大学院に通っていたつい最近の話ですが、いまの若者たちの就職先として圧倒的に人気だったのが「商社」と「コンサル」でした。
でも最近のAIの進化ぶりを見ていると、ふと考えてしまうんです。
「なぜ、優秀な若者はコンサルに行きたがるのだろう?」
商社はまだ分かります。実際にモノを動かし、国をまたいだビジネスに関わることで得られる経験値は大きいですし、貿易実務、為替、法規制の理解など、実践的な力がつきます。そしてなにより、現実として「儲かっている」企業も多いです。(男性は昔からモテます。)
一方で、コンサルはどうでしょうか。
ボストン・コンサルティング、デロイト、KPMG、PwC、アクセンチュア……いずれも名だたる会社で、もちろん優秀な人が多いと思います。給料ももちろん高い。ただ、そこで数年働いて辞めることを前提に「とりあえずコンサルで泊をつける」ようなキャリア観を持つ方には、少し疑問を感じます。
コンサルで何を身につけ、価値を持ち続けるのでしょうか。
この問いは、AI時代においてますます重要です。戦略立案、業務改善、データ分析……。従来は人間の知見が必要だった分野も、AIが急速にカバーし始めています。ホワイトカラーの職種が真っ先にAIに奪われるという専門家の見方もあります。
もちろん、「明確なキャリアプランがあって、その一環としてコンサルを選ぶ」のであれば良い選択です。でも、やりたいことが漠然としているまま入社してしまうと、年齢を重ねるごとに選択肢が狭まるのもまた事実です。
商社やグローバル物流企業(例えば日本郵船など)は、リアルなビジネスの現場の方が鍛えられるし、地に足のついたスキルが得られます。そういった「消えにくい仕事」から、未来のキャリアを逆算してみるのも一つの視点ではないでしょうか。
コンサルは“何者かになる”ための入り口かもしれません。
けれど、これからの時代は“何を持っているか”以上に、“何を創れるか”が問われます。キャリア選びに悩む若者たちに、少しでも参考になれば幸いです。