鳥取県若桜町の若桜鬼ヶ城は、姫路から国道29号をクルマで2時間、戸倉峠を越えた鳥取県の南東端にあります。イメージとして距離は近いと感じております。
今日はこの若桜鬼ヶ城が国指定史跡15年記念、そのシンポジウムが開催されるということなので行ってきました。総石垣といえる城跡でこれまでに2回行きまして今回が3回目。
まず前2回の訪問時に行けなかった、城の南下、百間石垣を見てきました。
城下を流れる八東川の氾濫から町を守るための石塁で高さ2.5mほど、丸石を多用しています。ただ崩れが多く裏込めがあまり使われていない印象。城石垣の技法が使われていないのかな?
それと何らかの案内板があったほうがいい気がしています。
過去二回、搦手からクルマで登ったので今回は町から登ろうかと考えたのですが、まだ下草が多くやはり車で登っちまいました。
ただの連郭式を、一文字石塁などで複雑な連続枡形にした工夫は感心させられます。
シンポジウムは3時間にわたり行われ、中井均氏が城郭遺構から、岡村吉彦氏が歴史文献から若桜鬼が城を解説。
岡村氏の 「鬼ヶ城の位置は、毛利氏が織田軍羽柴の攻勢に対応するのに最適の地」 というお話は目から鱗。
その後のディスカッションでは、この城を更に活用するために様々な提言が出され、それにご臨席の上川町長が前向きなお返事をされるというサプライズもあり、たいへん有意義であったと感じました。
今は若桜郷土文化の里に 城で採取された瓦⇒リンク があるそう(行き忘れた)ですが、できれば城と駅の間くらいに模型や復元図(VRなんかでもいいかな)と一緒に展示する場所があればいい…という中井先生の提言は是非実現してほしいですね。
無理に箱モノをつくんなくっても、いまある建物の空きスペースでもいいと思いますよ。