ぼくがプロ野球の試合を最も多く観戦した球場は今は無い。
聴き始めたラジオの影響で高3位から南海ホークスのことが好きになった。
前年に新大分球場でロッテvs南海というカードが開催されたが全く食指が動かず。
それを一年後には後悔するから人生はわからないものである。
きっかけは、今は無き紳々氏が、南海の遊撃手・久保寺選手の急逝を伝えたときであったか。
その後、『真夜中のなか』という番組で野本利幸氏の喋りを聴き影響を受けた。
奈良県の大学に入ると、本拠地である大阪球場には何度も通った。
そういえば入試のときに二軍の球場である中百舌鳥にも言ったなぁ…。
狭く、スタンドは急斜面であり、周囲も汚いという話であったがそこまでマイナスイメージを持つことはなく、試合を観る度にワクワクしていた。
2年間で10度ほど、片道1時間電車に揺られて行った。
ところが、2年生の秋、学祭の準備をしているととんでもないニュースが流れてきた。
南海ホークスは親会社がダイエーに変わり、本拠地を福岡に移す…という。
哀しいという気持ちもあったが、九州にフランチャイズを移すということで当時は前向きな気持ちもあった。当時はね。
当時、球場があった場所はいまは「なんばパークス」になっており、ショッピングセンターのなかにピッチャースプレーととホームベースの形を残す。6年前に見に行ったのだがこれを見つけるのに相当歩きまわった。
その近くにあるエレベーターで7Fに上がると南海ホークス記念館がある。
大変狭く、訪れる人も少なかったが、一日じゅうでも居たい…センチメンタルな空間である。
