マコと出合ったのは20歳の雪が降る頃だった。
テーブルが10ほど並んだパブ。彼女はそのパブの店員、純の彼女だった。
何度か店で顔をあわせ、同い年と分かってから急速に仲良くなっていった。
背丈は150センチぐらいで小柄、ちょっとぽっちゃりとした顔に大きな目がキラキラ光る。白いニットに黒のタイトスカート、黒のブーツが彼女の定番のスタイルだった。
私達は週に何度か店で会い、どうでもいい話題に花を咲かせてふざけていたが、彼女が純の視線を気にしていることは十分分かった。店が終わる午前3時すぎ、いつものように彼と一緒に帰っていった。
ある日、純が休みの日に店に現れた。
少し酔っているようだった。
隣に座る。いつも言葉は多い方だが、その日はかなりはしゃいでいて、すこし気になった。
彼女は昼間は歯科衛生士の仕事をしていた。毎日いろんな人の口の中に手を入れる。
「私ね、仕事でそうだから、他人の口に指を入れるのは平気なのよ」
と突然言う。そして、
「ほらっ」
私の口の中に右手の人差し指の一つ目の関節までを入れてきた。
舌で触った彼女の指は少し冷たかった。
妙な感覚が走り、細い指先をきっと噛んだ。
彼女はくすっと笑った。
そして、顔を近づけてキスをした。
酔っていたのか、しらふだったのか、それきり彼女とは会っていないから分からない。
ただ、男の人と違う唇の感触はしばらく消えなかった。
テーブルが10ほど並んだパブ。彼女はそのパブの店員、純の彼女だった。
何度か店で顔をあわせ、同い年と分かってから急速に仲良くなっていった。
背丈は150センチぐらいで小柄、ちょっとぽっちゃりとした顔に大きな目がキラキラ光る。白いニットに黒のタイトスカート、黒のブーツが彼女の定番のスタイルだった。
私達は週に何度か店で会い、どうでもいい話題に花を咲かせてふざけていたが、彼女が純の視線を気にしていることは十分分かった。店が終わる午前3時すぎ、いつものように彼と一緒に帰っていった。
ある日、純が休みの日に店に現れた。
少し酔っているようだった。
隣に座る。いつも言葉は多い方だが、その日はかなりはしゃいでいて、すこし気になった。
彼女は昼間は歯科衛生士の仕事をしていた。毎日いろんな人の口の中に手を入れる。
「私ね、仕事でそうだから、他人の口に指を入れるのは平気なのよ」
と突然言う。そして、
「ほらっ」
私の口の中に右手の人差し指の一つ目の関節までを入れてきた。
舌で触った彼女の指は少し冷たかった。
妙な感覚が走り、細い指先をきっと噛んだ。
彼女はくすっと笑った。
そして、顔を近づけてキスをした。
酔っていたのか、しらふだったのか、それきり彼女とは会っていないから分からない。
ただ、男の人と違う唇の感触はしばらく消えなかった。
