この時の私は、まるで裁判官のような話し方をした。
そうしないと、裁判に有利な本人からの不貞事実を認めた言葉が録音できないからだ。
「あなたは5月の末に、私が全て悪いから、私とはもうやっていけない、と言って家を出たが、私はその後、あなたのクリーニングに出したワイシャツを取りに行ったとき、クリーニング屋からポケットにレシートが入っていた、と渡された。
5月初め、私には仕事で遅くなるから会社に泊まるといっていた日付のレシートで、渋谷の○○というお店で食事したレシートだった。
会計をしているのは24時すぎ。
そして、その日は家に帰ってきていない。これは、私にあれだけの暴言を吐いて出て行く前にすでに女性がいて、不貞行為をしていたということだろう」
「その女性の家で性行為をしたのはいつか」
など。
こんな話し方をし、感情的にならない私を見て、元夫は言った。
「お前が、こんなに話の出来る人間だとは思わなかった
。話はまともにできないと思っていたから、いままでこんな態度を取っていた。
これが誤解から始まったものだとしたら、悪いことをしたと思う。
だけど・・・・」
と、黙り込んだ。
私は仕方ないので黙ってその間を耐えた。
「今の一番の問題は、お前と子供がつくれるのかどうか、だ」
一瞬、何を言っているのか理解できず、固まった私に畳み掛けるように言った。