成績通知 | 講師 木村一典「司法書士合格塾」

講師 木村一典「司法書士合格塾」

20年の講師生活で感じたこと、日々の講義で感じたことを司法書士試験の合格を目指して真摯に頑張っている皆さんに伝えていきたいと思います。

合格発表後、合格者に限らず、複数人から

成績通知を見せてもらい、そこから

2つのことが見えてきました。

1つ目は、択一では、民法にはっきりとした差

があるということです。

今年の択一の基準点は、ここ数年で最も低かった

平成23年と同じ午前26問 午後24問。

23年も民法に大きな差が表れていたのです。

つまり、民法は基礎から応用まで、しっかり身に

付けていないと、どんな問題が出ても合格点を

取るというのは難しくなります。

2つ目は、記述(不動産登記法)の採点基準に

変化があったかもしれないということです。

記述の基準点は、平成22年と同じ37.5 …

これもここ数年の最低です。

ただ、あの問題にしては不登法に点が

付けられています。

枠ズレしても7割以上の点が付いている

かと思えば、枠ズレしていなくても5割を

切ったりしています。

こういった事実から推察すると、不登法の

採点では、7~8割の受験生が間違えた箇所

については減点対象から外すか、減点法では

なく加点法が採られたのかもしれません。

商登法が厳しく採点されてることから、

不登法では異なる基準が用いられた

ことは間違いないでしょう。

こうした採点基準の変更は、相対評価の

試験では、あり得ることだと思います。

だからこそ、取れるものを確実に

取る力が必要です。

今年の問題であれば、商登の記述はミスなく

出来ていないと、合格が確実になりません。

また、択一では民法で8割以上取れないと

総合点が伸びません。

やはりトータルの実力が必要なのです。

そして、求められている力は、あくまでも「当たり前

のことが当たり前に考えられる力」です。

それを成績通知が教えてくれている気がします。