仕事が思い通りにいかず悩んでいた。組織変更が悪い方向に働き、仕事が思い通りに進められないのだ。やや理不尽ささえ感じる。
何かもやもやとしていて、気分転換をしたいと思った。礼儀正しい接客で、心を落ち着かせてもらえることを期待して、ここラ・ヴェールを訪問することにした。
お店に電話をして、まずは担当セラピストを確認すると、今まで担当してもらったことのないセラピストだったので、そのまま予約をお願いする。
恵比寿駅に向かう人たちに逆行しながら、恵比寿の住人かのように気取って、目的のマンションへ向かう。目的地が近くなるにつれ、だんだん緊張してきた。なぜかというと、電話で確認した後、セラピストのプロフィールをじっくり読むと、何か期待出来そうだから、ドキドキしてしまったのだ。
豪華なマンションのセキュリティを通りすぎ、目的の号室までゆっくりと歩く。ドキドキがおさまらない。期待するからドキドキするのであって、ドアを開けてはじめましての方がドキドキしないのかもしれない。
ゆっくりとチャイムを押すと、すぐにドアが開いた。このドアオープンにビックリしたとともに、セラピストの笑顔のお迎え。ドキドキからトキメキに変わった(^-^)。
スラッとしたスタイルに、満面の笑み。素晴らしい接客態度である。誰から見ても美人というタイプではないが、この笑顔は素敵である。癒される笑顔である。
今日も90分コース。施術代の15,000円を支払う。
服を脱ごうとすると、セラピストは部屋を退出し、脱ぎ終わった頃に、ノックをしてきた。正統派な行動ではあるが、ちょっと寂しさを感じる。
シャワー室に入ると、いつも以上にきれいに体を洗う。正統派のセラピストに、正統派な紳士を装いたいためだ。せめて外見だけでも(^-^;
体を拭き終わりドアを開けると、再びセラピストの笑顔でお出迎え。それにしても、気持ちいい笑顔である。このまま爽やかで終わるのだろうか。そんなこともしっかりと考えながら、施術部屋に戻る。
このお店の施術は、最初が肝心だ。お互いの緊張感がとけない中での密着なのだ。しかも胸部に密着である。
あぐら体勢にさせられると、セラピストは目の前に接近し、膝を立てた状態で肩のマッサージする。目の前にはセラピストの胸。施術中一番の密着状態だ。
やや遠慮ぎみに胸部に顔が触れる行動と、顔をうずめたいという本心。身と心はアンバランスである。
もっとアンバランスなのは、我が息子。さわられていないのに、この緊張感からビンビンになっている。さらに、セラピストの腰に軽く手を回すと、そのビンビン度が増す。さわりたいけど、さわれない。この心の距離感がドキドキ感とビンビン感を引き出している。
セラピストは、その興奮に気付いたのか、いつもよりも長めの肩のマッサージが続く。
思わず「気持ちいいです」と伝えてしまった。どこが気持ちいいかは内緒にしていたが、きっとバレているだろう。既に紳士の仮面は外れてしまった(^-^;
肩のマッサージが終わると、うつ伏せになり、脚のマッサージ。足の裏を胸の近くに引き寄せるセラピスト。胸にさわって欲しいのか、と勘違いさせる行動だ。思わず足裏でムギムギもんでやろうという考えるエロオヤジ。考えただけで実行は出来ず(>_<)。
次に仰向けになると腕のマッサージ。腕をセラピストの胸の近くに持ってくると、手のひらが胸に当たりそうなギリギリ感。さわって欲しいのかと勘違いしてしまう。エロ心をじらすセラピストの心理戦だ。
こんな風に、心の中ではいろいろなことを考えているが、行動にはうつせない。爽やかな笑顔を汚してはいけないという心が邪魔をする。
スラッとしたスタイルであるが、胸の膨らみは適度にある。好みの曲線美である。そんな曲線美ともすぐにお別れで、再びうつ伏せになると、背中のマッサージが始まる。ゆっくりとしたセラピストの手は、しっかりと圧をかけながら、とても丁寧である。そんな丁寧な施術は、自分がVIPであるかと勘違いしてしまうくらいだ。
会話はあまり盛り上がることはなく、沈黙の時間が続いたが、丁寧な施術は心がこもっているなぁ、と肌も感じる。至福の時である。
うつ伏せが終わり、再び仰向けになると、股の間に座り込むセラピスト。膝上から、少しずつ少しずつ上がってくるセラピストの手。なかなか上がらない息子。そう、その上がるスピードがゆっくり過ぎて、息子のペースがなかなか上がらないのだ。ちょっとあせりさえ出てきた。
一方、セラピストの方はというと、ヘソの辺りを見ながら、まったりとしている。
股間近くをゴロゴロしているセラピストの手。じらしているのか、モジモジしているのかは分からないが、この辺りのテクニックは、他のセラピストの方が格段と上である。
そうしているうちに時間終了~。
最後まで爽やかで残念だったが、一生懸命な施術は、それはそれで満足であった。最初のドキドキから始まり、最後はドキドキがフェードアウトする結果となったが、若いから良しとしようかな。
シャワー室では、しぼんだ息子に熱いシャワーをかけて、少し元気にさせ、柑橘系のボディソープで爽快な気分にさせ、施術部屋に戻った。
セラピストには、息子の勇姿を見せることなく、元のパンツに収納された。息子的には残念であったが、セラピストの一生懸命な姿を見ていたら、心理的には落ち着きを取り戻した。
次回は別なセラピストにお願いしたいものであるが、改めてセラピストの質の高さを感じた。