おそらく3歳か4歳?そんな小さなころの記憶が残るのだろうかと疑いつつ。当時何もない田舎で生まれて古いがだだっ広い農家仕様の実家で暮らしていた。

 

小屋には鶏が、庭にはウサギの小屋、縁側には秋田犬がいた。

 

家の前には畑があり、その向こうには竹藪があり、竹藪の切れ目からは2~3キロ先にある化学工場の煙突が見えた。

 

定期的に、その煙突から明らかに体に悪そうな黄色い煙が大量に吐き出され、しばらくすると風向きによってはものすごい化学薬品のにおいが迫ってきた。

 

亜硫酸ガス?や硫黄?強烈な何とも言えない匂いだった。

 

外に干していた布団には現在で言うとスギ花粉が積もったようになり、100%咳込んだ。のどがヒューヒューと音を立てた。

 

今ではあり得ないことがその当時は日常的に起こっていた。

 

父親よ釣りに行けば背骨が曲がった魚が釣れた。

 

それから60年、両親も90近くまで生きたし私も大きな病気もせずに生きているので幸いにもその頃の公害による被害はなかったのだろうし、賠償などの訴訟が起きたと聞いたこともない。

 

私の中で一番古い記憶の話。