うちの職人は2人もしくは3人一組で働いている。
毎日、毎日、同じ相方と仕事をするため、嫁さんや彼女といる時間よりも多くの時間を相方と過ごしている。
仲良くやってる時はいいけど、一度仲がこじれるとなかなか元には戻らない。
むしろ犬猿の仲になる可能性が高い。
そんな気配を感じたら、私はお互いの話を聞いて何が原因かを確認する。
修復できるものならするが、たいがいの場合ダメになるケースが多いから、そうなる前に手を打つ。
手を打つとはチーム編成を変えることだ。
職人は考え方がストレートで、自己中心的な者が多いので、いろいろ言っても受け入れないから、ケンカする前に早いこと別れさせる。
今回も、子方の育成方法についてちょっともめているとのことで相談があった。
その班は4人編成で親方2人で子方2人。
子方の覚えが悪いというのが原因なんやが、親方2人のうちのA君は、今時の若い子というものを理解してからじっくり教えるタイプ、B君は俺の背中を見て覚えろ、1回目の失敗は許すが2回目はないぞタイプ。
当然A君の方が会社の方針にも理解を示し、これから職人達を引っ張っていって欲しい人物なんやが、悲しいかな9割の職人がB君タイプだ。
A君タイプはB君タイプからすれば煙たい存在になる。
会社としてはA君タイプの職人を増やしていきたいがなかなか難しいのが現状だ。
今回のようなことをいつも繰り返しており、なかなか若い職人が育たない。
いつも悩んでいるんやが解決策は見つからない。
職人の意識改革をしていかなければならないので、それだけはずっと言い続けている。
育成は難しい。