私的・新釈 Enough for Today(和訳) ~Dancing the dreamより | ☆Dancing the Dream ☆

☆Dancing the Dream ☆

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マイケルの詩集「Dancing the dream」から
きょうは、『Enough for Today』を訳してみます。

湯川れい子さんの訳のもの。。
う~~~ん・・・
ちょっと、捉え方が、、私的にはイマイチ違うんだよね。。と・・思ふσ(^_^;)

生意気言って
申し訳ないけど・・

マイケルのこの詩の中の言葉を借りれば、
   ―"No, you don't know all of it yet.
   ―いいえ、あなたは、まだちゃんと解っちゃいないよ。 ・・かも。


もちろん、私もまだちゃんと解っちゃいないと思うので、
勉強中ですが・・
個人的な意見としては、この訳本は、改訂してもらいたいなぁ・・。。
この気持ち、ただただ、マイケルへの尊敬と愛ゆえです。
マイケルが、とても大事にしていたご本だと思うから。
お許しくださいね。湯川さん。

詩は、どう読んで、どう感じてもいいのかもしれないけれど、
軸というものがあるのでは。と。
「ダンスを殺している」・・という下りの解釈は、とても大事にしたいところなのです。
命が、命と繋がっていく、命の壮大な群舞のような絵が思い描けなければ、
彼のこの言葉の意味の深さも痛みも解らないのです。

惜しい!と思ふポインツは・・赤字のことろに隠された意味なんですよね。。
これを読まなければ、マイケルの【大きなHeart】に届かない・・。


マイケルが語りかけている「She」とは、
きっと、リハーサルスタジオにいる実在の女性ではありませんよね?
彼は、宙を見上げて言ったのです。
「もし貴女さえよければ、稽古を中止したいんだ」と。。

彼が語りかけている「She」とは、
あるときは、「鏡の中の人=Man in the mirror」、
あるときは、「心の中の子供の心=My baby =My soul」、
あるときは、「 My Girl 」と表現されるような、
マイケルがダンスをするときに触れる、
「なにか神聖なもの=something sacred」・・
これは、彼自身の魂そのものでもあるのではないかと思うのです。

そして、
この詩集の表題でもある「Dancing the dream」という詩からも感じ取れるように・・

マイケルにとって、「ダンス」とは、
すべての命が、生きることを謳歌している姿そのもの。
マイケルが描く「ダンス」の世界観は、
宇宙はひとつの大きな舞台であり、
命が延々と受け継がれる私たちのこの世界は、
宇宙という舞台の真ん中で、ライムライトで照らされている光の輪の中にあるのです。
身体をもって命を踊るダンサーは、
ライムライトの光の中に現れ、見事なダンスを踊り、生を謳歌し、
時がくると、微笑みながらお辞儀をし、その光の輪を去っていく。
そして、身体の死を迎え、果てしない宇宙の神のダンスに溶けていくのです。
こうして、ダンサーから、次のダンサーへと、
命のダンスが受け継がれるていきます。


マイケルは、
海の生き物のなかでも、最もダンスを愛する「イルカ」の魂に触れたのですね。
彼は、チャップリンや、JBやアステアなどの偉大なダンサーの魂を受継ぐ・・
しかし、それだけではなく、マイケルの【大きなHeart】は、
例えば、種を超えて、同じ命同士として、
動物たちの命にも感応する。。
そして、そのダンスの名手たちの命のダンスをも受継ごうとするのです。
しかし、利害の中に絡め捕られて生きる人間に
彼らのダンス(命)は奪われてしまいました。
これを悲しむ心は、慈悲の心のようなものであり、
マイケルのこの世界観は、仏教でいうなら、梵我一如・・のようなものでは?

「微笑みながら死ぬ」イルカ・・
もしかすると、マイケルは、イルカの本質に、自分自身を重ね合わせたのかもしれません。
彼自身が、もっとも愛したチャップリンの「Smile」という曲に送られて、
神の永遠のダンスに溶けていったように。。

マイケルは、
ダンス(命)を奪われた一頭のイルカのために
自分自身のダンスを中止し、追悼の意を捧げたのでしょう。
「Enough for Today よくやったね。お疲れ様でした。」と言って。。

マイケルが死に、彼の命のダンスが奪われたとき、
世界中が制止し、彼に追悼の涙を流しましたが、
いったい誰が、見知らぬ一頭のイルカの死に立ち止まり、
祈りを捧げるでしょう?

我が国の現在の指導者の誰が、
このように、名もなき原発被害者たる私たち庶民に心を砕いているでしょうか?
いわんや、一頭のイルカに。。





Enough for Today

Dance rehearsals can go on past midnight, but this time I stopped at ten.
"I hope you don't mind," I said, looking up into space,
"but that's enough for today."

ダンスの多くのリハーサルは真夜中を過ぎても続けられる。
でも、このとき、僕は10時で中止したんだ。
「貴女さえよかったら・・」と僕は宙を見あげて言った。
「今日は、お終いにしたいんだ。」

A voice from the control room spoke. "You okay?"
"A little tired, I guess," I said.

コントロールルームから、声がした。「大丈夫かい?」
「ちょっと疲れたんだ、たぶんね。」僕は言った。

I slipped on a windbreaker and headed down the hall. Running footsteps came up behind me. I was pretty sure who they belonged to. "I know you too well," she said, catching up with me. "What's really wrong?"

僕は、ウインドブレーカーをひっかけて、階段を降りて行った。
僕の後を追いかけて走る足音がした。
それが誰の足音かは、僕にはちゃんと解っていた。
「私もあなたのことをよく解っているわ」ぼくに追いついて、彼女は言った。
「本当は何があったの?」

I hesitated.
"Well, I don't know how this sounds, but I saw a picture today in the papers.
A dolphin had drowned in a fishing net.
From the way its body was tangled in the lines, you could read so much agony.
Its eyes were vacant, yet there was still that smile, the one dolphins never lose, even when they die..." My voice trailed off.

僕は、口籠った。
「そうだね。僕にも これがどんな具合に知らせているのか解らないんだ。
でも、今日、新聞でイルカの写真を見たんだ。
一頭のイルカが網にかかっていた。
素の身体は糸に絡まって、その事からは、とても苦しかったことが読み取れたよ。
その目は空ろで、まだ微笑んでいた。イルカというのは、けっして微笑を失わない、
死ぬときでさえ・・。」僕の声は、声にならなくなっていった。

She put her hand lightly in mine. "I know, I know."

彼女は、僕の手にそっと手を置いた。「解るわ。解るわ。」

"No, you don't know all of it yet. It's not just that I felt sad, or had to face the fact that an innocent being had died.
Dolphins love to dance, of all the creatures in the sea, that's their mark.
Asking nothing from us, they cavort in the waves while we marvel.
They race ahead of ships, not to get there first but to tell us,
'It's all meant to be play. Keep to your course, but dance while you do it.' "
So there I was, in the middle of rehearsal, and I thought, 'They're killing a dance.'
And then it seemed only right to stop.
I can't keep the dance from being killed,
but at least I can pause in memory, as one dancer to another.
Does that make any sense?"

「いいえ、あなたは、まだちゃんと解っちゃいないよ。
それはただ単に、僕が悲しみを感じているとか、純粋な生き物が死んだという事実に向き合わなければならないということじゃないんだ。
イルカ達は踊ることを愛している。海のすべての創造物のなかでもね。
それが、彼らの性質の表れなんだ。
僕らに何も求めず、僕らが驚き不思議に思っている間、彼らは波間に跳ねまわっている。」彼らは船の前を走って競争する。それは、速さを競おうとしているのではなく、僕らに話しかけているんだ。
″だだ、遊ぼう!と言っているだけだよ。
 君のコースを保って、そうしながら踊ろう!″ってね。」
「だから、リハーサルの最中に、僕は考えた。
″彼ら人間は踊りを殺そうとしている″と。
そして、そのとき、ただ止めることが正しいと思えたんだよ。
僕は、殺されかかったダンスを続けることはできないよ。
でも、少なくとも、僕は、ひとりのダンサーから、他のダンサーへ・・というとき、追悼のために一時、立ち止まることはできる。
こんな感覚が君に解るかい?」

Her eyes were tender.
"Sure, in its way.
Probably we'll wait years before everyone agrees on how to solve this thing.
So many interests are involved.
But it's too frustrating waiting for improvements tomorrow.
Your heart wanted to have its say now."

彼女の目は、優しかった。
「もちろん。私なりに。
たぶん、私たちは、皆がこのことを解明する方法に同意するまで、何年も待つことになるでしょうね。
とても多くの利害関係が複雑に絡み合っているから。
でも、明日にも改善しようと、待つことに苛立ちすぎているわ。
あなたの心は、今だ!と言いたがっていたのね。

"Yes," I said, pushing the door open for her.
"I just had this feeling, and that's enough for today."

「そうなんだ。」彼女のためにドアを空けながら、僕は言った。
「僕は、本当にそう感じたんだよ。だから、今日は、ここまで。お疲れ様でした。」



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【湯川れい子さんの翻訳文】

踊りの練習は、ときには深夜すぎまでかかることがある。だが今日、ぼくは10時で練習を切りあげた。「よかったら、今日はここまでにしたいんだ」と、ぼくは上を見上げながら言った。
コントロール・ルームから声がする。「大丈夫か?」
「ちょっと疲れた」とぼくは答える。
ウインドブレーカーをひっかけ、足早に廊下へむかう。後ろから小走りに、ぼくを追ってくる足音がする。誰の足音かは、振り返らなくてもわかっていた。「わかってるわよ」ぼくに追いつくと、彼女が言った。「教えて、何があったの?」

ぼくは一瞬、返事につまった。「いや、自分でもよくわからないんだけど。今朝、新聞で一枚の写真を見たんだ。イルカが投網のなかで溺れている写真さ。体が網にひっかかっていて、みるからに痛々しそうだった。目は虚に見開いていたけれど、口元にはイルカがどんなときでもけっして忘れることのない、あの微笑が浮かんでいた。死ぬ間際だというのにね・・・」とぼくは思わず、声を震わせた。
彼女はそっとぼくの手をとった。「ええ、あなたの気持ちはよくわかるわ」

「いいや、わかっちゃいないよ。ぼくはただイルカがかわいそうだとか、何の罪もない生き物の命が奪われたことをしっかり見据えなくちゃいけないとか、そんなことを言ってるんじゃないんだ。イルカは踊るのが大好きだ。海に生きる生物のなかでも一番踊りが好きで、踊ることは彼らの特性なんだ。ぼくらが目をみはっているあいだも、彼らは何ひとつ求めず、波間を無邪気にはねまわっている。彼らは船を追い越したりするけれど、ただスピードを競っているのではなくて、ぼくらにこう言おうとしているんだ。『楽しくやろうよ。針路をそれないように注意しなきゃいけないけど、舵をとりながら踊ってごらん』とね。
それでぼくは、リハーサルの最中にこう考えたんだ。『ぼくらは踊りを殺そうとしているんだ。』と。そしたら、どうしても踊れなくなってしまった。踊りを殺すなんて、ぼくにはとてもできない。けれど、せめてほんのすこしだけ踊るのをやめて、思い出にひたることぐらいはできる。わかるかい?」

彼女の瞳は優しかった。「ええ、なんとなく。たぶん、この問題を解決するには何年も時間がかかるでしょうね。いろんな利害関係がからんでいるから。でも、明日すぐに問題を改善しようなんて考えないほうがいいわ。あなたは今すぐ答えを出したいと思っているでしょうけど」
「ああ」と答えながら、ぼくは彼女のためにドアを開けてやった。「ただちょっと思いついただけさ。今日はもう、ここまでにするよ」