前にも何度か触れていますが、今日は大学の学部選びについて。
先日、大学時代の友人たちと集まる機会がありました。いわゆる就職氷河期のピーク世代です。
集まったメンバーは、全員が一般受験の現役組。そして、見事に全員文系。ちなみに、私のみ内部進学でした。
人生は選択の連続ですが、私の中でいまだに少し引っかかっているのが、高校時代に理系クラスに進まなかったことです。
高校3年生に上がる時、文理を選べるタイミングがありました。理系に進めば、医学部を除けば理工学部にも進める。(もちろん医学部は成績次第)
選択肢は確実に広がる状況でした。
当時、正直かなり迷いました。理系科目に強い苦手意識があったわけでもなく、「理系もありかな」という気持ちはあった。
ただ、明確にやりたいことがあったわけではない。であれば、とりあえず経済学部や法学部に進んでおけば間違いはないだろう。
そんな“安牌”の発想で文系クラスを選びました。
まさかその後、就職氷河期があそこまで厳しくなるとは、当時は想像もしていませんでした。
そして、1990年代後半の就職活動。企業側のスタンスは非常に分かりやすいものでした。
とにかく理系が強い。
論理的思考力、専門性、応用力。そういったものを評価し、文系よりも理系を重視する流れが一気に強まりました。
人気の総合商社ですら、理系人材を事務系として積極的に採用していた時代です。院に進まず、学部卒でそのまま一流企業に進む理系学生も多く見られました。
企業側からすれば当然です。採用枠を絞る中で、「より確実に使える人材」を取りにいくのは合理的な判断です。理系は確実に勉強している人材ですから。
少し話を現在に戻しますと、
先日の同窓会では、いまの採用事情についても興味深い話が出ました。
今は完全に売り手市場。大学名だけで差がつく時代ではなくなりつつある。一方で、企業は出身高校まで見ているという話もあるのです。地頭を見ているのか、育ってきた環境を含めた総合評価なのか。そのあたりは企業ごとに違うのでしょうが、「どこで学んだか」だけでは測れない時代に変わってきているのは間違いなさそうです。
ただ、それでもなお、景気に左右されにくく、潰しがきき、差別化しやすいという意味では、理系は一貫して強い。
そしてこれは、国内に限った話ではありません。
海外で仕事をしていると、エンジ
ニアに対するリスペクトの高さを強く感じます。
もちろん、誰もが簡単に選べる道ではありません。数学や理科が得意でなければ厳しいですし、学部によっては学生生活のバランスを気にする人もいるでしょう。
それでも、「選択肢の広さ」という一点において、理系に分があるのは事実だと思います。
さらに言えば、私の周りの知人の医師の中には、「純粋に学問をやりたいなら医学部ではなく理学部や理工学部だ」と話す人も少なくありません。医学部は良くも悪くも職業訓練の側面が強く、専門性は高い一方で、世界が限定されやすいという見方です。
結局のところ、学部選びに絶対的な正解はありません。
そして、もしもう一度選べるならどうするか。
これは迷いません。私は理系を選びます。
それで人生が劇的に変わったかどうかは分かりません。ただ、選択肢の広さや、その後の展開を考えると、あのとき理系に進んでおく価値は十分にあったと思っています。
学部選びが人生のすべてを決めるわけではありません。
それでも、後から静かに効いてくる選択であることは間違いない。
当時の「安牌」は、必ずしも将来の最適解ではない。この一点だけは、はっきりと言えます。