11月4日に次世代・女性活躍支援課から差出担当者不明の返信が届いたため、担当職員名と「事案ごとの関係部署の対応」についての回答を求めました。
11月13日の面談で女性活躍・両立支援班の班長と副主幹に回答を求めたところ、職員が休暇のため登庁しておらず回答できないとの返答でした。
12月9日に次世代・女性活躍支援課に電話した際に、返信した若い男性職員と電話で話し、回答を求めるメールを再送したものの未だに回答はありません。
【返信メール引用】
「近年の様々なセクシュアリティの方たちが抱える課題等については、現在はそれぞれの事案ごとに関係部署が対応しております。
なお、人権啓発の総合窓口である総務課においても、同様の認識を共有しているところです。」
私は由利本荘市男女共同参画推進協議会委員もしていますが、由利本荘市では総合政策課が男女共同参画担当所管で全課と連携し数値目標を定め、成果指数の達成状況が報告されています。
性的マイノリティへについても全課が対象で、学校教育課、健康管理課では数値目標が設定され、健康管理課で相談に対応しています。
次世代・女性活躍支援課から昨年度の「男女の意識と生活実態調査」報告書が発行されていますが、数値目標と成果指数達成の関連資料は何も届いていません。
また、11月13日に女性活躍・両立支援班から下記が男女共同参画担当としての業務だと言われましたが、その3点だけに限定されるものなのか疑問を感じています。
・男女格差の解消
・固定的性別役割分担意識の解消
・ワークライフバランス
男女共同参画は全課で推進されるものと思いますが、未だに回答がないことから実際は関係部署との連携はなく、次世代・女性活躍支援課は孤立状態にあるということでしょうか?
12月14日に秋田県中央男女共同参画センターのHPに「LGBTQなどに関する相談についても対応しますが、相談内容によっては、専門機関・団体をご紹介する場合があります」と再掲されました。
センターには再掲に至った納得のいく説明はされていないようで、また私の方に次世代・女性活躍支援課からの連絡は何もありません。
秋田県中央男女共同参画センター
「ハーモニープラザ相談室」
http://akitawmc.com/soudan.html
次世代・女性活躍支援課から性的マイノリティの人権は総務課と言われましたが、人権と言ってもそれぞれの担当所管は異なると思います。
人権侵害であれば、総務課。
人権擁護は、人権擁護課。
そして、男女共同参画では人権尊重を業務として担っているのではと考えています。
ところで、2017年に当会が事務局になり北東北性教育研修セミナー2017夏「秋田LGBT成人式」を開催したときに、次世代・女性活躍支援課から祝電をいただきました。
LGBTなどの性的マイノリティの担当所管が決まらないと主張されていますが、いつから担当所管が不明になったのか疑問に感じています。
『LGBT成人式』
「成りたい人になる(=成人)」を祝福し、自分を誇れる場として、2017年に秋田県で初のLGBT成人式を開催した。
2011年度より「早稲田大学公認学生団体Re:Bit」が開催し、全国各地で開催された。
対象者の年齢やセクシュアリティは不問で、LGBT当事者やその友人・家族など、1歳〜80代が参加。
主催:認定NPO法人ReBit
https://rebitlgbt.org/
また、今回の件でもう一つ、把握されたことがあります。
秋田県・秋田県教育委員会は人権啓発のために、あきた未来創造部が担当所管になり男女共同参画副読本を発行していますが、以前は掲載されていた「性的少数者の人権」がいつのまにか削除されていました。
2016(H28)年度■改訂:男女共同参画副読本(小学校5・6年生向け、中学生向け、高校生向け、教師用手引き)
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/5092
2012年3月初版の副読本には、下記のように記載されていました。
2011年度■男女共同参画副読本「みんなイキイキ」(中学生・高校生・教師向けより抜粋)
【性的少数者の人権】
多くの人は男性か女性に分けることができますが、生まれつき身体の性別の判定が難しかったり(性分化疾患)、心の性別と身体の性別が一致しない(性同一性障害)などの人たちが、少数ですが存在します。こうした人たちは男性・女性の区分を基本とする社会の中で様々な困難を抱えていることから、すべての人が平等であるという原則からの配慮が必要です。
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同性愛だけ「性愛を児童・生徒に教えるには早い」という理由で記述されなかったため、県議会に要望書を出した結果、性的指向も入った訂正シールが作成され学校に配布されました。
異性愛の性愛はOKなのに、同性愛はNOというのは人権尊重の意識がないことの露呈だと感じていました。
現在の副読本は、セクシュアリティの多様性の記述がなく、誰もが性別違和がない男女のように描かれていて、異性愛者以外の人が存在していることが意識されない内容になっています。
人口の約10%、11人に1などの調査結果が公表されているにも関わらず、副読本においては性的マイノリティは「いない」ことにされています。
副読本への「性的少数者の人権」の掲載は、多様な性にも配慮された教育が受けられることや性的マイノリティの児童・生徒も安心して学校で学べるようになることが目的でした。
性的マイノリティの児童・生徒の自尊感情や自己肯定感を上げること、イジメや自殺の防止になることも期待されていました。
生きづらさの解消は学校教育からという希望が、いつのまにか消失していたことが非常に残念です。
性的マイノリティの児童・生徒の存在と困難が可視化され、誰もが学びやすい学校が実現するのはいつになるのでしょうか。
副読本の「性的少数者の人権」を削除の件について、「知事への手紙」を広報広聴課に送りましたが、回答は年明けになりそうです。
<経緯の説明を求めたいこと>
1.副読本からの「性的少数者の人権」が削除された理由
2.「性的少数者の人権」が削除された年度
3.「性的少数者の人権」の削除に対する秋田県教育委員会の見解
副読本の改訂年度に策定された第4次計画では「性的マイノリティの子ども」に触れていますが、どのような配慮や対応が行われたのか取り組みや成果も不明です。
2016(H28)年05月23日■第4次秋田県男女共同参画推進計画
(一部抜粋)
②男女平等教育等の推進
併せて、性同一性障害など性的マイノリティの子どもの存在にも配慮し、教育の場において児童生徒の心情をしっかり受け止めたきめ細やかな対応を行います。
【用語解説】
〇性同一性障害
性同一性障害とは、心の性別と身体の性別に不一致を感じ、生活に不都合を抱えている状態についての疾患名です。
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/10740
また、第4次計画では成人の性的マイノリティに触れた記述はなく、DVは男女間に限定されています。
男女共同参画はすべての業務の根幹となるものにも関わらず、全課を横断した取組みがされていないのではないでしょうか?
なお、ESTOでは下記の部署と協力し、子どもや若者の支援についても取り組んできました。
≪秋田県健康福祉部 保健・疾病対策課 調整・自殺対策・母子保健班≫
2010年度(H22)に厚生労働省自殺防止対策先駆事業
2011年度(H23)に秋田県地域自殺対策緊急強化事業~2020年度(R2)秋田県地域自殺対策強化事業
上記の補助を受けて、研修会、講演会、啓発資料の作成を行っています。
毎年度ではないが、中央・北部・南部の3ヶ所で開催し、男女共同参画センターの指定管理者に共催をお願いしています。
男女共同参画推進の一環としても、性や性別の悩みでハイリスク群になっている性的マイノリティの自殺防止に取り組んでいます。
≪秋田県教育庁 保健体育課 健康教育・食育班≫
教育庁 保健体育課「性に関する指導」指導者研修会
・2019(R元)年度
講義:性と人権ネットワークESTO 代表 真木柾鷹
「学校現場におけるLGBTの生徒への理解と対応について」
前後の年度は下記のとおりです。
・2018(H30)年度
講義:秋田地法務局人権擁護課 人権擁護係長(内容 性同一性障害について)
・2020(R2)年度
講義資料 「学校におけるマイノリティの配慮を考える」
秋田こどもの心と発達クリニック・市立秋田総合病院小児科
LGBT虹外来・秋田大学医学部附属病院 緩和ケアセンター 成田まい氏
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/50964
≪秋田地法務局 人権擁護課≫
「人権の擁護」冊子を提供していただき、研修会や講演会等で配布しています。
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副読本の「性的少数者の人権」の削除は、性的マイノリティの自殺防止に取り組んでいる健康福祉部、性的マイノリティについても研修会を開催しイジメ防止に取り組んでいる教育庁、性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別をなくす啓発活動をしている人権擁護課の業務にも影響を与え、性的マイノリティの子どもや若者へのイジメや自殺の防止を後退させていると考えます。
秋田県の未来を担い発展を支えていく若者や子ども達の生きづらさの解消のためには、多様な生き方を選択できる環境を形成していくことが必要です。
お互いに違いを認め合い、寛容な心で支え合える「秋田の優しく明るい未来」のために、副読本への「性的少数者の人権」再掲の働きかけをしていきます。
下記、副読本への「性的少数者の人権」再掲を考えるご参考になりましたら幸いです。
≪文部科学省≫
「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」
(2015年4月30日27文科初児生第3号通達)より引用
平成26年「学校における性同一性障害に係る対応に関する状況調査」で確認された様々な配慮の実例を検討した結果として、性同一性障害に係る児童生徒だけでなく、いわゆる「性的マイノリティ」とされる児童生徒全般に共通して悩みや不安を受け止める必要性があることから、「自殺総合対策大綱」を踏まえ、教職員の適切な理解促進のために作成された。
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/04/1357468.htm
≪法務省≫
人権擁護局 人権啓発活動強調事項
(15) 性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別をなくそう
・同性愛や両性愛といった性的指向に関する偏見から,場合によっては職場を追われたりするなどの人権問題が発生しています。また,性自認に関する偏見から,からだの性とこころの性が一致していない人が,周囲の心ない好奇の目にさらされたり,職場などで不適切な取扱いを受けたりするなどの人権問題も指摘されています。この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken04_00005.html
≪内閣府≫
2017(H29)年7月25日閣議決定
自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~
(本文)[PDF形式:306KB]
(一部抜粋)
第4 自殺総合対策における当面第4 自殺総合対策における当面の重点施策
4.自殺対策に係る人材の確保、養成及び資質の向上を図る
(4)教職員に対する普及啓発等
また、自殺念慮の割合等が高いことが指摘されている性的マイノリテ ィについて、無理解や偏見等がその背景にある社会的要因の一つであると捉えて、教職員の理解を促進す る。【文部科学省】 の重点施策
7.社会全体の自殺リスクを低下させる
(16)性的マイノリティへの支援の充実
法務局・地方法務局又はその支局や特設の人権相談所において相談に応じる。
人権相談等で、性的指向や性同一性障害に関する嫌がらせ等の人権侵害の疑いのある事案を認知した場合は、人権侵犯事件として調査を行い、事案に応じた適切な措置を講じる【法務省】
性的マイノリティは、社会や地域の無理解や偏見等の社会的要因によって自殺念慮を抱えることもあることから、性的マイノリティに対する教職員の理解を促進するとともに、学校における適切な教育相談の実施等を促す。【文部科学省】
性的指向・性自認を理由としたものも含め、社会的なつながりが希薄な方々の相談先として、24時間365日無料の電話相談窓口(よりそいホットライン)を設置するとともに、必要に応じて面接相談や同行支援を実施して具体的な解決につなげる寄り添い支援を行う。【厚生労働省】
性的指向や性自認についての不理解を背景としてパワーハラスメントが行われ得ることを都道府県労働局に配布するパワーハラスメント対策導入マニュアルにより周知を図るほか、公正な採用選考についての事業主向けパンフレットに「性的マイノリティの方など特定の人を排除しない」旨を記載し周知する。また、職場におけるセクシュアルハラスメントは、相手の性的指向又は性自認にかかわらず、該当することがあり得ることについて、引き続き、周知を行う。【厚生労働省】
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/taikou_h290725.html
≪秋田県≫
秋田県自殺対策計画 2018(H30)年03月30日(初年度)
~誰も自殺に追い込まれることのない秋田の実現を目指して~
(一部抜粋)
第4章 いのちを支える自殺対策における取組
(4) 住民への啓発と周知
○自殺や自殺関連事象等に関する正しい知識の普及
自殺や自殺関連事象(多重債務、うつ病等)に関する誤った社会通念からの脱却と県民一人ひとりの危機遭遇時の対応能力(援助希求技術)を高めるため、正しい知識の普及を図ります。また、性的マイノリティは、社会や地域の無理解や偏見等の社会的要因によって希死念慮を抱えることもあることから、性的マイノリティに対する周囲の理解を図ります。
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/32769
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一人でも多くの県民が問題意識を持ち、秋田県の未来を考えていくことが必要です。
秋田市内で性的マイノリティを中傷するビラが配布されたことをTwitterで紹介したとき、「秋田ではLGBTQは生きていけないから県外に出た方がいい」というコメントを目にしました。
ですが、性的マイノリティの子ども達は、今も秋田県内で成長していて、これからも生まれてきます。
県の担当所管が無策を決め込んで動こうとせずにいるのは、生産性がなく、税金の無駄遣いです。
若者や子ども達に希望のある未来を渡す大人の役目を、県職員の皆様には果たしていただきたいと願っています。
11月13日にあきた未来創造部の依頼を受けて潟上市の出前講座で講演したとき、社会福祉協議会の中堅らしい男性職員が参加していました。
講演が終わった後に、「虐待する両親に育てられるより、同性カップルのところで幸せに暮らす選択肢もあると感じた」と日頃の業務に関連した感想をいただきました。
秋田県で同性カップルのパートナシップが保障され、同性カップルも子育てしやすい環境になれば、経済の活性化や移住・定住促進にもつながります。
未来戦略を考える上で、SDGsを踏まえたジェンダー平等とダイバーシティ&インクルージョンを目標に掲げ、実践していかなければ秋田県は衰退するばかりです。
誰もが生きやすい秋田県の未来を見据えた政策が実現されることを願っています。
≪パブリックコメント募集中!≫
「秋田の優しく明るい未来」を創造していくために、一人でも多くの皆様からのご意見をよろしくお願いいたします!
「第5次秋田県男女共同参画推進計画(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)
提出期間:2020(R2)年12月7日(月)~2021(R3)年1月6日(水)まで(必着)
提出先:秋田県あきた未来創造部 次世代・女性活躍支援課 女性活躍・両立支援班
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/54270