羽生さんの全日本出場の可能性が高まっていると、喜びの声が聞こえてきます。

 

でも、私はまだ喜べません。

羽生さんに全日本に出場しないで欲しいと思っているわけではないのです。

羽生さんの演技はそりゃあ観たいです。

ただ、出場しない可能性はあると考えることで、期待しすぎるのを抑えているのかもしれません。

 

私はとても疑り深い。

 

仙台放送さんが今年も仙台縁日に愛溢れるポスターを作ってくれた。

でも、ポスターが貼られても、欠場した年はある(2017年)。

 

フジスケの注目選手紹介に羽生さんのページもできた。

でも、羽生さんのページだけ、今シーズンのプログラムの記載がない。

全日本が今シーズン初戦の紀平さん、宇野さん、宮原さんのページには今シーズンプログラムの記載があるのに。

 

フジスケが「一番のお気に入り写真」や「試合前ルーティン」についての情報を載せている。

けれど、その情報をいつ羽生さんからもらったのやらわからん。何しろ出し惜しみをする局だから。

 

なにより、羽生さんがグランプリシリーズ欠場を表明した8月から、コロナ禍の事態は全く好転していない。そのときのメッセージは、

 

1. 呼吸器系基礎疾患を有する者は重症化し易いとの情報あり

2. 後遺症によって選手活動が困難になってしまった例がある

だから可能な限り慎重に行動する必要がある。

 

3. コーチの帯同が困難である。

 

4. 私が動くことによって、多くの人が移動し集まる可能性があり、その結果として感染リスクが高まる可能性もある。

 ↓

世界での感染者数の増加ペースが衰えておらず、その感染拡大のきっかけになってはいけないと考え、私が自粛し、感染拡大の予防に努めるとなれば、感染拡大防止の活動の一つになりえると考えております。

 

とのことでした。熟慮熟考の上のご判断でした。

 

 

今、これらの要因はどう変わっているでしょうか。

 

1. については、「喘息患者はCOVID-19に罹患しづらく、重症化因子と言えない」という報告も出て来ているそうです。

https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3754

 

ただ、これは、あくまで統計の分析で、理論的に解明されているわけではありません。

サンプル数17000で、地域全体の喘息患者率が8%、コロナ患者の中の喘息患者率が5.3%という数字が報告されています。

 

2. については、「活動が困難になってしまった選手が元通り回復した」という話は聞こえてきませんね。

 

ロシアのスケーターたちは、何人もコロナにかかってしまい、試合欠場が相次いでいる状態。アイスダンスの選手二組、メドベ、コストロナヤ、アリエフ。ロシアナショナルは欠場するそうですが、みんな治って復帰できますように。

 

3. ブライアン、ジスラン、来られるでしょうか。

オークビル(トロントと同じオンタリオ州、トロントから50キロも離れていない)で練習しているりくりゅうは、カナダへの出入国が難しいことが理由で、全日本への出場、ひいてはペアの試合が無くなったのです。

https://www.nikkansports.com/sports/news/202011240000475.html

選手が無理なのに、カナダ人コーチはもっと無理のように思います。

 

4. 羽生さんが出場するなら、しかも有観客ですから、チケットが手に入ったみなさん、きっと行きますよね。

メディアの数は制限されているように聞きましたが。

選手、コーチらチームスタッフ、大会に関係するスタッフを対象にPCR検査を実施することは、昨日発表されました。

これは一つの安心材料です。

 

8月末、日本の一日のコロナ感染者数は約1000人でした。今は3000人です。

8月末、日本の一日のコロナによる死者は15人でした。今は45人です。

 

8月末、世界の一日のコロナ感染者数は約25万人でした。今は、63万人です。

8月末、世界の一日のコロナによる死者は5700人でした。今は、11,000人です。

https://www.worldometers.info/coronavirus/

コロナは未だ猛威を振るっています。

 

ワクチンの接種はイギリス、アメリカで始まりましたが、日本では来春になると言われています。だから、全日本にはワクチン効果は期待出来ません。

 

これらを考え合わせると、羽生さんは全日本に出場しないのではないかと私には思えるのです。

 

羽生さんの演技はそれは観たいです。

でも、ワクチンが広まって、感染が収まるまで私は待てますもん。

 

でも、羽生さんの気持ちとしては演技したいだろうなー。

 

それと、欧州選手権、GPFは中止になったけれど、世界選手権については開催されるかもしれない。

世界選手権には、北京オリンピックの枠取りがかかっている。

羽生さんは、枠取りのために自分は出るべきだと思うだろう。

そうなると、全日本にも出るべきか、となるだろうか。

 

スウェーデンは、感染は収まっていないけれど、死者数の第2波のピークを過ぎた模様。世界選手権は、無観客、バブル方式で開催すると聞いている。

そうであれば、羽生さんも出場を前向きに考えているかもしれない。

 

羽生さの演技は観たい。

でも、全日本に羽生さんが出場しないことは、十分あり得ると思うし、理解出来る。

 

羽生さんの決断を尊重します。

 

どうぞ身体も心も元気でおられますように。