頬のマッピング(ここにほっぺがあった!) | 音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

音楽家のためのアレクサンダー・テクニークレッスン〜フルート奏者嶋村順子

♪アレクサンダー・テクニークを演奏に生かすレッスン♪
~ココロを自由に、カラダも自由に、自分らしく生き、演奏する~
アレクサンダー・テクニーク教師&フルート奏者の嶋村順子です。
演奏者の心理的・身体的問題を解決する方法を探求しています。

 

ヘンなタイトルですみません。

もちろん私にはもともと「ほっぺ」はありました。

でも、私の意識の中ではかなり薄~い存在だったようです。

 

GW合宿の中で石井ゆりこ先生に個人レッスンをしていただいた時のことを書きます。


 

ミオ先生の「ラクさ」「どれだけ楽になったか」に気づき続けることをベースにしながら、

フルート演奏を見ていただきました。

(参照:<ミオ・モラレス先生> http://ameblo.jp/espressivo1214/entry-11526648068.html


 

まずロングトーンを吹きましたが、

この日の前に風邪をこじらせて体調もいまひとつ、

フルートもほとんど吹いていませんでした。

さて、久々のフルートの音はきっとカスカス…とおもいきや。

 

ほとんど期待していなかったせいか、自分の中で余計な準備が全くなく、

ただ「より楽になれるところ」に気づきながら吹くのがとてもうまくいきました。

 

ゆりこさん「どうですか?」

 

私「ずいぶん練習していなかったのに、なんだかいい音が楽に出ます。」

と、ミオ先生に教わったことを思い出しながら吹いたことを伝えました。

 

すると、ゆりこさんは、「では、それを続けながらもう少し探究してみましょうか」

 

ゆりこさんは私にハンズオンしながら、

胴体、首、頭、顔のマッピングを言葉で言いながら手伝ってくださいました。

 

その中のひとこと、

「首はここにあって、首の隣に顔があって、頬は顔の前にあって…」

 

その言葉を聞いた途端、面白いことが起こりました。

「あ、ほっぺが楽だ!」と気づいたのです。

 

あら、うれしい。初めての気づき方です。

同時に、今まで頬が楽になること、

つまり頬の余分な緊張をほどいた意識を持ったことがなかったことに気づいたんです。

あれ?私、もしかしてほっぺのこと忘れてた?

 

これでも管楽器奏者のはしくれですから、

最も重要な唇周辺のコントロールに関して、かなり意識は高かったはずです。

でも頬には気付いていなかった。どうしてかなぁ。

 

声楽家向けの歌の本などに書いてある表情筋の図は見たことがありましたが、

唇周辺しかちゃんと見なかったかもしれません。

 

頬の筋肉は唇に繋がっていて、

顔の表面には複雑に関係し合う筋肉たちがたくさん存在していたわけです。

「ほっぺ」を意識の中に思い出した私は、

頬の「ラクさ」に気づき、より頬を楽にすることで

唇そのもののコントロールがより良くなったのを実感しました。

 


 

こんな筋肉図があります。表情筋です。(ちょっとコワイですね)

 


フルートとアレクサンダー・テクニーク              ~ココロもカラダも自由に自分らしく~-表情筋

 

 

唇をコントロールする筋肉は、顔面と首の筋肉とも関係しています。

その全てを動けるようにしてあげたいですね。

 


 

つづけて私「まだまだ他にも忘れてしまっているところがあるでしょうか?」

 

ゆりこさん、再びハンズオンとともに

胴体がここにあって、胴体はこのくらいの太さで、

脊椎が真ん中へんにあって、背中の筋肉は腕を手伝っていて…」

という感じでガイドしてくださいます。

 

そこで楽器を構える時に胴体を改めて思い出してから構えると、

左側の腕から脇の突っ張った感じが減りました。

 

フルートの構えは左腕が不自然なポジションに行くようになっていますが、

胴体に気づくと腕がよりサポートされるのですね。

そのおかげで指の負担も減って、指がより軽く動きました。

 



フルートとアレクサンダー・テクニーク              ~ココロもカラダも自由に自分らしく~-背筋
 

 

 

胴体に広くある広背筋を上手に緩めると、

バンザイ、つまり腕を持ち上げることがやりやすくなります。

広背筋が動けるようにしてあげると腕の動きが楽に。


 

 

カラダの忘れていたところを思い出すと、「ラクさ」に気づくところも増える。

緩められる範囲や緩められやすさがとっても変わって、良くなりました。

うれしい驚き。

 

 

後日、頬に気づきつつ吹くことをやっていたら、

なんと眼の周囲にも気づき始めました

吹いている最中に頬や目の周囲が緩んで楽になると

顔面全体がとってもリリースされて生き生きと自由に動きます。


表情筋全部が唇の自由さを助けてくれている。

そう実感できました。


 

ということで、

みなさんも自分のカラダのどこかを忘れていたら、思い出してあげてください。

 

そして

「頭が動いて、自分全部がついていって、○○を思い出しながら、やりたいことができる」

 

ゆりこさん、ありがとうございました!