「最善の策が、常に正しいとは限らない。」
・・・含蓄の深い言葉です。
たとえば・・・
これ ⇒リンク
そのときは最善と思ったのでしょうね。
いまは、「全く旧来通りに “復元” する」 ってか 「しなければいけない」 ようです。
以前、城郭研究室のT先生が話されていた、清水門の復元工事。
石垣の孕みによる修復の工事だったのですが、その北側の石垣は、最近積んだような石垣です。
下画像の右中央図、右側の部分。一度解体した後、この状態に積み直されている。
![根多帖別冊 by えすくおやじ-資料](https://stat.ameba.jp/user_images/20111208/09/esqi-oyaji/6f/6d/j/o0448031911658988974.jpg?caw=800)
これは陸軍駐屯時に改変されたものです。せっかく直すのならなんでもっと城跡らしい積み方ができないのだろう?
と考える方は多いのではないでしょうか。
![根多帖別冊 by えすくおやじ-08-13_01.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20130813/18/esqi-oyaji/94/59/j/o0638032612646080260.jpg?caw=800)
けど、その陸軍改変以前の様子が解らない限りは…たとえ旧状を想像して作り直そうとも、それは 『模擬』 改変でしかない・・・
だから、たとえ江戸期以前の旧観と違ったとしても、陸軍駐屯時代の様式に戻すしかない・・・というわけです。
文化財行政とはそれほどデリケートで難しいものであるらしいです。