議な旅の物語です。
また、同時に、作家の魂の深層に潜り、無意識の世界を漂うような物語。
そして、『Arzach アルザック』の物語には、
「LE FAMEUX DESERT A CONTAINERS DE L'OUEST-FRANCE」と呼ばれる
つまり、
「西フランスの見捨てられた有名なコンテナ(容器)」なるものが
登場します。
これは、フランスの「ラ・アーグ再処理工場」を
イメージしたと言えるでしょう。
フランスのメビウス、日本の宮崎駿、
二人の眼差しが、見つめていたものは、何だったのか?
チェルノブイリ原発事故よりも前に
「ラ・アーグ再処理工場」に垣間見えた、
放射能の恐ろしさ、
半歩間違えれば、
ほとんどの地球上の生命が死滅する姿だったのではないでしょうか。
しかし、この事故については、
あまり多くの人々に知られていません。
1980年4月15日、
フランスのシェルブールで停電事件というものがありました。
これは、ただの停電ではありませんでした。
その日の朝、ラ・アーグ再処理工場では、主電源が停電し、
すべての電気が切れたのです。
それは、高レベル廃液を、ポンプで送り出される水によって
冷却する仕組みが止まるという恐ろしい事態を意味します。
しかし、直ちに自家発電が作動し、
危険が回避できたかに思われ胸をなでおろしたのも束の間。
主電源が回復したのち、
もう必要のない自家発電を停止し忘れたため、
電力が供給過剰となり、主電源と自家発電の両方が破損し、
至る所で火花が散り、火災が発生しました。
あわや想像を絶する大惨事!
しかし、神の業か・・偶然、フランス軍の発電機が運びこまれ、
応急措置が講じられ、一時間後に廃液タンクの冷却が再びはじまり、
沸騰していた溶液を辛うじて静まらせることができたのです。
まさに間一髪!
幸運にも、近い距離にフランス軍の兵器庫があり、
幸運にも、そこに緊急発電装置があり、
幸運にも、シェルブールは雪解けの4月で雪道の難を逃れることができ、
幸運にも、停電事故が起こったのが午前8:30分頃で、
プルトニウム処理業務が始まる直前10分前だったのです。
実は、1970年代、ラ・アーグ再処理工場について、
西ドイツのケルン原子炉安全研究所は、
ラ・アーグの施設が爆発した場合、
半径1万kmが致命的に汚染される可能性があると
報告されていたのだそうです。
地球の一周が四万キロであるから、
ラ・アーグの再処理工場から半径1万kmの円を描くと、
地球の半分を覆いつくし、
オーストラリアと南米の南端を除いて、
ほぼ、全大陸がすっぽりとおさまります。
つまり、全人類ばかりでなく、
地球の生態系が全滅してしまったかもしれないのです。
私たちは、いかに危うい世界に生きていることでしょう。
『再処理工場』という名前の意味を
取り間違ってはいけないのですね。
そもそも『再処理工場』と呼ばれるものは、
核兵器用のプルトニウム抽出するための工場なのです。
ラ・アーグ再処理工場は、
核爆弾製造を目的に設立されたマルクールの工場の
後継事業としてMOX燃料に再処理しています。
軍から民間に移行し、現在もアレバ社が運用しており、
ラ・アーグ海峡の早い海流に乗り、放射性廃液は拡散され、
放射能は、大気と海洋に放出され続けています。
フランス、日本、ドイツ、ベルギー、イタリア、オランダから送られる
世界の使用済み核燃料のおよそ半数を受け入れているのです。
1979年に、10,000人の市民が集合し、
大きな抗議デモが起こる中、
国外から使用済み核燃料を初めて
シェルブール港に送ったのは、日本です。
「ラ・アーグ再処理工場」の事故による
世界滅亡の危機に、日本は無関係ではありません。
さて、
「福島第一原発の事故」は、一段落どころか、
これまでの量をはるかに上回る放射性物質による汚染が、
明日にでも起こる可能性があり、
「4号基」がいかに危険な状態であるか、
そして、「六ヶ所村は、日本のラ・アーグ」である、と
あらゆる場所で、あらゆる方法で警告をでしていた
一人の人物がいました。
*2014年年末、一時も早く取り出さねばならない4号基燃料棒を
ようやく取り出し完了した。1.2.3号機は、人間が直に近づけないため作業はますます難しい。
村田光平氏。
国会の公聴会で公述人として、
原発ゼロを訴え、国の責任、今の世代の倫理観の欠如を批判し
また、「経団連の米倉会長に直訴の手紙」を送られています。
ぜひご覧になってください。
2012.3.22参院予算委員会公聴会 「外交・安全保障」について
政策研究大学院大学学長・白石 隆/ 岡本アソシエイツ代表・岡本行夫
地球システム・倫理学会常任理事 元駐スイス大使・村田光平
*注目!村田光平氏の発言
=30:35~48:25 / 2:23:15~24:31 /2:26:05~27:26 / 2:29:15~30:49
*岡本行夫は村田氏に真っ向から対立意見を述べた。
岡本は、小泉政権参謀として「イラク自衛隊派遣」を奨め、
「日本人外交官射殺事件」にも米軍陰謀に一枚噛んでいる疑惑がもたれている。
また、鳩山元首相の普天間県外の政策を潰し鳩山政権失脚の黒幕的存在であった。
日米安保保持、安倍政権の戦争法案賛成、TPP推進、原発再稼働、改憲論者。
村田光平氏:
このような場で発言させていただくことは、大変光栄に存じます。今日、ここに参りますに当たりまして、特に、みなさま方に伝えたいことがございます。それは、いかに現在、日本、そして世界が危機的状況に直面しているかということであります。人間社会が受容できない、この原発のもたらしうる惨禍のリスク、これをゼロにしなければならない、と私は福島事故は全世界に想起させつつあると信じております。そして、このような事故を体験しながら、なお脱原発に躊躇するというのは倫理の欠如という誹りを免れないと、私は考えております。特に、この処理方法がいまだに発見されていない核廃棄物、これに象徴されるのは、今の世代の倫理の欠如と言えると思います。そして、これは人類が緊急に取り組まなければならない課題だと信じております。そして、この放射能汚染と、これを許すあらゆる行為は、計り知れない害悪を永久に人類と地球に残すものです。私が出席した2005年のOBサミットは最終文書で、「未来の世代を含む、すべての人の認められる人権」ということで、未来の世代の人権を認めているわけですが、放射能汚染は、まさにそれを蹂躙するものであります。
特に今日、みなさまにお伝えしたいのは、福島4号機の危険な状況でございます。毎日、日本すべての国民は、余震が起きるたびに怯えております。この燃料プールが、もし崩壊して、1535本の燃料棒が大気中で燃えだした場合には、果てしない放射能が放出されると。もちろん、東京は住めなくなるわけです。この1353本という数字は、実は控えめでございまして、つい数日前、私が発見した数字がございます。それは、1号から6号、共有のプールがございまして、それは4号機から50メートル離れたところでございますが、そこに、なんと6375本の燃料棒が収められていると、いうことであります。まさに、この4号機が事故を起こせば、世界の究極の破局の始まりと言えるわけであります。それにも関わらず、嘆かれるのは、危機感の欠如であります。 この対策として考えられている燃料棒取り出し作業の開始が※来年末以降というのは断じて理解できませんし、放置してはならないと考えております。 国の責任が極めて重要だと信じます。この点に関して、ついにアメリカが動き出したようであります。数日前、入った情報によりますと、この著名な核科学者が中立の評価委員会の設置の提唱を始めました。 これは、元国連職員で、世界中の著名な学者と連携を取っている松村昭雄さんが、米政府の元・上級政策アドバイザーで、使用済み核燃料の第一人者であるボブ・アルバレス氏、他の科学者たちに働きかけたものです。この経緯については、2月に4号機プールにはチェルノブイリ原発の8倍のセシウムがあるで書いておきました。
太平洋を越えて、アメリカ西海岸へも放射性プルームが飛んでいき、事実、多くのアメリカ人に重大な健康被害が出ています。4号機プールが破損でもすれば、本当に北半球が終ってしまうので、米政府も、いまだに危機感もなく世界に対しての責任感もない野田政権と日本政府に業を煮やしたのです。 そして上下両院の軍事委員会に、米軍の命の安全のための公聴会を開くように働きかけ出した、ということでございます。
次に日本から世界の究極の破局をもたらし得るものとして指摘できるのは、六ヶ所村の再処理工場であります。この六ヶ所村の再処理工場(が、いかに危険か)につきましては、1977年の1月15日、毎日新聞が記事を書いております。これによりますと、ケルンの原子炉安全研究所の発表では、極秘レポートでありますが、西ドイツの人口の半分、3050万人が死ぬであろうという報告であります。 そして、この再処理工場の恐ろしさは、実はヨーロッパでもシェルブールの停電事件としてグーグル検索で、すぐ出てまいりますが、欧州全土を滅ぼしうるものだったと言われております。~以下省略
議事録 全文 ⬇︎
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/180/0029/18003220029001a.html
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日本経団連
米倉弘昌会長殿
平成24年3月16日
地球システム・倫理学会常任理事
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
このほど発出された日本地球システム・倫理学会の緊急アピールをお届けいたします。人間社会が受容できない原発のもたらしうる惨禍のリスクはゼロにすべきであるとの訴えにご賛同いただけるものと確信いたします。福島事故はこの忘れられた大原則を想起させました。この事故の罪深さの認識と反省の不足は倫理の欠如との謗りを免れません。
ご高承の通り六ヶ所再処理工場、フクシマ4号機の燃料プール,高速増殖炉もんじゅなどは緊急な対応を必要としております。余震の規模如何では4号機燃料 プールが崩壊して1535本もの燃料棒が大気中で燃えるという人類未経験の恐ろしい事態がいつでも発生し得るのです。そうなれば世界の究極の破局の始まり です。危機感の欠如が嘆かれます。特に余震が脅かす4号機対策としての燃料棒取り出し作業の開始が年末以降とは到底理解できません。最優先課題の筈です。 国の責任は重大です。
1980年フランスのラアーグ再処理工場で発生した「シェルブールの停電事件」 はドイツのケルン原子炉安全研究所の極秘レポートによれば一万キロ範囲内の全ての住民の死亡をもたらし欧州を全滅しうるものでした。同様に危険な六ヶ所再 処理工場の即時閉鎖は最大の緊急課題の筈です。無限大はゼロ以外の如何なる数字を掛け算しても無限大です。リスクはゼロにすべきです。これが福島の教訓だ と信じます。
危うく回避された東電の事故現場からの全面撤退といい、3・11の際の六ヶ所再処理工場の外部電源喪失、4月7日の余震による再度の電源遮断といい、現 実に存在する究極破局の可能性への無関心はもう放置してはならないと思います。再処理重大事故は原子力安全機構の2007年三月報告書によれば「臨界事 故」が18件、「火災事故」が45件、「爆発事故」が32件も発生しているのです。
このほど潘基文国連事務総長からの書簡が寄せられましたのでお届けいたします。国連倫理サミットにつき加盟国が国連総会に持ち込めば喜んで支持するとの意図表明があり喜んでおります。今年9月の総会に向けてオバマ大統領がイニシャティヴを取るようルース駐日米大使に働きかけております。
来る3月22日、午後1時から4時までの参議院予算委員会の公聴会で「みんなの党」推薦の参考人として陳述を行う予定です。別添の事故一周年 所感を盛り込む所存ですが、4号機燃料プールへの緊急対応を特に訴える所存です。目に余る危機感の欠如は放置できません。世界の命運がかかる最優先課題の 筈です。
日々発生する余震に国民一同がおびえ出している中で、フクシマが想起したリスク0の大原則(人間社会が耐え難い惨禍をもたらす可能性は0にする)は世界 中で再認識され出すと信じます。一昨日、世界的に著名なドイツのvon Weisaecker教授より六ヶ所再処理工場の閉鎖を正式に支持するとの連絡が入りました。
フクシマの教訓の一つに新しい文明への転換の必然性があります。別添の長谷川私案の長期夏季休暇の導入など日本経団連におかれても具体論を論議されるようお願い申し上げます。
同封の毎日記事の通り福島事故の教訓を世界に知らせる発信を続ける所存です。どうかよろしくご指導、ご支援の程お願い申し上げます。
貴会長の一層のご発展とご自愛をお祈り申し上げます。
敬具