金曜日のコンビニは店長が休みで最も面白いお客様が来たのは午後いち過ぎであった。
背が少し高くて容姿は中の上、若い女の人は清算を済ませた後おずおずといった。
「こんなこと聞いていいのかどうかわからないいんですけれど・・。」
「わたし、その後ろのポスター欲しくて欲しくてたまらないいんです・・。」
振り返ってみるとポスターの中心でガクトが清楚な顔をしてワインを飲んでる。
「お金を出してでも買いたい、のどの渇きを覚えるような感覚ですか?」
「はい、そうです。」彼女はシオラシク言った。
私はフロアーの責任者に「お客様の問い合わせ」としてアピールした。
責任者は彼女の気持ちを即座に感じ取り何も言わずに脚立を取りに行った。
「ガクトって丁度昨日のツイッターに出てたけどマカオのポーカー大会に出て2000万円獲得したそうですね、、。」
「へー。あなたはポーカーの世界で有名な方なんですか?」
「まあ、そうですね。」
「わたしもポーカーをしたらガクトに会うことができますかね?」
「ガクト自身は無理だと思うんですが、この間のジャパンオープンで優勝した人はガクト的な人でよく一緒にポーカーしてますよ。」
「その人にも会ってみたいですね。」
責任者はポスターを丁寧に丸めて輪ゴムで止めて恭しく彼女に渡した。
「まさか、、まさかなんですね。私の部屋に飾りたいと思います。」
彼女は感謝の意を込めてペコリと頭を下げた。
その日の2番目に面白いと感じたお客様は黒人の若い女性で、しばらくして来た。
肌が特有の繊細な感受性を持っているようだが生活苦のためか頭の中は硬直しているようだ。きれいになろうと思えばなれるひとだと直感した。
金欠病の私にとってはちょっとゴージャスと思える買い物だと思ったので、割りばしやスプーンは多めにつけて、袋も商品の割には大きいものにした。
「袋をもう一枚つけてください。」彼女は命令ともとらえうる口調で言った。
私は日本人の常識で小ぶりな袋を用意しようとした。
「いえ。同じ大きさの袋です。」極めてストレートである。
「あくまで、サービスですから、、。」私はとっさに閃いて、酸っぱそうな顔をしてキスでもできるかのように唇を少し尖らせた。
「じゃ、もう来なくていい?」
「お客様、、せっかく繊細な感受性をもって日本に暮らしているわけですから、日本人の感じ方もゲットしたほうがいいんじゃないですか?」
「あなたの様に考えることが許される?」
「しかしもしあなたがアフリカに行くというか帰ることになったら、現地でハエやウジのような食物を蛋白源にしている人たちの方が凄いということになるんでしょう?」
「それはそうね。」彼女は素っ気ない言い方をして帰って行った。
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